第2章 王国対戦 2-7 準備
王国対戦の準備ということで打合せを行うことになったが、ディスプ傭兵団としては防衛の要なんで必要とされるまで投入されることはないし、傭兵団の装備的にはグレネードランチャーがあればおおむね問題ない。
必要であれば簡易拠点用の資材は、大量に購入したまま武器庫に在庫しているのでいつでも出せるし。
新規購入する大型兵装の習熟訓練をする必要があるので、そっちの訓練メニューを作らないといけないくらい。
機体納入後の指示をディスプくんに出しておおむね終了した。
後は、エンプレスの装備について、アスカさんの希望を確認することにした。
「エンプレスの装備はどうします?
標準的につけてるアサルトライフルとヒートソード以外に」
「パイルバンカーが欲しいですね。シールドバインダー付けてください」
「あとは?」
「アサルトライフルをバズーカに換えられますか?バズーカの方が範囲攻撃できるからいいかと思って」
「装弾数が少なくなりますけどいいですか?」
「いいですよ。マガジンパックで交換できるタイプならうれしいのですけど」
「一応ありますけど、威力や範囲が落ちますけど、それでよければ」
「じゃあ、それで」
「ヒートソードの方も別のにしますか?」
「そっちはそのままで」
「では、そのように変更しておきます。バズーカは金色にできないので我慢してください」
「はい」
これでエンプレスの装備が決まったので自分の方も決めることに。
「こちらはアサルトライフルとヒートソードはそのままに、右肩のシールドバインダーをパイルバンカーに、左のシールドバインダーにビームキャノンを装備かな。
演算ユニットは新規購入した中堅最新モデルのATD RD(RedDragon) 5 8600にしようと思う。
性能は中堅クラスだけど大型兵装には十分だし、コア数が多いけど発熱が少ないから戦闘が長引いても少々問題はないと思う」
「ビームキャノン付きのシールドバインダーもあるんですの?ギャプランみたいなの」
「ありますよ。でも、エンプレスだとジェネレーター出力の問題でビームキャノンは厳しいかと。
形状的な話なら円形のシールドバインダーもありますよ」
「そちらは私の好みではないですわ」
「こちらもですね。三角錐のような形状の方が恰好いいですよね」
「確かに……」
銃火器や格闘兵器は、揃えておけば武器庫から取り出すことも可能だから、必要に応じて変更してやればいい。
アスカさんの方もこっちから渡せばいいから後でどうにでもなるし、ということでこんなもんでいいか。
「アスカさん、専用の耐Gスーツを準備するので、の後はエンプレスでGをかけて慣らしておいてください」
「サイズはいいんですか?」
「伸縮性が高いので大丈夫です。それにゲームなので適当ですから」
「(ぼそぼそ)……せっかく、サイズを教えたかったのに……(ぼそぼそ)」
というわけで一度ログアウトして装備を入手しに行く。
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耐Gスーツ他シールドバインダーやバズーカなど追加装備やグレネードランチャー用の榴弾などの消耗品を購入しに、こちらの「E.G.G.」にログインしラウンジに来ていた。
購入品は問題なく購入でき、エンプレス用の追加装備は金色に塗装まで頼んで、終わるまで他のプレーヤーの戦闘を観戦していた。
いくつかの戦闘の中で目尾引くプレーヤーが何人かいた。
その内の影のように黒い機体はさらに引き付けられる戦闘を行っていた。
前にも何度か見ていたがそれほど上手いプレーヤーではなかったが、徐々に上手くなっていきかなり勝率が上がり、週間のランキングでもベスト1000前後まで食い込んでくることになっていた。
プレーヤーが2千万はいる現在、ベスト1000はかなり上位のプレーヤーである。
実際普段参加していない実力のある上位プレーヤーもいるのでベスト1000といっても正しい順位ではないが、対外的には誇れる順位だろう。
まだ順位が上がりそうだが、時々反応が遅れることもあるためそこがウィークポイントとなるだろう。
まだそこをつけるプレーヤーが同じランク帯にいないから何とかなっているが、もう少し上位のプレーヤーと戦うようになると厳しいだろう。
そのままゆっくりしているといつもの知り合いがこちらに来るのが見えた。
「よう、新しい機体の調子はどうだ?」
「いいね。フライトユニットも付けたから道や森を気にしないで移動できるのもいい。次の王国対戦にはちょうどいい装備だ」
「王国対戦?」
「七か国で領地を取り合うイベントなんだ。近々開催される予定。
本来は人対人の集団戦だったみたいだけど、今回からはアーマードギアもどき同士の戦闘も行われるから」
「面白そうだな俺も参加してみてぇ」
「ちなみに銃火器はないけど魔法が撃てるようになっているのも、どうなるか分からなくて楽しみだよ」
さて、調査結果について話をするとしよう。
「この間渡した名簿から何か分かったか?」
「まだ裏を取っていないが、関係ありそうな人物が「E.G.G.」の開発部門に二人いる」
「誰だ?」
「まず、開発部門チーフのJINDEN、もう一人がKUMAGAIだな」
「どう関係あるんだ?」
「まだ裏を取っていないって言っただろ。ファミリーネームやミドルネームが一緒なだけだ。それ以上分かっていない。
家系をさかのぼって何か出てくるか、だな。」
「まだそんなもんか」
「仕方ないだろ。他にも過去に同じ名前や略称のゲームがないか調べる予定だ。まだ先は長いと思え」
「分かった。それじゃあなんか食べて帰るか、おごるよ」
「まぁ、時間がかかりそうだが調べるよ」
塗装を頼んでいたシールドバインダーを受け取って、知り合いと食事をして帰ることにした。
関係者からの調査もまだ先が長そうだ……
次回予告
王国対戦に向けて準備で忙しい運営スタッフ……開発部門は特に急がしかった。
運営は準備の進捗の確認とともに、これまでの懸案事項について一部処理の代行について考える。
予告 2-8 監視 in モニタールーム9




