「65話 修行 」
明けましておめでとうございます!今年もうさみみをよろしくお願い致します(*´-`*)
フレアさんとの手合わせから2日が過ぎた。
皆指摘されたことに対して修行するために、それぞれが効率よく修行のできる環境に行くことになった。
そのため1カ月の間は一人で行動することになる。
わたあめに関しても、何かと私を助けようとしてくれるため、修行にならないので「酔ってけっとしー」に預けることにした。
最初はきゃんきゃんと抗議していたが、そこで看板犬になることが任務だ!と命令するとすんなりと引き受けてくれた。
命令されたかったのかな?もう完全にただのかわいいわんこじゃん。どこ行ったプラウドウルフ要素。
そんなこんなで私はトルペタ君の故郷、クルシュ村にいるゴーゲンに剣の鞘部分を作り直してもらうため、一人でクルシュ村へと向かっていた。
もちろん馬車は使わない。これも修行だからね。
フレアさんは速さに慣れろと言った、だから私は例の光属性のマナを纏った状態で全速力を出しながら走っている。
それも踏み鳴らされていない森の中を。
「ぎゃ!!....いったぁーーー!!!もう!!!」
そりゃそうだよね、森の中を全力疾走したら枝やら木やらで頭ぶつけるよ....。
どうしたもんかなー、工夫が必要だと思うんだけど。
マナの濃度を脚部と頭部に集中させて、高速で走りながら高速で辺りの状況を処理するとか?やってみよう。
全身にまんべんなく巡らせているマナを腰から下と頭部分に集中!!
....やけに頭がさえているような気がするけどこれで走ってみるかぁ。
駆け出した途端、先ほどまでの1.5倍くらいの速さになっているはずなのに、景色はゆっくりだ。
これなら避けれるじゃん!
「いっ!.....うああ....。」
急激にものすごい頭痛に襲われ倒れこむ。
何が起こったの?とりあえずステータスチェック。
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名前:ミウシア
種族:バーニア族(半神)
職業:短剣士(Lv41)
HP:10/410(40UP)
MP:30/4130(700UP)
力:C+
防御:D
魔力:B+(2段階UP)
早さ:A(1段階UP)
運:A+
称号:善意の福兎(6柱の神の祝福により効果UP)
・自分以外のHPを回復する時の回復量+100%
・誰かのために行動する時全能力+50%アップ
・アイテムボックス容量+100%
・製作、採取速度+200%
※このスキルはスキル「鑑定」の対象外となる。
※このスキルを持っていると全NPCに好意的な印象を与える。
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HPと...マナがやばい、これまでにないやばさ。一番死にそう。
私は急いで木に登り、木の上の枝にしがみつくように寝っ転がった。
「だめだ...うごけない...。頭が痛い~~~~。」
マナの濃縮量が多すぎる?必要最低限のマナであの状態を維持して足と頭だけに集中させて....。
うーん...むり....。
今はひとまず
「おやすみなさい...ぐぅ...。」
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◇SIDE:トルペタ
フレアさんの指摘通り、俺は王都の教会で祝福対象を変えた。
冒険者ギルドの人にステータスを更新してもらうと、ドラゴンゾンビ戦分の能力値の上昇と、弓使いから属性付与術士に代わっていた。
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名前:トルペタ・アロー
種族:ドワーフ族
職業:属性付与術士(Lv39)
HP:180/180(40UP)
MP:3904/3904(250UP)
腕力:C+
防御:E
魔力:B+
早さ:D(1段階UP)
運:A
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とはいっても速度がちょっと上がっただけだ....。
魔力操作を気にしながら風魔法を使ったスキルを使用してたら、気が付いたら一気に魔力がB+まであがったのにはびっくりしたな。
ダンジョン内では気にしていなかったけど、ギルド職員が言うにはそこそこの魔法使い位の実力があるらしい。
とにかく、俺は一刻も早くこの指輪、リングオブエレメントを使いこなせるようにならないと。
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名称:リング・オブ・エレメント
品質:A+
祝福:可
武器性能:魔力+10
構成素材:高純度魔鋼石、マナダイヤモンド、
説明:魔法細工士ミストラルが全ての属性を操るために作り出した指輪。
補足:・祝福されている場合、取り込んだマナが一定量に達すると成長し、指輪の属性がひとつづつ増えていく。
・白錬鋼でできた部位は決して形状が変わることは無い。
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俺が選んだ修行方法は、矢ではなくまずは石に付与して木にあてると言ったものだ。
ただ石を投げるだけの修行というのは恥ずかしいため、修練所に行かずに俺たちのハウスのあるバーニア地区、その裏庭で行うことにした。
その辺に転がっている石を手に持ち、風属性のマナを纏わせて木に投げた。
飛んでいった石は木に当たると風を巻き起こして、木についた枯葉と地面の落ち葉を巻き上げる。
「風属性は成功。次は土属性だ。えーっと、....ん?」
風はもう体に染みついているからイメージが湧く。清涼感のある森に吹き荒れる風をイメージしながら、マナを指輪に向ける。
でも土?土ってなんだ?固形の土をどうやってマナでイメージするんだ?
