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神様との出会い

気が付くと白い、何もない場所に居た。

上も下も、何処も真っ白で立っているのか浮いているかさえ分からなかった。


「……?」

少女は辺りをきょろきょろと見回した。


さっきまで、何をしていたんだっけ。

思い出そうとして——何も思い出せなかった。


「えっと……」

少女は自分の手を見て、自身の身体を確認する。

ちゃんとあるのだがどこか現実感が薄い。


「ここ、どこ……?」

ぽつりと呟いた、そのとき。


「こんにちは」

気の抜けた声が、すぐ近くから聞こえた。

「え?」

振り向くと、そこにはふわふわとした透き通る薄いホワイトグレーのような髪に色素の薄い瞳。

とても綺麗で穏やかな顔立ちをしている細身の成人男性がそこに立って居た。


少女がその男性と目が合うと男性は優しく微笑んだ。

「え、あっ、こんにちは!」

微笑まれた少女は一瞬見とれてしまったが我に返り慌てて先程の返事を返す。


「…えっと、ごめんなさいこの場所って…」

何処ですか?それとも何なんですか?とどちらを尋ねるか迷った少女だったが、


「うん、ごめんね。びっくりするよね」

男性の困り顔で優しく囁かれ、少女の心が少し落ち着いた。


「ここはね、僕が作った空間なんだ」


「空間…おにーさんが作った……?」


「うん。僕はね君たちで言う神さまなんだよ」

さらっと、とんでもないことを発言されたんだが。


「……え?」

少女は首を傾げる。


「かみさま……?」

「そう、神さま」

「………」

少女はとても困惑して固まってしまいそれを見た神様は少しだけ困ったように笑った。


「何から話そうか…」

神様はそう呟き少し考える。



「君はね…死んでしまったんだ」

「……え…」

「君の肉体は死んで、魂を僕が作ったこの空間に呼んだんだ」


意味がすぐには分からなかった…


少女は自身が死んだ事に混乱したが、すぐに落ち着きを取り戻した。

少女は何故こんなにもすぐに落ち着いたのか疑問に思うが考える事を放棄した。


「……私が死んだ事は分かりました…それで私はこれからどうなるのでしょうか…?」

ここが死後だとゆうなら私はこれから何処に行くのだろう…何をするのだろう…


少女は少しの不安も無い顔をして神に問いかける。

神様は少女の顔をじっと見つめ、少し悲しそうな顔をした。


しばらくの沈黙が続き神様は小さく息を吐いて。

「君にはこれから新しい人生を送って欲しい…その為に君の魂をここに呼んだんだ」

「新しい人生…?」

「そう、君が生きた時代とは異なる場所、そこに君を転生させる」

「転生…」

「本当はゆっくり説明してあげたいんだけどあまり状況が良くないんだ…ごめんね」


神様は少女に謝り、出来るだけ少女が混乱しないよう話し掛ける。

神様の話をまとめると、少女の魂は傷付きボロボロで今にも消滅しかけてるとの事。

そして、本来であれば神が人に干渉する事は禁止されているとの事。


「神様でも禁止とかあるんですね…」

「あるよ、むしろダメな事ばかりだ。」

「ダメなのに私に関わるのはどうして…」

少女がそれを聞くと、神は辛そうに顔を歪めたがすぐに優しげな顔をした。

「……見ていたから」

「見ていた?」

「君のこと」

驚きのことを告げられ、少女の言葉は止まる。


「僕はね…人が好きなんだ。人と関わることは出来ないしいつも見ていることしか出来ないけど」

軽い口調のまま、神は続ける。

「いつも人々も見てた、君の事も見てたよ」

「……え」

「君は覚えてないし、思い出すことも無いけど……ありがと」

「……」

少女は何故神がお礼を言ったのか分からなかった。

だけど、少女に向けて贈られた感謝の言葉は少女の心をポカポカと暖かくさせた。

ありがとうという言葉は少女を泣きそうになるくらい嬉しいものだった。


そんな少女を見て神もまた悲しさの中に嬉しさもあった。

「本来であればこうゆうのはダメなんだけど、今回限りの特別…君が自由になれる所に君を転生させる…でもそれは僕が勝手に決めた事だから……君はどうしたい?」

神にそう問われ、少女は考える。


転生…別の場所………自由


少女は少しだけ迷って…それから小さく頷いた。

「……行ってみたいです」

その声は思っていたよりもはっきりしていた。


少女の返事を聞いた神は嬉しそうに微笑んだ。

「じゃぁ、君の新しい人生と旅立ちを祝福してプレゼントをあげる」

「プレゼント?」

「うん。生きやすいようにね」


神が軽く指を鳴らす。

その瞬間、少女の身体が光ると何かが身体の奥に流れ込んでくる感覚に襲われる。

「えっ?えっ?なんですかこれ??」

「君がこれから行く世界には魔法が存在するんだ、だから君にも魔法が使えるようにしたよ」

神は楽しそうに言う。


「魔法!?!?」

「それと、家も用意しといたから」

「え!家!?」

「衣食住揃ってるから安心して」

「話を聞いてください!魔法って!」

「魔法はスケータスと心の中で唱えると目の前に表示されるからそれで確認して」

「はいっ!?」

「後、君と一緒に居たいって子が居るんだけど、良かったらそばに置いてあげて」


神は少女を無視し、徐に手を伸ばす。

するとそこに突然一匹の青い鳥が舞い降りてきた。

「ピピピッ!」

鳥は愛らしい声で鳴くと、神の手から少女の肩に止まる。

「それじゃあ、行ってらっしゃい」

神は軽く手を振る。


「え、ちょっまっ——」

少女が慌てて言いかけた瞬間、少女の足元が突然無くなり、落ちて行った……


「君が自由に飛べるように願っているよ…璃々(りり)

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