表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

34/39

デートの内容

朝奈さんをデートに無事誘うことができたのち、俺はあることに気づき悩んでいた。大学でもずっとそのことを考えるくらいに。


それは、朝奈さんをデートに誘っておきながら、全くデートの内容を考えていなかったこと。そして「遊びに行きませんか」ではなく、思いっきり「デートに行きませんか」と尋ねたこと。

 デートって言っちゃったよ。あの場では必死すぎて気づいていなかった。好意が丸見えじゃないか。……でも、朝奈さんはいいよと言ってくれたんだよな。俺がデートで下手なことをしなければ、ひょっとして告白まで成功するんじゃないか?


なおさらデートが重要になってきた。デートの内容次第で、告白が成功するかどうかが決まる。ちゃんと考えねば。

 デートの行き先はどうしよう。ろくに女性と関わっていない俺は、デートの場所なんてゲームか漫画の知識が限界だ。映画館とかか? でも何を見るんだ……。う〜む。



「おーい、柏木。次の教室行こうぜ」


「ああ、川角……」



悩みながら次の教室へ移動していると、廊下で川角に遭遇した。……川角に聞いてみるか? 噂だけ一人歩きするのは勘弁だから、川角が深入りしてきたら逃げるか。


俺と川角は教室の席に着いた。俺は早速、川角に尋ねてみることにした。



「川角はデートに行くとしたら、どこに行くんだ?」


「え? お前デート行くの? 誰と、誰と!?」


「やっぱ聞くのやめるわ」



俺はすぐさま川角からそっぽをを向けた。



「ごめんて、柏木。どこって聞かれてもなぁ。……柏木が考えてる候補とか無いの? 誰かはしらんが、デート行くんだよな?」


「まあ、デートに行く。誰とかは言わないけど」


「教えてくれよ〜。誰にも言わないって!」


「これ以上聞いてくるならお前に相談する気はないぞ、川角」


「えー!? くそー、知りたいのになぁ。で、お前が考えてる候補は?」


「あー……映画館、とか」



川角は薄ら笑いをした。



「デートしたことない人間が、真っ先に思いつく場所ナンバーワンじゃん」


「お前な……」



その憎たらしい顔に、危うく手が出るところだったぞ。



「ごめん、ごめん。教えてくれないから、からかっただけ! 俺に聞くより、一緒にデートする本人に直接聞いた方が一番だと思うぞ?」


「……なるほど」



確かに朝奈さんが行きたい場所を聞いた方がいい気がするな。俺が誘ったから、俺が全部考えないといけない気になっていた。これは川角に聞いてよかったと言えるだろう。



「ありがとう、川角」


「ていうか、場所も決めずにデート誘ったのか? おもろすぎん?」


「……もうお前に授業のノートを見せることは無い」


「マジでごめん!! それだけはご勘弁を!! 柏木さん!? 無視しないで!?」



俺は川角の懇願の声を無視して、授業の用意を黙々と始めることにした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