????????
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◇SIDE:アルカナ
この前の手合わせでは、コテンパンにやられた相手にアドバイスをもらうという屈辱的なことになったです。
ミウなんか負けて悔しかったのか、うるうるとした目をしていたです。ミウの泣き顔を見たときはちょっとドキドキして顔をそらしてしまったですが、悔しい気持ちは私も一緒です。
今はどんな手を使ってでも強くなってやるです。
広範囲魔法を行うためには魔法を発動しても影響の少ないところでやる必要があるですから、今は王都の東にある港に来たです。
にしてもフレア・イグニス....彼女の指摘は適格でした。魔法の速度、超広範囲の高威力魔法が確かに私には足りないです。
ミウやフレア・イグニスが使用していたあの状態、祝福武器を通しマナに属性を乗せた状態で維持、その後体内へと吸収することで身体能力を底上げするあの技、あれがあれば私に足りないものが補えるです。
ですが私の読みではあの技の本質はマナ操作を可能としている、自身の精神と祝福武器の属性付与効果の融合。
相当に精神...MPに負担がかかる技です、レベルが高くなければ維持することはおろか発動すらできないです。
「...精神...スピリット...祝福...ブレッシング...スピリット・オブ・ブレッシングと呼ぶですかね。」
格好いい。でも長いですね、もっと縮めたほうが...。
「魂の昇華...魂は神とのつながりが...神化..?いやいやいや、おこがましいですね。ん~~~~~。」
何と呼ぶか、悩むです。
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◇SIDE:レオ
あのBランク冒険者、フレア・イグニスは強かったなぁ~。
てかあの硬さマジありえんくない~?
そんでかたっ苦しいしゃべり方マジ疲れたんだけど、しんど鰯~。
はーあ、今後のことを考えると精霊たちともっと打ち解けて、オレ自身が自然体で戦えるほうがいいよね~。
めんどいけど精霊の森に行きますかぁ。
オレは王都から精霊の森に一番近いところまで馬車に乗って移動してきたんだけど、マジお金なっしんぐ~。
「兄ちゃん!着いたよ!にしても本当にここでいいのかい?ただの荒野だよここは。」
「ありがとう、平気だよ。じゃあオレはここで。帰りは歩いて帰るからいいよ。」
馬車を降りたオレは馬車がいなくなるまでその場で待機した。
「さてと、結界をといて.....。」
何もない空間に向けて手をかざすと、精霊たちが辺りを飛び回り、次第に目の前に豪勢な扉が出来上がる。
「お久しぶり.....っと。」
その扉を開け、一歩中に入ると幻想的な美しい森が現れる。
ここはオレと精霊だけが知っているこの世界最後の精霊の森、ここだけは守らなきゃいけねって精霊たちが言うんだもんな~。
横を見るといつも一緒にいる精霊の2人が、人間の子供サイズの姿となって宙に浮いていた。
「レオ!もういい加減にそのしゃべり方とかやめてよ!本当に離れて行っちゃうよ?」
「レオ!もっとまじめなしゃべり方にしてよ!気が付いたら一人になっちゃうよ?」
緑色の髪にところどころ透けた服、透き通るような白い肌に草でできた髪の毛。
これが精霊の本当の姿なんだよね~。昔はドライアドって呼ばれてたらしいけど今じゃ精霊だね~。
そろそろ真面目にちゃんと話そう。
「フューにフォリア、よく聞いてほしい。オレが軽い話し方をするのは適当に生きているからじゃない....こともないんだけど。オレは楽しいのが好きなんだ。王子というだけでオレに対して壁を作る人しか人間にはいない。だからどうしても壁を取り払うためには魔の抜けたバカみたいな話し方になってしまう。だけどそれは決して二人に対して適当に接している訳じゃないんだ。オレは精霊の森を、君たち精霊を守りたい。それは信じてくれないか?」
