12.人助け?
【超加速】を使用して丘の上から急いで馬車がいる付近まで駆け出した。
「うおっ!これっ、速っ、これなら戦闘場所のまで間に合いそうだよ」
未菜にそう声をかけ超スピードで駆け出した。
【超加速】のスキルを使い急いで馬車まで走っていると、馬車から出て逃げ出したと思った女性達が、騎士達と一緒に戦闘を行い出した。
その女性達が必死に支援して・・・? 何か炎みたいなものをゴブリンにあて、騎士達と一緒に何とか戦闘に持ち応えていた。
だが、ついに騎士の3人の元に、オークの一匹が近付いてきてゴブリン達の戦闘に加わり攻撃しだした。
流石にオークが1匹加わった事によりついに戦闘の均衡が崩れた。
「ユウ兄!このままじゃあの人達やられちゃうよ。速く、速く」
そう言われても、今でもとんでもなく速く走ってるけどこれ以上は・・・。
「あっ、そういえば。魔法で確か【能力向上】てのがあったな?それを使ってみようかな」
「あっ、そうだった。私達って魔法使えるんだったん、ウグッ!?・・・くぅぅっ」
あっ、いま、未菜ちゃん舌噛んだな。
『未菜ちゃん、今の状態じゃ舌噛んじゃうだろうから【念話】が使えるなら【念話】で話そう』
『うん、痛いよぉ・・・。出来れば、もっと早く言って欲しかったよ。ユウ兄。グスッ』
『ごめん、ごめん。失念していました。で、どうしたの』
舌を噛んでしまい俺に背中に顔を埋めて【念話】で涙ながら答えた。
『うん、あのね。私ね、確か攻撃魔法とか支援魔法なんかが、沢山あるの、あれだったらあの人達の助けになるかなっと思って』
なるほど、魔法ならこの距離でもどうにかなるのかな?
『未菜ちゃん出来るのこの距離で?もし出来るならやっちゃって良いよ。早くしないとやばそうだから』
『うん、ちょっと待ってね。ねえ、ナビーちゃん・・・。あっ、いけねっ・・』
はい、今、未菜ちゃんだれと話してた?【念話】が途中で切れたけど、何かナビーちゃんとかどうかとか言っていたが・・・。まあ、後で聞いてみよう。
『うん、おまたせっ。今から魔法を使うね』
『あっ、うん、それよりナビーちゃんて誰?』
『えっと・・・・。何のことかな・・・とりあえず今から集中するからユウ兄は急いでね』
うっ、何故だ話をはぐらかされてしまった。まあ、今は良いか、とりあえず急ごう。
俺達が話してる間にも、先程まで辛うじて守れていた状態だったが、ついにのゴブリン達の攻撃が騎士達に当たりだし数匹のゴブリンが、後で支援していた彼女達に襲いかかっていた。
「「レーネ様!姫様だけでも」」
騎士達が2人の女性に声をかけていたが、もうそれどころじゃない。
騎士達もどうにかしようと必死に、戦闘を続けながらうしろを気にして戦闘しているので、どんどん形勢が不利になっていった。
「やめろー、誰か!誰か姫様達をたっ、たすけてくれー。」
「逃げてください、レーネ様、シルフィー様!」
「ちくしょー、ゴブリンどもめっ。なぜこんなに・・・」
騎士の3人が、それぞれ悲痛な叫びをあげ必死に抵抗をしていた。
軽装の女性に守れていたもう1人も魔導師風の女性が声をあげ魔法を唱え出した。
「女神様、私はどうなってもかまいません。どうか私に力と妖精の加護を、お願いフレア、力をかして、そしてみんなを守って」
女神様と妖精に願いを込め何者かの名前を呼び力かしてと叫んだあとに、彼女の周りに魔力が集中していた。そして、そこに先程ユウマ達の前に現れた光の玉、羽の生えた小さな人の姿、いや妖精が姿を現し一緒に詠唱してそれを放った。
「『【紅炎壁】』」
呪文を唱え放ったと同時くらいに紅い炎の壁のシールドが騎士達と彼女らを覆った。だが、炎の壁が出来たと同時くらいにユウマ達がやって来ている場所とは、反対のほうから何か蒼白い炎のような弾が飛んできた。
その蒼白い炎が、その炎の壁に当たり炎の壁がただの炎となり一瞬で弾けとんだ。
ただ、その衝撃で周りにいたゴブリンとオークの1匹は後方に吹き飛んだ。
その様子を見て魔導師風の女性は、驚き驚愕の顔をしていた。
