中学最後の演奏の大会。
大会当日、朝からラッキーな事が、移動バスの席がアラタの隣……アラタは色々話し掛けてくれたけど殆んど記憶がない、会場に到着して荷物を下ろしていると「真美〜」……貴子が声を掛けてきた。
「真美…ゴメン、友だちが急用が出来て今日の応援は私だけなの」貴子が申し訳なさそうな顔をする。「急用なら仕方ないでしょう」……「真美、お弁当はバッチリだからね♪」……昼が楽しみだ。
私達の演奏の順番になった。心臓が爆発しそうだ。「加藤先輩…落ち着いて、いつもどうりに演奏に集中して行きましょう」……アラタが声を掛けてくれた。私は落ち着きを取り戻し、いつもどうりの演奏が出来た。
昼ごはんの時間になった。ふとベンチを見るとアラタの姿が、貴子が「ちょっと行ってくるね〜」……「貴子!」……しばらくたって貴子がアラタを連れて戻って来た。「アラタ君、お弁当忘れたんだって」……「だからね、お誘いしました♪」……「先輩、お言葉に甘えて来ちゃいました」……私は貴子に感謝した。「大変だね、お弁当沢山あるから遠慮しないで食べてね♪」アラタと一緒に食事、夢のようだ。貴子が「作ったの私なんですけど」……「ありがとう、貴子」ーー色んな意味で感謝しています。
いよいよ結果の発表の時間がきた。「優勝は…中学」……私達の学校は3位でした。……顧問の先生が「皆よく頑張った。入賞は初めてだ。これで3年は退部だけど、二年生、一年生は来年も頑張ってくれ」先生の退部て言う言葉で、ーー終わりなんだ。ーー気が付くと涙が溢れてきた……「先輩……どうぞ」アラタがハンカチを手渡してくれた。「ありがとう。洗って返すからね」ーーアラタ、優しいね。ーーこうして中学時代最後の演奏大会が終わった。