突然真面目に話したオレに対してひどく驚いた表情を見せる二人。
「え、どうしたの、レオが真面目。」
「え、どうしてなの、レオが真剣。」
実は本音が半分、虚実が少し、残りは程よくスパイシー。
精霊達のことは本当に守りたいし、最後の精霊術師として本気でこの子たちと向き合いたい。
真面目な話し方で壁を作りたくないのも本当、でもこの喋り方はただのオレの性格。ここが虚実
そんで楽しいのが好きなのではなく楽しく生きなきゃ死んだ方がマシ。ここがちょっと辛目のスパイシー。
「簡潔に言うよ、どんな俺でも力を貸してほしい。いつ急に君たちの力が必要になるかわからない状況で、ちゃんとした戦闘モードじゃないと仲間を助けられないのはつらいんだ。」
ま、楽に生きたいだけだけどね~。
「う~ん、実は嫌いじゃないよ、レオのしゃべり方。気楽だし。」
「え~と、ほんとは好きだよ、適当なしゃべり方。私達もだし。」
なんっだよ!!じゃあいいじゃ~~~~~ん!!!
「じゃあなんで力を貸してくれなかったんだい?」
「精霊王様が言ってたから。」
「おじいちゃんが気にしてたから。」
はぁ、精霊王はいつもそうだ。オレの無くなった爺様たちよりよっぽど過保護。
「じゃあ精霊王に話しつけに行きますか~。」
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◇SIDE:ウォルフ
「どれどれ、皆の様子は~?」
あたしとデストラが協力して作った『乗っ取りヘルメット』のメンテナンスのために皆の状態を確認する。
この『乗っ取りヘルメット』を皆に渡してからというもの、皆はずーーーーーーーーっとサスティニアの地で魔物として日々を過ごしている。暇なのかしらね。
まぁ気持ちはわかるんだけどね。ずっとこの神界に居てやることのない私たちの娯楽と言えば、ミウシアの記憶から地球と言われる星の情報を見ることや、シーアの作ったゲームで遊ぶこと、後は自分の趣味しかない。
「さてと~?皆はどんな感じになってるかな~?」
げ、馬鹿ジアは断トツで強いわね。
何なのこのスカーレットデストロイベアーって種族。こんなの大陸トップクラスじゃないの?戦闘しか興味が無いのね。
えーっと他は。
ヒュムは相変わらず堅実ね、インテリジェンスウルフ...犬になっても知識を追求してるの?この知識ヲタクは....。
デストラはジェネラルスネーク、あぁ...軍隊の出だっけ。個性がでるわねー。
シーアはワンダーキャット...?AIがつけた説明文は....神出鬼没の摩訶不思議猫、その猫はどこにでもいるしどこにでもいない。己が楽しいと思う場所に現れ、満足すると去っていく。人畜無害だが不気味である。ただのシーアじゃない。
ルニアは....
「ぶっ...あははははは!!フォレストラビット!!虫とスライムしか倒してないのね!!あ~面白い....。」
皆好きにやってるわね、順調に害のある魔物を狩っているし、何もしてない奴もいる。
.....とはいえ、あたしも人のこと言えないんだけどね~。
手元にある『乗っ取りヘルメット』の開発用端末に表示された自分のステータスを見てあたしはそうつぶやいた。
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プレイヤー名:ウォルフ
種族:ブラックスミスドラゴン
レベル:70/75
HP:1420/1420
MP:9864/9864
力:1800
防御:1700
魔力:5607
早さ:500
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