第1章 大型&中型モンスター掃討作戦 1-32 キキョウヤグループの拠点の町 ジュン
野営の片付けをして早々に出発することにし、次の町ジェラリーで一泊してから、キキョウヤグループの拠点の町ジュンに向け移動した。
道中ジェラリーからジュンまではキキョウヤグループの街道整備もあってか、特にモンスターと遭遇することもなくジュンまで辿り着いた。
経験値も食料も稼げずディスプくん達は少々ぼやいていたが……
こちらの行軍もそろそろ終了でやや日が傾きかけた頃、ジュンの町が見えてきた。
この町は他の町と違い、まだ途中だが城壁が建設されていた。
「このフィールド、王国の都となる都市ですので、今急ピッチで城壁の建設と都市開発が行われています。
城と主要施設だけはもうあるんですけど、まだまだ町とそれほど大きく違わないのですよ」
「他の王国の都は行ったんですけど、俺がゲームを始めた頃はもう出来上がってましたからね。
こういう状態から始めるんっすね」
「都市が出来るところから見られるというのもいい経験ですね。
リアルだともうなかなか見れないですから」
「なんか大型兵装が動いてるのが見えるな、何体いるんだ?」
「キキョウヤグループで5体ほど提供してますよ。他の商会も何体かずつ出してきています」
「「「「ほおおおお」」」」
まずは町というか王都の入り口まで進む。
都ということなので人の出入りが、これまでの他の町と比べ格段に多い。
商会の荷馬車群だったり、冒険者のパーティーだったり、かなりの長さの列が出来ていた。
とりあえずその一番後ろに並ぶことに。
流石にアーマードギア(AG)は目立つので、並んでいる者達や建設中の城壁の作業員から注目を浴びた。
……「かっけぇ」「あんな大型兵装もあるんか、欲しいなぁ」「手に乗ってるのキキョウヤグループのあの人だよ」……
など色々歓声が漏れ聞こえてきた。
そのうち城壁に有る入り口まで辿り着いた。
流石に大型兵装のある事が前提に作られているので、入り口は大型兵装もゆったり入れるほどの大きさに作られていた。
いつも通りアスカさんを降ろした後、こちらもコクピットから降り、確認のためのカードを衛兵に手渡した。
カードの確認を行うとこれまで通り衛兵が神のごとく敬ってくれるのがうっとうしい……
確認が終わり城壁内に入ると、一人の衛兵の早馬が城の方へかけていくのが見えた。
「ディスプくん、なんか衛兵が馬に乗って城の方に走っていったけど」
「そりゃあ、何か起こるんじゃないですか?
王様がいる所なんっすよ、ナムさんを取り込みに来るに決まってるじゃあないですか」
「えぇぇぇ……」
「ログアウトしていい?」
「ダメですよ。キキョウヤグループの方でどうにかしますから」
「いよいよだめになったらログアウトするから……」
王様が出てくるとか面倒すぎる。
さっさとキキョウヤの拠点に急ごう。
そこに入り込みさえすれば、後はアスカさんに丸投げしても大丈夫だろう。
最悪城をぶっ潰して逃げてもいいし。
「城をぶっ潰して……」の所は口に出ていたらしくみんなにも聞こえたようで、何も起きないように祈り始めた。
なんとかキキョウヤの拠点に着いたが、かなり広い敷地にでかいお屋敷が建っていた。
店舗兼住居兼関係者の宿舎となっているそうだ。
しばらくこちらにお世話になって色々と準備をする事になりそうだ。
ちなみに影さんも一緒に世話になるとのこと、多分王様への切り札にはなるだろうし。
そのまま商談室に通されてディスプくんたちと待つことになった。
しばらく待たされることに……
「お待たせしました。
こちらが我がキキョウヤグループのメンバーです。
皆様のフォローをしますので、何かありましたらご相談ください」
「「よろしくお願いします」」
「「「「こちらこそ、よろしくお願いします。」」」」
「ナムさんには大型兵装を使用しているプレーヤーの指導をお願いしたいのですが……」
「性能差がありすぎるからどこまで指導できるか分からないけど、それでいいなら……」
「とりあえず基本からということでお願いします」
「分かった」
次のクエストが準備できるまでここのプレーヤーの指導をしているとしようか。
出来るなら遊べるくらいまでに仕上がってくれると嬉しいのだが……
次回予告
キキョウヤにお世話になっているところに王様が襲来することに……
当然目的はナムのアーマードギア。
ナムは守り切れるのか……
次回 1-33 王様襲来




