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その後、俺は教室を出て先程のことを考えながら歩いていた。


どうしよう、バレる、絶対にバレてしまう。

霧島 萌香、いつもの明るい性格や小さな身長から可愛いちんちくりんだと思っていたのに、実際はヤバいモンスターだった。


バレた場合、一番ヤバイのは霧島先生である。

俺が男としていきたいと言ってしばらくした時、父親とこんな会話をしたことがある。


〜 回想 〜


「組長」


「恵…俺たち親子なんだぞ?パパとかお父さんとか色々あるだろう、組長って……」


いや……お父さんは……うん、

※今はちゃんと親父で呼んでます。


「…組長、もし女だってバレたらどうする?」


「そうだなぁ、色々苦労して手続きしたからなぁ、バレた相手を海に沈めるだけだ、お前が心配することじゃねぇよ、大丈夫だ」


「沈める……」


〜〜〜


と、とても暖かい笑顔で言われた。

あの人ならやりかねないと思う。


そのため、もしバレた場合、霧島先生の命が危ない。


手っ取り早いのはこのことを通報することであるが、基本的にこの世界は女性に甘い。しかも今回の内容が内容だけにいくらでも言い逃れができるだろう。それに俺の事情で誰かが不幸になることは避けたい。いやまぁ100パーセント悪いのは霧島先生ではあるが…


どうすればいいんだろう……


「あっ出てきた出てきた、おーい」


いつの間にか階段付近まで来ており、その踊り場に月島先輩と倉本さんが立っていた。

先程のことがあるのでどうも気まずい。


「どうしたんですか?」


「どうせなら一緒に帰ろうってことで待ってたんですよ」


「さっき先生と何話してたの?」


「えーっとほら、クラスで馴染めてるかとか、そんな話ですよ、担任なんで」


言えるわけねぇだろう……


「ふーん、まぁいいや、それより恵ってメイクしてるよね、それもすっごい上手」


「わ〜本当だ、綺麗ですね!」


「ふっモテるための努力ですよ……結果実らずですけど」


色々と複雑な感情を誤魔化すために、少しオーバーにちょける。


「確かに、恵かっこいいけどモテなさそうだよねw」


「ぐっはぁ…」


「あははは…」


月島先輩に笑いながら、刺さることを言われ、倉本さんにも乾いた笑いをされてしまう。

前世でもそういった浮いた話はなかったし、これまでだって何人か知り合いの女の子はいたが、特別何かがあるという訳でもなかった。

メイクの技術だって、男っぽく見せるためってのもあるが、モテるため、これがいつも片隅にあり、ここまで上達した、しかし問題は見た目ではないと言われてしまった。


「ううぅ俺はどうしたら……」


「そうねぇ、見た目の努力は認めるわ、でもまずファーストコンタクトがダメね、初対面でちょけていいのは漫画の世界だけよ、現実だとただの変人、あと誤魔化すのも下手、何かを隠してるってのがバレバレなのよ、まぁ詳しくは聞かないけど先生と私たちに気まずい話でもしてたんじゃない?あと自虐もなるべく避けた方がいいわ、仲のいい間柄なら問題ないけどそうじゃないならどう反応していいのか困る場合があるわ、まぁ私みたいな人なら拾ってくれるけど、相手に気を使わせてるようじゃダメね、大切なのは相手に自分をどう思わせたいか、相手の気持ちになってなんて無責任なことは言わないけど、考えておくことね」


「……」


「……」


俺も倉本さんも完全にぽかーんとしていた。


「おっとごめん、言い過ぎちゃった」


「いや、すごい分析力だなぁって、ショックより関心の方が大きいです」


倉本さんもうんうんと頷く。


「でも、恵は本気で彼女作る気ないでしょ?」


……


「そんなに気にしなくていいよ、それよりその傷〜〜〜〜」


傷について話しながら、最後の月島先輩の言葉について考えていた。


女の子と仲良くなりたいというのはもちろんだが、彼女を作りたいかと言われるとそうでもない。男でいられるのはあと3年、全力で謳歌したい、そこに迷いは無い、でもなぁ……

※月島先輩が言っていることは完全に作者がてきとうに書いてるだけです、気にしないでください

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