ただし、攻撃をしていたゴブリンとオークも、一瞬なにが起こったか倒れながら考えたていたので、攻撃自体を一旦停止させていた。しかしそれは騎士達も同じで、ただ1人を除いて全員がなにが起こったのかが解らず停止した状態だった。
そのただ1人は魔導師風の女性であったが、その女性も、もうだめだと半分あきらめて次に来るであろう攻撃を覚悟していた。
そしたら《ドッ、ドドン》と思考停止していたゴブリン達が爆発と共に吹っ飛んでいった。
ただ、オークだけが爆発する瞬間に、何か嫌な気配に気が付き女性達の近くま駆け寄っていた。
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実はこのとき、【超加速】で走りながら【能力向上】の魔法を使い、スピードを上げていた。それに、流石にこのままじゃ間に合わないと思っていたら、突然紅い炎の壁が出来た。
あっ、これなら未菜ちゃんの魔法が間に合うかもと考えていた。すると次の瞬間、蒼白い炎の弾が自分達の反対側、だいたい馬車の奥の方にある岩場の影から飛んできて炎の壁が弾けたのを目撃したのであった。
次の瞬間オークの動きが一瞬止まったが、このままじゃほんとに間に合わないと思い、未菜ちゃんに声をかけた。
「未菜ちゃん!このままじゃ間に合わない。まだかい」
「ユウ兄!OKだよ。このままユウ兄は全速力で向かって。私はここから援護して向かうから」
そう言葉を話している間に背中にいた未菜ちゃんが宙に浮いて、空に舞い上がった。
そして、次の瞬間未菜ちゃんは、上昇しながらユウマと自分に対して【身体強化】の魔法をかけ、そのうえ戦闘の行われている場所に【火炎爆裂弾】と【エリアシールド】を放っていた。
「うひゃぁ、なにユウ兄のあのスピード・・・もう、人間の領域を外れてるじゃん・・。あっ、既に私もか、えへへっ、宙に浮いてるもんね」
その言葉どおりユウマに背負われていた未菜か宙に浮いたと、同時に今までと比較にならないほどにユウマの走るスピードが格段に上がっていた。
それは、はっきり言って常人のそれとは比較にならず、そのうえ途方もないスピードだった。
【超加速】と【能力向上】、それから【身体強化】で勢いのついた状態で、その戦闘を行っている場所に向かって行った。
そして、その勢いのままジャンプして、女性達に攻撃をしようとしたオークに飛び蹴りをかました。
オークは、《ドッガン》と勢い良く吹っ飛び、ゴロゴロと回転して力尽きた。
それから、女性達の周りに違うゴブリン達が2人に、一斉に襲いかかろうとしていたが、何かの見えない壁に阻まれ、なにが起こったか解らず混乱して動きを止めて唖然としていた。
これはチャンスと思い、ナイフで周りにいたゴブリンの首元を、切り付けて一瞬に数体のゴブリンを亡き者にして倒した。
そのあと、続けざまに騎士達のいる場所に向かい、その騎士達の周りにいたゴブリン達に蹴りを入れて吹き飛ばしていった。
「うっわぁー、ユウ兄、えげつなぁ。あの小さい奴をサッカーボールみたいに蹴飛ばしてるよ。それに・・・うげぇー」
そんなユウマの攻撃を見ながら未菜が女性達のそばに降り立ち、先程ユウマが切り付けたゴブリンの亡骸をみて嫌な顔をした。
そして、一旦その亡骸を見ないようにして、先程の女性達を見て声をかけた。
「あのう、大丈夫ですか?」
しかし、2人お女性はその未菜の声には反応せずに、先程もうだめと思った矢先にオークを吹き飛ばしたユウマの方に心を奪われていた。
あっちゃぁ、また、ユウ兄の魅力に心を奪われた女性が・・・・。とりあえず、もう一度声をかけよ。
「あのう、すいません。お怪我はありませんか?」
すると、2人とも未菜の存在に気が付いた。
「あっ、すみません。はい、怪我もありませんし助かりました」
「ええ、ありがとう御座います。しかし、あの方は・・・」
二人の女性はユウマの方に、指を差して尋ねてきた。
このとき未菜こう思っていた。
うーん、一応私も手伝ったのにな、でも、まっいっか。後でユウ兄に褒めてもーらおっと。でへへっ。




