表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神は勝手なのだと知っている  作者: 神狼 龍王《みたらしだんご》
第2章 不屈は愚行か、君たちは知っているか
29/74

第2話 謁見

今回は十話に収まるかな?

「うっうーん…」


黒髪の男が意識を覚醒させる。


「知らない天井だ」


男、ショーンはポツリと言葉を発した。

周囲を確認すれば、ショーンはベッドに寝かされているようだった。


そのベッドの側にある背もたれ付きの椅子にレイルとサクラが座っている。二人とも眠っているようだった。


ショーンはしばらく二人の寝顔を眺めていたが、覚醒する前のことを思い出して心象器を具現させる。鏡の形状をした心象器だ。


写し身(ミラーリング)


その言葉と同時、心象器は輝きショーンの手から離れ少女の形を成す。


「やあ」


少女は軽く挨拶をする。


「うっうん?」「ほわぁ〜」


光が強かったのか、少女、アニヤの気配に気づいたのかレイルとサクラが目を覚ました。


「…あっ!ショーンさん目を覚ましたんですね!よかったです!」


「ほへ?あっほんとだーおはよう、ショーン」


「おはよう、レイル、サクラ」


レイルは嬉しそうに、サクラはまだ寝ぼけてるのかゆったりと言葉を発する。


そこに横槍がひとつ。


「ワタシもいるんだけどなー、プンプン」


なんとも気の抜ける怒り方である。


「えっえーっと、ショーンさんこの子は誰ですか?」


レイルは疑問の声を上げるが、サクラは震えていた。


「嫉妬のアニヤ…」


サクラがか細く呟く。


その言葉にレイルは息を飲んだ。この少女がアニヤか、と。しかし、疑問が浮かぶ、アニヤはショーンに倒されたはずだ。少なくともじぶんはそう聞いている。


「はは、確かにそれはアニヤだが、もう嫉妬でも魔王でもない。俺の心象器で呼び出した存在だ」


「そうそう、ワタシはただのアニヤ。今はこの世界の観光がしたいだけさ〜」


その軽い言葉にレイルとサクラは倒れそうになった。


「えっじゃあ敵じゃない?」


「そうそう」


「もう、ぼくを狙ってない?」


「そうそう」


ふたりは顔を見合わせ


「「何やってるの(んですか)!ショーンさん!」」


ショーンが怒られた。






それからしばらく、ショーンは軽い検査を受け、王城の医務室を出る。


案内の侍女によるとこれから、謁見の間に行くのだとか。


「こちらです」


謁見の間の入り口に到着。側に控える二人の騎士が口上を述べて扉を開きショーンたちは中へと入る。


中にいたのは国王アンデルセン、第三王女カーミライト、大剣聖ガンドルフとその他貴族たち。大物しかいない空間でレイルは緊張でガッチガッチである。それ以外は普通だ。いや、サクラは欠伸までしている。


とりあえず、侍女に言われたとおり膝をつくショーンたち。


アンデルセンが面倒くさいと言わんばかりに速攻で面を上げるように言う。


「冒険者ショーン、此度はガンドルフとともにこの国を救ってくれたこと礼を言おう」


「へ、陛下!聞けばアニヤの侵攻はその森人族が原因だと言うではありませんか!何故礼など述べるのです!」


一人の貴族が文句をつけると他の貴族も同じようなことを言い始める。


「ええい!黙れ!たとえその少女がおらんでも、七罪魔王が気まぐれで侵攻する可能性もあるのだ。そもそも、七罪魔王は人類共通の敵じゃ。それを討伐した者に礼を言って何が悪いというのじゃ!」


その言葉に貴族たちは引き下がる。アンデルセンの言葉は事実であったから。それでも文句をつけたのは、何処の馬の骨とも知れぬショーンが王族と関係をもつのが気に食わないからであった。人によってはショーンを危険視している者までいる。


「して、ショーン。何か報酬に希望はあるか」


「いや、ない」


「なんたる無礼な!」「これだから冒険者風情は!」


ショーンの態度に貴族たちが騒ぎ立てる。


「ええい、黙れと言っておろうが!」


アンデルセンの言葉に貴族たちは黙る。


「はぁ、そうかないか。では、おいおいその辺は考えておくとして…その少女がアニヤというのは本当か?」


「ああ」


その言葉に今まで注目されていなかった紅髪の少女に視線が集まる。


「ふふ、お初にお目にかかります。アリティア王国 現国王陛下。私が七罪魔王が一柱、嫉妬のアニヤ=レヴィアであった者。しかし、ご安心ください。今はこちらのショーンの眷属のような者。ショーンがあなた方と敵対しない限り、私も敵対することはございません」


その口調にショーンは笑いをこらえるので必死だった。今もプルプルと震えている。


「そうか。ならば、アニヤ、七罪魔王について教えくれぬか?」


「はい、もちろんでございます。しかし、私は七罪魔王とは名ばかりの数合わせの存在であったのでそこまで詳しくはないのです。そこはご了承ください」


「うむ」


「では、まず七罪魔王は憤怒、傲慢、怠惰、暴食、色欲、強欲、嫉妬の七柱で構成されております。このうち、私が倒されたので嫉妬は空席。さらに私が七罪魔王になった時から、強欲は空席でした。さて、残りの五柱に協調性は皆無それぞれがそれぞれの目的のために好き勝手に動いております。しかし、大きな目的は一致しております。と言うよりかは最強の憤怒によって無理矢理に合わされたと言いましょうか、その目的は世界すべてを闇堕ちさせることにあります。つまり、世界を魔族の天下にすると言うことです。そも、七罪魔王とは憤怒の野望のためにつくられた組織とも言えない強者の集まりなのです」


「なんと…奴らは好き勝手に動いておきながら、こちら側に甚大な被害を出してきたと言うのか…ほかの魔王の動向は分かるかね」


「いえ、わかりません。しかし、怠惰については予測がつきます。あれはその称号が表すとおりの怠け者。まず、動くことはありません。人類の敵は実質、のこり四柱だと言うことです」


アニヤの言葉により判明した七罪魔王の情報は瞬く間に世界に知れ渡った。しかし、それは希望を見出せるようなものではなく民間にその情報が出回ることはなかった。しかし、人の口に戸は立てられない。曖昧ながらも似たような噂は民間にも広がってしまった。


誰もが気にしなかった情報が、ショーンの運命を決定するものだと神すらも知り得なかった。

なんか延びた。ほかの内容も入れる予定だったんだが…


バレバレだと思われるショーンの正体は如何に⁉︎

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