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とある男女の恋模様  作者: はから
第四章 とある男女の恋終り
73/85

とある男女の愛の誓い

最終話です!


 長かった。


 愛海と婚約してから長かった。


 今日は愛海と俺の結婚式だ。


 

 色々あったなぁ…。


 婚姻届を出した後の週明け、萩田さんに報告すると、業務終了後に橋本社長と一緒に連れまわされた。

 そこで、初めて聞いたのだが。

 どうやらお二人は、愛海と俺をくっつけようとしていたらしい。

 マジかよ…。

 

 傷心状態で名古屋に戻ってきた俺を心配した萩田さんが橋本社長に相談し、愛海もストーカー被害で心に傷をおっており、ちょうどいい!ということで、俺を橋本組の担当にしたらしい。

 え?まさかこのいかつい二人が俺たちの恋のキューピットなの?

 見た目が天使より悪魔じゃねーか!

 お二人には感謝してます。



 仕事でも主任から係長に昇進し、給料も良くなった。

 これで愛海に楽をさせてあげれる。

 昇進のタイミングで、比嘉さんから「うちにこないか?」と再度お誘いをいただいた。

 大変ありがたいことだったが、俺は愛海との新婚生活を満喫したいから断った。

 比嘉さんから「お前も萩みたいなやつだな」と言われた。

 俺を極道みたいな人と一緒にしないでください!

 俺は一般人です!と叫びそうになったが。



 婚約してから、結婚式までの準備は問題なく進んだ。

 世の中には、女性だけに任せて、喧嘩になって破局するカップルもいるみたいだけど、愛海と俺は違う。

 二人の門出なのだから、二人で決めた。

 唯一譲れなかったのは、愛海のドレスをどれにするかで半日悩んだことだけだろう。


 準備の合間を縫って、出掛けたり、家でごろごろしたりと変わらない夫婦生活だった。

 婚約前と変わらない生活だった。

 だが、それがいい。

 愛海がいるだけで俺は十分だ。



 そして。


 今日。


 愛海と俺は教会で式を挙げる。














 「ダメだって!」


 「退け良亮!葵を未亡人にしたくない!」


 「俺を殺さないでくださいよ!」


 俺は新郎の控室で暴れていた。

 良亮は俺を抑えようと必死にしがみついている。

 なんで暴れるんだって?

 分かるだろ!


 「愛海のウェディングドレス姿を見るんだ!!!」


 「ダメですって!式まで我慢してください!」


 わーわーぎゃーぎゃー。

 良亮め…。

 お前を倒していってもいいんだぞ…。


 「お兄ちゃん!式まで我慢してよね」


 「にー!愛海ちゃんと決めたことでしょ」


 「うぐっ…」


 妹二人の説得で落ち着く俺。

 葵と千尋は順調に愛海と仲良くなり、式前にエステに連れ出していた。

 おい、なんで葵と千尋の請求書まで俺にくるんだよ!

 俺に味方はいない。

 

 「葵ちゃん綺麗だったわね~」


 「紅葉の嫁さんには勿体ないくらいだったな」


 「…っ!」


 新郎側の代表として新婦側に挨拶に行っていた親父と母さんが帰ってきた。

 愛海いいいいいいいいいい!!!


 「ちょっと!また暴れないでくださいよ!」


 「離せ良亮!」


 「にー!」

 「お兄ちゃん!」


 離せっ!!!

 今すぐ愛海を見に行かせろ!!!











 「綺麗ねぇ」


 「………」


 「父さん早いぞ」


 「親父、泣くのは式にしとけ」


 私は、ウェディングドレスを着て、新婦側の控室で式を待っている。

 この日のため、いつも以上に自分を磨いた。

 先週だって葵ちゃんと千尋ちゃんとエステに行ったしね。


 「紅葉くん我慢できずに暴れてるんじゃない?」


 「式の前に新婦を見られるわけにはいかんな。俺が部屋の前に立ってるか」


 紅葉なら暴れてそう…。

 会わせろ!って。

 我慢してよね。

 会うのは式って決めたじゃない。


 「愛海が嫁に行ってしまう…」


 「もう何か月も前から家から出て行ってるじゃない。何を今更しんみりしてるのよ」


 「そうなんだがな…」


 お父さん…。

 こんなので式大丈夫なのかな?

 

 「そろそろお時間です」


 「はい」


 係員の女性が時間だと呼びに来た。

 待っててね紅葉。


 「お父さん、お母さん」


 「ん」


 「なに?」


 「今まで育ててくれてありがとう。離れ離れになっちゃうけど、これからは紅葉の嫁として頑張っていきます」


 「愛海っ!」


 「しっかりするのよ」


 











 「………」


 俺は教会で新婦の愛海を待っている。

 参列者は親族だけのこじんまりした式だ。


 緊張しているが、それ以上に愛海を見たくてたまらない。

 結局良亮に止められて見に行けなかった…。

 後で勇悟くんに良亮を沈めてもらおう。



 「ご新婦様、ご入場です」


 きた!?

 ようやくか…。

 

 「………」


 綺麗だ。

 ウェディングドレスを着た愛海は綺麗だ。

 神も羨む姿だ。

 

 正俊さん…。

 隕石から地球を守る映画では娘さんの結婚式参加できなかったですが、夢が叶ってよかったですね。

 号泣じゃないですか…。

 前見えてるんですか…。

 転ばないでくださいよ。


 「…娘をよろしく頼む」


 「はい。幸せにします」


 正俊さんから愛海が渡される。

 愛海の手を取り、神父さんが待つ祭壇前へと二人で並ぶ。


 「紅葉さん。あなたは、愛海さんを妻とし、神の導きによって夫婦になろうとしています。汝健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」


 「はい。…誓います」


 「愛海さん。あなたは、紅葉さんを夫とし、神の導きによって夫婦になろうとしています。汝健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、これを愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?」


 「はい。誓います」


 神父さんが誓約を読み上げ、俺と愛海が了承する。


 「それでは指輪を交換を」


 愛海の指に結婚指輪をはめる。

 愛海も俺の指に結婚指輪をはめる。


 「婚姻の誓約がここに成りました。お二人を隔てるものは何もありません。誓いのキスを」


 「………」


 愛海のベールを上げる。

 愛海の潤んだ目が俺をしっかりと見つめている。

 

 「愛してる」


 「お二人が神の名の下で夫婦となったことをここに宣言します」


 壮大な音楽が鳴っているが耳に入らない。

 俺の意識は全て愛海に向いている。


 愛海。

 愛してる。














 「それでは写真を撮りますので、ご新郎様、ご新婦様を囲むようにしてくださいー!」


 式を終え、全員で集合写真を撮る。

 

 「これで本物の夫婦なのかな?」


 「神様も認めてくれたしね」


 「紅葉カッコ良かった」


 「愛海も綺麗だったよ」



 「それでは撮りまーす!」


 「ふふ、よろしくね。…パパ」


 「えっ!?」


 

これにてとある男女の恋模様完結となります。


最期までお読みいただきました皆さまに感謝申し上げます。


後日談及び番外編は書く予定です。

ですが、本編と同様に毎日更新は厳しいです(´;ω;`)ウゥゥ

皆さまからの応援が励みになります!


よろしければ評価、ブックマーク登録をお願いします。



明日から新作を投稿します。

といってもすでに全話予約投稿済みですが…。


とある男女に比べて少々暗い話になっています。

仕方ねー見てやんよ、という方がいらっしゃいましたら是非!

それでは( ´Д`)ノ

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