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無課金ガチ勢♪

「ついてきな♪」


 リリス様が翻した漆黒の羽から、甘く、それでいて肺が焼けるような暴力的なまでの魔力が放たれる。

 ……正直、笑えませんわ。

 ゲーム画面越しには「最高! 際どい! 踏んで!」と思っていたSSRサキュバスの圧ですが、現実リアルで対峙すると、これ完全に「生物としての格差」を見せつけられてますわよ。


(っていうか、リリス様。その衣装、物理法則どこに行ったんですの? 全年齢版なら間違いなく謎の光か湯気で隠れる面積ですわよ。直視したら私の純潔な(?)脳がショートしてしまいますわ!)


 私は、視線が変なところに行かないよう、必死で意識を「前世の記憶」――それも攻略Wikiの隅っこに書かれていた『効率厨専用・最短ルート』に集中させた。

 

「……リリス様、その宿屋って、西の路地裏にある『黒い月亭』ですわね?」


「あら、詳しいじゃない。あそこは生まれたてのサキュバスが最初に魔力を馴染ませる場所よ。あんたがあまりにひ弱だから、少しは『あっち』の適正を植え付けてあげようと思ってね」


(来た、これですわ!ふふふ♪ 本来なら、ここで一晩かけて『サキュバス化の羞恥イベント』が挿入される、プレイヤー大歓喜の修行パート!動画付♡)


 だが、私にそんな情緒的な時間は不要です。

 前世の私は、このゲームを「課金したら負け」というマイルールの元、血眼になって攻略動画を漁り、ハメプ(ハメ技プレイ)を極めた女ですわよ。


「リリス様、正面から入る必要はありませんわ。あの宿屋、裏庭にある『壊れた魔導井戸』から地下に降りれば、最深部の『魔力の泉』に直通できるバグ……いえ、隠し通路があったはずですわ」


「は? なに言ってるのあんた。あそこは女王である妾の封印が……」


「ですよね!恐れながら申し上げます!私を信じてくださいまし。あと、これを」


 私はマジックバッグから、持っててよかった♪『魔導ポテトチップス・大人明太子味』を取り出した。


「これを、井戸の横にある石像の口に放り込みますわ。そうすれば、守護獣が味の濃さに悶絶している間に、私たちはノーダメージでステータスだけ上げられます」


「…………。あんた、人間よね? ほんとに!?なんでそんな『卑怯』の最短ルートを知ってるのよ」


 リリス様が、呆れたような、それでいて少しだけ「大人明太子味」に興味を抱き、1袋あげるまでが流れ!


ふふふ!でも

 エロゲーのヒロインに「卑怯」と言われるのは、もはや最高の褒め言葉ですわ!


「それでは見せて差し上げますわ。無課金・動画勢が培った、世界の理(仕様)をハックする快感を! さあ、王都のバカ共が後悔して震え上がるほどの『力』、サクッと掠め取りに行きましょう!」


 脳汁出てる私は、目のやり場に困るリリス様の背中を追いながら、心の中でガッツポーズを決めた。

 

 ――待ってらっしゃい、エリック王子。

 ハニトラでザマァさせれるのが目に浮かびますわ


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