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とある男女の恋模様  作者: はから
第三章 とある男女の恋納め
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とある男と暮林家①


 「さぁ、どうする紅葉くん」


 俺の正面で微笑むお義父さん。


 なんで…。

 どうしてこうなったんだ…。

 俺は愛海の同棲願いに来ただけなのに…。

 

 遊びはここまでだ。


 覚悟だ。

 覚悟が必要なんだ。

 お義父さんを倒して、愛海との同棲を認めてもらうっ!












 「俺どこかおかしくない?」


 「ガッチガチに緊張してる紅葉がおかしいことになってる」


 大輝さんと会ってから1週間。

 俺は暮林家の前で固まっていた。


 愛海に調整してもらい、暮林家に挨拶に伺っている。

 途中のコンビニで身嗜みはチェックしたけど、変なとこないよね?

 愛海が迎えにきてくれたけど、緊張素過ぎて心ここに有らず…。


 「ただいまー」


 「ちょ!まだ心の準備が…」


 「おかえりー。いらっしゃい、紅葉くんでよろしいのかしら?」


 ちょっと!まだ心の準備できてないんだけど!

 愛海はお構いなしに暮林家の玄関を開けた。


 奥から現れたのは綺麗な女性。

 なんとなく愛海と似ている。


 「は、初めまして。愛海さんとお付き合いさせていただおります、竹科 紅葉と申します。本日は休日のところ、お時間頂戴し、ありがとうございます」


 「あらあら。ご丁寧にありがとうございます。愛海の母の冬子です」


 「紅葉」


 「あっ…。こちらつまらない物ですが」


 「ご丁寧にありがとう。さ、上がって。お父さん待ってるわよ」


 お土産をお義母さんにお渡しし、靴を脱いでお義父さんが待つリビングへ…。

 事前に愛海から聞いてるけど…。

 大輝さんに似てるって言ってたけど…。

 大輝さんと似てるって体がっ!?

 お義父さんもマッスルなの!?

 暮林家はマッスル一族なのか!?


 

 「失礼します」


 「あなた~、紅葉くんよ」


 「いらっしゃい。歓迎するよ、紅葉くん」


 ………。

 はっ!?


 おいおい…。

 愛海さんや、嘘つかないでくれますかね。

 

 ニューヨーク市警の警部や娘残して地球守った俳優そっくりやんけ…。

 どこが大輝さんに似てるんだよ!

 ここハリウッドだったっけ…?


 「初めまして、竹科 紅葉と申します。本日はお招きいただき、ありがとうございます」


 「愛海の父の正俊だ。まぁ、座りたまえ」


 「失礼します」


 正面にお義父さん。

 右側には大輝さん。

 左側には弟さんと思われる男性が座っている。

 お義母さんと愛海はリビングにはいらず、外から見守っている。 


 「愛海さんと結婚を前提にお付き合いさせていただおります。つきまして、同棲をお許しいただけないでしょうか」


 「…ほう」


 「「………」」


 まどろっこしいのは止めだ。

 搦め手無しの本丸狙いだ。


 「そうかそうか…」


 「………」


 「紅葉くん。キミは愛海がまたストーカー被害にあったらどうする?」


 「え…」


 「判断が遅い!」


 お義父さんが目を開いて俺に声をあげる。

 判断が遅いって…。

 

 「キミがすぐに答えれなかったのは、覚悟が甘いからだ」


 「そのようなことは…」


 「さぁ、どうするのかね?」


 「守ります。僕が愛海さんを守ります」


 「酒に倒れるキミが?」


 くっ…。

 簡単には認めてくれないか。


 「父さん。紅葉くんが困っている。茶番はそこまでだ」


 「そうだよ親父~。昨日話し合って認めてるじゃん。お袋の決定に逆らうの?」


 「うぐ…」


 どういうこと?

 もう決まっている?


 「ゴホン…。紅葉くん、愛海との同棲を認めてもいい」


 「ありが――」


 「ただし、勝てたらの話だがね」


 どういうこと?

 勝つ?何か勝負か…?

 もしかして!大輝さんの言ってたアレか!?











 「ツモ。タンヤオドラ2…2000/1000だ」


 「相変わらずダマが好きな父さんだ」


 「まだ始まったばっかりじゃんかよー」


 俺は今…お義父さんたちと麻雀を打っている。

 何を言っているかわからないと思うが、麻雀を打っている。

 

 大輝さんと愛海から事前に聞いていた。

 お義父さんは麻雀が好きだから、勝負を挑まれると。


 俺も付き合いで打つこともあるから、麻雀は打てる。

 だけど、同棲のお願いにきて麻雀って…。

 しかも家に自動卓があるんかい…。


 お義父さんが、同棲を認める方法は一つだけ。

 お義父さんたちを抑え、勝利すること。

 


 「さぁ、紅葉くん。愛海との同棲を認めてほしければ勝つんだな」


 「いいでしょう。僕にも勝たなければならない理由がありますので」


 お義父さん…。

 あなたを下し、愛海との同棲を認めてもらいますよ!

 

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