表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
79/88

74話_時は流れて

「今回も絶対王者がやってくれたーーー!まさかまさかの闘技大会バトルロワイヤル500連勝を達成したのはこのオンナ!ヤエだーー!」


 盛り上がる観客に熱気の籠った会場。数百人の横たわった魔族達の上に立ち、観客の声援に応えるのは私ことサクラ。いや、ヤエである。

 魔国に侵入してから早一年と半年。毎日闘技大会のバトルロワイヤル部門に参加して優勝し続けた。

 ライアスはリオンと名乗りバトルロワイヤルでは無く一騎打ちのトーナメント部門に参加して毎回優勝している。トーナメントは時間がかかり一度に三日かかるため、最近150連勝を達成していた。


 私もライアスも最初はダークホースとして話題に上がり、最近では絶対王者としてかなりの人気を博している。注目されたての頃は変装がバレるんじゃないかとビクビクしていたが今ではもう慣れたものでかなり堂々としている。


 ライラさんは情報収集の継続と私達のマネージャーのような事をしていて、結局デスクワークから逃げられないのかと嘆いていた。


 ちなみにお察しの通り、ヤエは桜から連想した八重桜から取った私の偽名だ。王都にいる一人を除いて魔族の知り合いがいる訳では無いが、アービシアから情報が漏れてた事を懸念して一応偽名を使っている。ライアスの偽名であるリオンは、ライアスの語感がライオンに似ていたからライオンをローマ字読みしてリオンとした。

 セレス以外には何言ってるか分からないと同意を得れなかったけど、ライアスは変な名前じゃないから良いかとそのまま使ってくれている。


 セレスとレオンは魔族に見つからないように王都から離れた場所で狩りをしたり私達の近くで寝たり遊んだりしていた。


 そんなこんなで魔族の中に溶け込み、仲良しの人も出来つつ過ごしていたが、今日の500連勝を達成して宿に戻るとライラから新しい情報が齎された。


「二人共毎日大変だったと思うけどやっと報われたよ。500連勝を達成したサクラに国王が目を付けたらしい。これが城への招待状さ。」


 なになに?と読んでみると日付がおかしい。


「明日って書いてあるんだけど…。」

「すでにサクラが勝つだろうと予想して準備だけしてたんだと。招待状を貰ったのはついさっきだけどね。」

「まあ良いじゃねえか。やっと毎日戦いの場からおさらばできるんだし。」

「リオン宛には招待状来てないけどいいのかい?」

「あのなあ、招待状を貰うことじゃなくて国王が魔王かどうかを見るのが目的だろうが。片方が貰った時点で目的達成だよ。」


 そう言いつつも悔しそうな顔をするライアス。


「ま、対策練られてやりづらい相手との戦いは修行になるし帰国するまでは続けて良いんじゃない?」

「そうだな。その間に俺にも招待状が来るかもしれないな。」


 元気が戻るライアス。単純な奴だな。明日って一日しか増えてないよ?


「あ、返事ってどうするの?」

「んなもん必要ないよ。魔族にとって国王に呼ばれる事以上に大切なことは無いからね。絶対参加だ。」

「そ、そうなんだ…。」


 未だに少しだけ感覚にズレがあるけど仕方ない。まあ、ブルーム王国でも陛下に呼ばれたら基本的に行くもんね。返事してからだけど…。


「それと、招待状があるのはサクラだけだからあたしも行けないよ。粗相せず、油断せずに行くんだよ。」


 え、私一人だけ?


 ―――


 日が変わり、招待状を持って城に行く。ヨーロッパにありそうな立派な城だ。


「要件は?」


 門の所で一度止められ要件を確認されたため、招待状を見せる。


「ふむ。本物の招待状だな。開門!」


 門番の掛け声で門が開く。なんかカッコイイ!


「あなたがヤエ様でしたか。いつも応援しております。今後も頑張ってくださいね。」

「応援ありがとうございます。期待に添えるよう頑張ります。」


 門が開き、案内人が来るまでお話をする。職務中にいいのかとも思うけど、客を飽きさせないように案内人が来るまで持て成すのも仕事の内とのこと。日付のみで時間に指定がない以上、案内人も一日中待ってるわけにはいかないもんね。


 しばらく談笑していると。小柄なインプがやってきた。


「あのインプが案内人です。それではヤエ様楽しんでくださいね。」


 楽しむ?謁見って楽しむものだっただろうか?

 インプはお話できないのかしないのか、一言も発せず進んでいく。疑問に思いつつも置いてかれないようについて行くのであった。



*****

Tips 闘技大会

 魔国の新しい王様が開催している力自慢達の戦い。花形であるバトルロワイヤル部門やトーナメント部門の他に、パンチ力を競い合うものや、どれだけ重いものを持てるか競う部門がある。闘技場が王都の内に五十近くあり、毎日半分ずつ交代で使用し、使用しない残り半分は片付けや掃除をしている。飛び入り参加自由で良い成績を残すと国王の目に止まるため人気。賭け事も多く行われ、サクラとライアスの初戦ではライラがぼろ儲けした。

セレス「ライラはデスクワークから逃げ出した。」

サクラ「しかし回り込まれてしまった!」

セレス「ライラはデスクワークから逃げられない!」

ライラ「精神攻撃は止めてくれないかい?」





次話は明日の17時投稿予定です。


誤字脱字報告お待ちしております。

コメントや高評価を頂きますとモチベアップにつながりますので是非お願いいたします。

ブックマーク、お気に入り登録もしてくれると作者は泣いて喜びます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