69話_可愛い嫉妬
セレスに祝福を貰った後、またもや日常の生活に戻っていった。最近はセレスとずっと一緒だ。いや、正確には契約してからずっといたけど姿を消してるか現しても寝てるかだったからそこまで一緒にいる感じはしなかった。
「サクラ、ルアードの所に顔をだそう!」
「サクラ、今日は森に遊びに行きたい!」
「サクラ、今日はギルドに行こう?」
「サクラ、今日は、…。」
「サクラ、…。」
「セレース!ストップストップ!今日は寮でゆっくりするよ!」
何日かはセレスのお願いを聞きつつ行動していたけど休みがない!成長したステータス的には問題ないがたまにはゆっくりとしたい!しぶしぶといった感じだったが何とかセレスを説得して寮でゆっくりすることになった。
―――
コンコンコンっ
「はーい。」
ドアを叩くとカトレアちゃんが顔をだす。
「あら、今日はセレスとデートに行かないの?」
「デート!?そんなんじゃないよ。」
「ふーん?遊びに行く所が無くなったからここに来たの?」
何故かカトレアちゃんが冷たい。ちょっと悲しくなる。
「はぁ、いつまでもそこに立ってないで入りなさいよ。通行人の邪魔よ。」
「お、お邪魔します…。」
いつもよりトゲトゲしいカトレアちゃんに案内され、部屋の中に入った。
「はい、飲み物。いつものでいいでしょ?」
まだ少し不機嫌そうだけど一応もてなしてくれるみたいだ。
「カティどうしたの?機嫌悪いね?」
「…。そんなことありませんよ。」
「?ふんふん。…。ふーん。」
?セレスがニヤニヤし始めた。どうしたんだろう?
「じゃあ、お邪魔な私はレオンにでもちょっかい出しに行ってくるね!カティもちゃんと言葉に出さないとダメだよ?じゃあね!」
不機嫌なカトレアちゃんと二人きりにしないで!といった私の心の声も届かずセレスは消えてどこかにいってしまった。
「か、カトレアさん?」
「なんでさん付けなのよ。」
「え、えと、なんとなく?」
なんとなくギクシャクした空気の中、カトレアちゃんの尻尾が不機嫌そうに揺れている。
「言いたいことって…なに?」
「ふん?別になんでも無いわよ。」
そう言いつつもこちらをチラチラ見るカトレアちゃん。
?これは、もしや?
「…私に構って貰えなくて寂しかったの?」
最近セレスに付きっきりだったからカトレアちゃんとほとんど遊べていない。そう思い立って聞いてみると肩がピクっとはねた。
「別に、セレスが羨ましいだなんて思ってないわよ?」
顔を赤くして早口で誤魔化そうとするカトレアちゃんが可愛すぎる件。
思わずなにかの小説のタイトルみたいに言ってしまった。
「もうー、嫉妬だなんて可愛いなー。いつでも言ってくれれば良かったのに!」
そう言いつつカトレアちゃんに抱きつく。いつものように躱すことはなく受け止めてくれた。
「別に嫉妬じゃないわよ!」
そう言いつつも尻尾の揺れがご機嫌なものに変わる。
「私も寂しかったよー。」
そんなことを言いつつカトレアちゃんのモフモフを堪能してたら気付かれて剥がされてしまった。残念。
その日、私達は夜遅くまでおしゃべりを楽しんだ。
―――
チリンチリーン
カトレアちゃんの機嫌も元に戻り数日後、セレスのわがままを聞いたりカトレアちゃんと遊んだりしつつ過ごしていたが、シルビアに呼び出された私とセレスは冒険者ギルドに来ていた。
「サクラ君、よく来てくれたね。神霊様も。」
いつもの如くギルマスの部屋に入るとまたもや陛下が中で待っていた。シルビアに呼び出された時点で予想はしていたけど陛下は何度もギルドに来ていいのだろうか。
「まったく、この部屋を集合場所にするんじゃないよ。陛下も安全を確保するこちらの身になってくださいな。」
ライラさんが文句を言ってるけどまったくもってその通りだと思う。陛下に言っても無駄かも知れないけどね。
「さて、ライアス君が来たら全員だね。それまではゆっくりお茶にでもしよう。」
そう言いつつ陛下がお菓子を差し出して来た。もぐもぐ。
「すまん、遅くなった。」
しばらく談笑しているとライアスが入ってきた。
「うんうん、昼頃としか伝えてないから大丈夫だよ。」
「うおっ。陛下。お待たせして申し訳ないです。」
「いいよいいよ。全員揃ったことだし移動しようか。ライラ君、案内頼むよ。」
「かしこまりました。では、行きましょうか。」
うん。どこへ?
*****
Tips 祝福の庭
王宮にある秘密の庭のこと。セレスが契約者に祝福を施すために作った庭。祝福時には幻想的に光り輝く。
サクラ「もぐもぐ。」
セレス「もぐもぐ。」
ライラ「食べる姿もそっくりだね…。」
次話は明日の17時投稿予定です。
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