65話_報告会
突然ですが、改稿版学園編完結記念に一話完結物の小説を今話と同時投稿しました!
なんと! カトレアちゃん視点の学園生活のお話です!
設定が改稿版を基準としているため少し違和感があるかもしれませんが是非読んでみてください!
無事に遺跡にいた魔族の殲滅とアービシアの捕獲を終えて王都に帰ってきたのは私ことサクラ・トレイルとその仲間達である。
門番にちらちらと見られ、王都の道を歩いている間もこっちをみる人が多いいけど気にせずに冒険者ギルドに入る。
ちりんちりーん。
鈴の音が鳴り中にいた冒険者達がいっせいにこちらを見てからざわつき始める。あ、何人かが二度見した。
「おかえりなさい、サクラ さ ん…。おめでとうございます?」
「ただいま。レイラさん。なんで疑問形なんです?無事に依頼は完了しましたよ。」
「アービシアも捕獲したよ!」
確かにアービシアが植物でぐるぐる巻きになっていて驚くかもしれないけどそんなにざわつくようなものなのだろうか。
「いつの間にお二人は付き合っていたんですか?子供もこんなに大きいなんて。教えてくれても良かったじゃないですか。でも、いくら我が子が可愛くても危ない場所に連れて行ってはダメですよ?」
子供?いったい何の話だろう?
「もう、私は子供じゃないよ!」
「ふふふ、そうですね。」
「えへへ。…って、子供じゃないってば!」
「そうですね。ごめんなさい。」
謝りつつもセレスのことを撫で続けるレイラさん。よく話すようになって子供っぽさが増したとは思うけど神霊様に対してずいぶんフランクな接し方をするなんて珍しい。
…まてよ?そういえばセレスが人の形態で公の場に姿を現すのは初めてだったか。パレードの時も猫形態だったし普段は姿を隠してるし…。もしかしてセレスが私とライアスの間に出来た子供だと思われてる?
「レイラさん。私の子供みたいな見た目してるけどその子はセレスですよ?」
「へぇー。セレスちゃんって言うのね。可愛いなま え…。」
あ、レイラさんが固まった。正体に気付いたようだ。
「サクラさん!先に言ってくださいよーーー!」
レイラさんの絶叫が冒険者ギルドに響き渡った。
―――
ギルドはまだざわついていたが無視していつもの部屋に行く。
「神霊様を撫でてしまった…。神霊様に触ってしまった…。」
うわ言を言いつつ魂が抜け掛けているけどちゃんと案内をしてくれるレイラさんはさすがサブマスだなって思いつつギルマス部屋をノックする。
コンコンコンっ
「どうぞ。」
ん?ライラさんの声じゃない?男の人の声だ。どこかで聞いたことがあると思うんだけど…。記憶を探りつつドアを開ける。
「いらっしゃい、さっきレイラの絶叫が聞こえたけどどうしたんだい?」
「おおかた道中でサクラ君の非常識さが許容量を越えたとかだと思うよ。」
「そんなことは…って否定出来ませんね。」
中に入るとライラさんとお茶をしている陛下とシルビアがいた。
「なんでここに陛下がいるんですかーーー!」
―――
思わず叫んでしまったけどいるものは仕方ないと気を取り直して椅子に座る。
「レイラさん。先に伝えておいてくださいよ。」
「サクラさんには言われたくありませんよ。私としても最初はお伝えくださいしようと思ってたんですよ?衝撃が強くて頭から飛んでいきましたが私のせいじゃありません。」
「まあまあ、勝手に押しかけたのは僕達だからレイラ君に当たらないの。お菓子お食べ。」
「あ、ありがとうございます…。」
ギルマスが準備したいつものお菓子を頬張る。もぐもぐ。
「サクラ、ごめんなさい。最初は父上を止めようと思ったんですが、ここと王宮で二度報告するならここ一箇所で済ませた方がいいと言われると無理に止められず…。」
シルビアが謝ってくるけどシルビアは悪くないだろう。
「それよりもシルビアを断ったのはそういうことだったんだね?早く言ってくれれば無理に勧めなかったのに。」
「何言ってるんですか陛下はこの子がセレスだって知っているでしょう?」
「そうだね。契約者は神霊様の魂の一部を持ってるから人形態と似通うものだからね。」
え?初耳ですが?
「あはは、王家にしか伝わっていない話だからね。このことを知ってるとある程度成長した子供をみて神霊様と関わりを持つか知ることができるから危険なんだ。ここにいるみんなは信用出来るから話したけど他言無用だよ?」
王家の秘伝をそんな簡単に教えないで欲しい。
「そんなことより報告を頼むね?これでも僕は忙しいんだよ?」
本当に忙しかったらここにいないと思うんだけど…。ジト目をするとお菓子を貰った。もぐもぐ。
―――
「サクラ君。国を代表して礼を言う。ありがとう。」
報告が終わり、捕獲したアービシアを陛下に渡す。
陛下にはお礼を言われたけどまだ本番が残っている。
「陛下、礼は魔王を倒すまで待っていてください。今回は身内の問題を解決しただけですから。」
「だけってことはないと思うんだけどね。サクラ君がそうして欲しいならそうしようか。…。」
少し悩んだ素振りを見せた後私を見た。
「…?」
「僕からは頼めないからサクラ君にお願いがあるんだけど…。」
「前に渡した自白作用のある木の実はもう作らないよ!」
なるほど、アービシアの尋問に使いたかったのか。
「どうして作らないの?」
「絶対って訳じゃないんだけど、一度創ったものと同じ物はあまり創りたくないの。」
「そうでしたか。そういうことなら無理を言う訳にはいきませんな。…。サクラ君、少し先になると思うけど魔王退治も期待しているよ。」
陛下はそう言いつつもアービシアを引き連れて帰って行った。
「私達も帰ろっか。」
いざ帰らん!カトレアちゃんの待つ寮へ!
*****
Tips 神霊の契約者
神霊に気に入られ、契約した人のこと。神霊の人形態が神霊に似ると言われていたが実態は逆だった。神霊の魂の欠片を持つため他の人よりも優れた能力を持つ事が多い。事実を知ってるのは神霊と王族のみ。
レイラ「それにしてもそっくりね。」
ライラ「それで子供と勘違いしたのかい?」
レイラ「それは忘れて…。」
次話は明日の17時投稿予定です。
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