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ヴァルキリーアーマー  作者: 廿楽
第3章 事件
9/11

3-1 高等部暴行事件

 ある日学校へ着くと周りが何やら騒がしかった。

 教室で話をしていた男子に「何があったの?」と聞くと「高等部に京山(きょうやま)っていう風紀委員のデカい女の先輩いるだろ、あの人停学喰らったんだってよ。」と話した。

 それを聞いた僕は(あー、やっぱり。いつかああなると思ってた。)と心の中で思い、「それで、原因は?」と聞くとその男子は「どうやら阿部っていう高等部の先生を殴り飛ばしたらしいぞ。」と答えたため僕は「そうなんだ。」と反応した。

 その後、僕は(美空(みそら)さんが理由もなく先生を殴るような人とは思えない・・・これは絶対先生に落ち度がある)と確信し、(本人に聞いてみるか。)と理由を尋ねる事にした。

 そして放課後、防衛学科の寮を訪れた僕は監督の先生に「すみません、聞きたい事がありますので京山さんをお願いします。」と話した。

 すると監督の先生は「話してもいいけど彼女は停学中の身だ。監視付きの上に10分以内となるけどそれでも構わなければいいぞ。」と言う。

 僕が「それでも構いません。真相を聞けたら大丈夫なので。」と返事をしたら監督の先生は「それじゃあ呼び出すからちょっと待ってろ。」とそれに応じた。

 数分後、応接室に現れた美空さんに僕は「停学になった真相を教えてください。」と切り出した。

 僕の問いに美空さんは「阿部先生を殴ったのは事実なんですが完全に向こうに落ち度があるんです。」と話し、「あの先生はクズという事で有名でした。女子にはセクハラ、男子には暴力、さらにはヴァルキリー学園(ここ)に来る前は全国レベルの進学校で勤務してたんですがそこでも内申点の減少をちらつかせて同じ事してたらしいんですよ。」と阿部先生の行いを話した。

 美空さんからの情報に僕は「それが本当だとしたら殴られたのは自業自得じゃないですか。」と言い、美空さんは「分かってくれるんですか?」と聞くと僕は「まあ、半分疑ってるんですが僕も教師はすぐ隠蔽に走る最低な人間と捉えてますから。」と答えた。

 僕の言葉を聞いた美空さんは「それじゃあ味方でいてくれるんですね、頼りにしてますよ。」と信頼の言葉を寄せた。

 次の日、美空さんを除くACEのメンバーは話し合いをしていた。内容はもちろん美空さんを救うための策を練る事だ。

 瑠果(るか)さんは「取り敢えずあたしと(かなで)で聞き込みをするよ。それでいいだろ、奏。」と名乗り出て奏さんも「はい。大切な仲間のためですもの、行動しないわけにはいきません。」と瑠果さんの話に乗った。

 そして僕が「聞いた話によると阿部先生は教師としても人間としても最低だそうです。これって本当なんでしょうか?」と聞くと瑠果さんが「まあ、あの先生は前から良からぬ噂が付き纏ってるからね。到底許されるような人じゃないよ。」と話した。

 奏さんも「それに阿部先生は自分より上の立場の人にはゴマをする上に勤務歴が長いので権力を持ってます。そのため生徒だけでなく他の先生からも嫌われてます。本来退学になってもおかしくない事をした美空さんが停学で済んだのは彼を嫌っていた生徒指導の先生の情けだと思います。」と言った。


 そして3日後、再び集まった僕たちに奏さんは「それでは3日間で得た情報を言いますね。」と伝え、「どうやら今回は阿部先生に落ち度がありますね。美空さんのクラスの生徒から聞いた話によりますとその日はいつもセクハラ被害に遭っている3人組が全員欠席していました。」と報告を始めた。

 それから「それで大柄である事以外は自分好みの見た目をしている美空さんが標的になって胸を触られたそうです。」と暴力事件の原因を話した。

 それに続いて瑠果さんが「そうそう。それで美空は怒り出して『天誅!』と叫びながら巴投げで床に打ち付けて馬乗りになって殴ったんだって。」と事の顛末を話した。

 これを聞いた僕は「自業自得じゃないですか。」と言い、「これで罰を受けるのは僕が美空さんの立場だったら納得いきません。」と自分の意見を述べた。

 それに対して奏さんは「そうですね。ここで何もできなかったら彼女に申し訳ありませんね。」と言うと伏見さんが「何としてでも阿部という先生をこの学校から追放しなければならないよね。」と阿部先生のこの学校から追放する事を提案し、柳さんも「直接関わりはないけど話を聞いてるとどんな人か分かっちゃった。だから協力するね。」と提案に乗った。

 僕も「そうですね、やってやりましょう。」と賛同し、行動に移すことにした。

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