この王様は頭に来るのです!
「アカネ様お帰りなさいませ。ガクレイト王が謁見の間でお待ちです」
王城の中に入ると側近のような恰好をした人がいた。
その人はこちらを見て。
「アカネ様そちらの方は?」
「新しい仲間よ。今さっきであってそのままパーティーに入れたの! ちゃんと同意は取ってあるからね。」
そう言って俺の肩を持つ。
「オダ ユウサクです。よろしくお願いします」
そう言って俺は頭を下げる。
するとその側近は。
「私はカイネと申します。以後お見知りおきを。」
そう言って綺麗な礼をする。
すごい・・・・・・。
そう思っているとアカネは。
「カイネ以外ね。いつもだったら、自分の知らない人をごみを見るような眼で見ていたのに。」
「・・・・・・アカネ様別にごみを見るような眼で見てるわけではありません。」
意外だな。
側近ってなんか平民に対してあたりがきついと思っていたのに。
そう思っているとカイネは続けて。
「そもそもこの者は平民とは少し違う身分のように見えます。まず、アカネ様が信用して誘った者を私は疑ったりしません。」
この人性格いいな。
この世界の偉い人ってみんなこんな正確なのかな?
「さあ。行くわよ。」
その言葉を聞き俺たちは呼び出しがあった場所へと向かう。
「ここよ。」
そう言ってアカネは扉の前で立ち止まる。
そして。
「お父様。只今参りました。」
扉の中に話しかける。
すると。
「入るのだ。」
と少しかすれた男の声が中から聞こえてきた。
その言葉を聞いた瞬間アカネは扉を開け中に入っていく。
俺たちもそれについていく。
「帰ってきたかアカネ。魔王軍を事前に討伐してくれてありがとな。」
そう言ったのは、謁見の間の一番奥にある少し高めの場所に置かれた椅子に座っている六十代ぐらいの男だった。
「いえ。仲間たちがいたからこそ出た結果です。」
「ふん・・・・・・そうか。貴様らご苦労だったな。」
思ってもなさそうな言い方で、そういう。
この人嫌い。すきになれない。
そう思っているとガクレイトは。
「ところでそこの平民は誰だ?」
こちらを指さしてそう尋ねる。
「オダユウサクです。以後お見知りおきを」
そう言って俺はタスクがしていたように礼をする。
「ふん・・・・・・おかしな名前だな」
しかしガクレイトは俺の名前を馬鹿にする。まるでそれが俺への返事であるかのように。
そして。
「出ていけ」
「へっ?」
突然言われた言葉に俺は思わず言葉を漏らしてしまう。
初対面で出て行けってどういうことだ?一種の冗談なのか?
「へっとは無礼者め。出て行けと言っておるのだ。ここは貴様のようなきた汚らしい平民が入れるところではないのだ。神聖なるわが城が汚れる。」
ガクレイトは戸惑っている俺に対しそう言う。
あれっ?もしかして汚らわし平民って俺のことですかね?
俺はガクレイトの発言が頭に来てしまい。
「汚らしい平民って失礼だなおい」
ついいつもの喋り方で言ってしまう。
あっ・・・・・・ヤバイ。やらかしてしまったわ。
俺の発言を聞いたガクレイトは血管が浮き出るほどに激怒しながら。
「殺せ! そいつを殺せ!」
周りにいた兵士にそう命令する。
兵士たちは命令の通りに俺を殺そうとするが。
「『雷撃剣』!」
「『フェインティッド・ショート』!」
アカネ留め具が放ったスキルと魔法により、兵士たちが持っていた武器はすべてバラバラにされそのうえで全員気絶する。
そしてアカネはそのままガクレイトのほうまで高速で駆け寄り、首元の剣を添える。
「お父様。この方は私が信用して誘った大切な仲間です。そして今回の魔王軍撃退においてこの方は大変貢献してくれました。なのでお父様。今さっきの言葉は取り消してください。」
と脅しにもとれるお願いをする。
やっぱりアカネって優しいな・・・・・・。
そう思っているとその気持ちが少し出てしまい。
「アカネ・・・・・・。」
とつぶやいてしまう。
するとガクレイトは少し焦りながら。
「先ほどの発言は取り消す。今夜パーティーが開かれるからお前らはそれに出るがいい。以上だ。下がれ。」
そう言って俺たちを追い払おうとする。
「みんな。行くわよ」
一言いうとアカネは謁見の間を後にする。
俺たちも急いでそれについていく。
すると謁見の間を出て曲がったところにアカネと一人の男性がいた。
「お前、お父様に歯向かおうとは恩知らずだな。」
「フェムトお兄様。正直に言わせてもらいます。お父様は間違っています。私はそれを正す。それだけです。もしお兄様もお父様と同じ考えなら、容赦はしませんよ。」
「ふん。やれるもんならやってみな。」
そう言ってフェムトは謁見の間へと入っていく。
そこからは。
「お父様。只今戻りました。」
「おお。我が親愛なる息子よ。よく頑張ってきたな。今晩パーティーが開かれるから参加するがいい。存分に楽しんでくれよ!」
そんな声が遠くから聞こえる。
あれ?アカネと話してた時とまるで人が違う・・・・・・。
そう思ていると。
「お父様がごめんね・・・・・・初対面であんなこと言ってしまって」
そう謝ってくる。
「いいや・・・・・・アカネが謝ることじゃないよ。」
「ユウサク・・・・・・ありがとう。」
そう言ってアカネは髪を払い、こちらを向く。
窓から入ってきた光がアカネを照らす。
その姿はまるで、天使に思えるほど美しく感じた。
だがその時俺は、その姿に夢中になり、こちらをにらむマルクに気が付かなかった。




