Error!
ミナが第五層に着くと、そこには息を切らしたフリスタがいた。
「おーい、フリスター!」
「あっ、ミナ!」
フリスタもミナと同じようにみんながここに来てると思い、急いで駆けつけたようだった。
「けど、私たち以外は来てないね。」
「そうだね。何故かメッセージも出来ないし。」
「えっ?そうなの?」
「うん。」
ミナはフリスタに言われ、慌ててメッセージを入力する。そして送信ボタンをタップすると、そこにはエラーの表示が現れた。
「あれ?おかしいな……」
ミナは何度も送信を試みるが、その度にエラーの表示が出てしまう。
「なんでだろう……」
「多分不具合かな。今回は結構ゲームのシステム的なものをいじってるだろうから、そのときに何かミスしたって感じだと思うよ。」
「そっか。でも、それじゃあ集まる手段がないよ?」
「問題はそこなんだよね。片っ端から調べるのは流石に時間がかかり…」
セリフはそこで途切れた。クッションに乗っているような感覚と真っ暗な視界により、リアルの方へと戻ってきたことを理解する。
「これもさっきのエラーと関係してるのかな?」
奈美はゴーグルを外し、体を起こす。そしてFRWの購入時以降全く触れることのなかったパソコンに手を伸ばす。慣れない手つきでパスワードを入力し、ネットから情報を集める。これにはユギンがよく使っている掲示板も含まれる。
「おー、色々書き込まれてる!」
書き込みのほとんどは運営を支援するようなものだが、中には罵倒するようなコメントも見られる。奈美も情報を集めるためにコメントを書き込んでみる。
今ってどういう状態なんですか?
私全然状況が分からなくて……
返信と思われる文面が一気に流れる。奈美はそれを一つ一つじっくり整理し、少しずつ現状を把握する。そこから分かったことは3つ。まず、アップデートによる不具合が起きていること。次に、その影響でプレイヤー全員が強制ログアウトさせられたこと。最後は、今は運営の対応を待つしかないということである。
「となると問題はいつ再開するかだけど、掲示板見てれば分かるかな。」
奈美は一旦パソコンの電源を落としてベッドへ戻ると、そのまま眠りについた。
その頃、深夜帯にも関わらず大きな機械に囲まれている人が3人。
「急げぇ!!」
「エラーはこんなもんか?」
「多分!」
「てか、3人だけでこれの運営はマジでしんどいって。」
「けど他に雇うわけにもいかないし、仕方ないだろ。」
彼らは一刻も早くFRWの問題を解消するため、休むことなく作業に打ち込んだ。
メンテ明けのサーバー混雑はスマホゲームあるあるな気がする。




