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物語とこれから

いろいろありまして、更新が遅くなってしまい申し訳ございません。

まだ未公開の二部はあったのですが、ここで完結とさせていただきます。


話がよくわからないかもしれませんが、元々書き始めたときはこういうイメージでした。


話を膨らませ過ぎたかな?

後書きは、愚痴っぽすぎたのでとりあえず一部消しました笑

 

 おまけ




「きゃっ!」

「大丈夫か!?シャルロット!

 …またお前なのかアリシア!いい加減にシャルロットに嫌がらせするのを止めろ!」


「わたくしはなにもしていませんわ、シャルロットが勝手に躓いただけでは?というか、みなさん見てますわよ。食堂で騒がないで下さいませ」


「またそんなことを言うか!」

「ああ…殿下。私は大丈夫ですから」

「おお、シャルロット。お前はなんてけなげなんだ」


 アリシアは呆れるしかなかった。

 あんなにわざとらしいのに気づかないなんて、次期国王ともあろう方が情けない。



 明くる日。


「おい、アリシア侯爵令嬢。殿下に聞いたぞ。シャルロット様のドレスにこっそりシミをつけておいたそうじゃないか。せこい嫌がらせをして、本当に貴様は令嬢としての自覚はないのか?

 妹にそんな冷血な真似ができるなんて信じられん女だな…!」

「はあ、それこそ言いがかりですけど」


 アリシアは呆れるしかなかった。

 証拠もないのに決めつけるなんて、次期国王の側近ともあろう方が情けない。


 また、明くる日。


「アリシア嬢!今日と言う今日は許さぬ!

 シャルロットの食事に、毒を盛ったのは貴様だろう!」

「なんのことです?確かに、シャルロットは今日はずっとお手洗いに籠っているようですが」

「貴様が用意したスムージーを飲んだら腹を下したと言っておったぞ!下剤を盛ったのだろう!」

「下剤は毒ではないし、最近ストレスで胃腸の調子が悪いものですから処方していただいたものです。

 わたくし、今日の朝はあの子にはあってないんですけど…

 というか、こんな話を何故あなたにしなくてはいけないのです?しかもここ、食堂ですけど」


 アリシアは呆れるしかなかった。

 全く、人のものを勝手に使って自滅しているのに、何故わたくしが下剤を盛ったなんて話が出来上がるのか。次期国王の騎士とあろう方が情けない。





「…なんだと!?それは本当なのか!?」


 王室主催のそれなりの規模のパーティーもお開きとなった頃、殿下のお怒りの声が聞こえてくる。

 今日はシャルロットがいなくて挙動不審だったが、情報が入ったようだ。

 アリシアのもとに怒りの形相でやってくる殿下。


「アリシア!もう我慢できぬ!お前とは婚約破棄させてもらうぞ!」

「ハイハイ。構いませんよ?で、今度はなんです?」

「ハッ!調子に乗るな!分かっているだろう!」

「あー。そうでございますわね。シャルロット様のお髪がとんでもないことになった件でございますわね?」

「そうだ!お前はシャルロットをだまし、除毛剤をヘアクリームと偽って渡したと聞いたぞ!なんて痛わしいシャルロット…!!

 もはやお前は元婚約者と名乗らせたくもない!

 お前を今ここで告発し、刑罰だ!」


 顔を真っ赤にして怒鳴る婚約者に、アリシアの目がキラリと光る。


「ほほう。わたくしを告発し、刑罰?

 本気で言ってますの?後戻りは出来ませんわよ」


「本気だ!お前の髪もブチブチのドロドロにしてやる!」


「ではわたくしの方も殿下を名誉毀損で訴えさせていただきますわ。」

「笑止!自らの罪を大人しく償え!」


 アリシアは自身の友人を呼びつけた。

 何故か非常に嬉しそうな友人がやってくる。


「ついにこの時が来たわ。打ち合わせどおり、お願いね」

「りょーかい!」


 友人に依頼をしたところでアリシアは両手を広げる。


「では殿下。ここにいる皆が証人です。婚約は破棄されました」

「そうだ。次は告発する。お前に言い訳の隙など与えぬ。おい」


 殿下は取り巻きに顎をしゃくる。

 側近は鷹揚に首肯く。


「ええ。わかっておりますよ殿下。


 アリシア侯爵令嬢は、悪意をもって、妹であるシャルロット侯爵令嬢を貶めたことをここに告発する!」


 殿下の取り巻きの彼がとりまとめをするらしい。

 陛下はまだ向こうの方にいらっしゃるが、ここで話をつけてしまうつもりのようだ。


 どうせ、決めつけて処分がどーたら決めたところで陛下に声掛するつもりなのだろう。


 しかし、客観的事実を並べれば、真実をねじ曲げることは不可能。

 アリシアは友人の合図を待った。

 殿下の騎士が罪状を読み上げる。

 ・シャルロットの髪を解かす

 ・シャルロットに毒を盛る

 ・シャルロットのドレスにシミをつけて辱しめる

 ・シャルロットを転ばせる

 ・シャルロットの悪い噂を流す

 ・シャルロットの物を盗む

 ・シャルロットを階段から突き落とす

 ・シャルロットの部屋に虫を放す

 …


「我々が把握しているものは以上だ。だが、これ以上のことが行われていると想像することは容易だな」


「そうだ。この罪状をもって、貴様に罰を与えよう。何がいいか?虫だらけの部屋にいれるか?下剤を飲ませ、髪は全て剃ってしまおう」

「お待ちください。わたくしは全て無実です」

「この期に及んでまだ言うか!」


 目を向いて怒鳴る殿下。

 そこで、待ち望んでいた合図を目にしたアリシア。


「わたくしは、無実ですわ。それを今から証明してご覧に入れましょう」


「ハッ!できるものならしてみろ!捏造が発覚したら刑罰ては済まさぬぞ!」


「問題ありませんわ。ではまず、除毛クリームの件ですが、こちらが現物になります。


 見てお分かりのとおり、ヘアクリームではありません、他人の使用禁止、アリシア。とわたくしの署名がございます。

 シャルロットは人の物を勝手に使う癖がありましたからね。

 よく確認せずに使ってしまったのでしょう」

「…だからなんだ!そんなものでお前がなにもしていない証拠になるとでも?」

「ヘアクリームではないこれを渡したとして、何故シャルロットは頭に塗ったのでしょうか?

 …勝手に思い込んで塗ったのでしょうね。確かにこの容器は以前ヘアクリーム入れとして使っておりましたので」

「…」

「で、下剤の件。これは、わたくしのミスでもあるかもしれませんが、シャルロットに聞かれたのです。中身は何かと。

 わたくしは、お通じによく効くものよと返答しましたわ。でも、このとおり、アリシア用。他人の使用不可と書いてありますし、わたくしはシャルロットにこれをのませてはおりません。

 わたくしはあの日、当番がありましたからシャルロットが起きる前に学院に向かいましたし、飲ませることは不可能ですわ」

「…」

「で、ドレスの染み?自分で飲み物でも溢したのでは?転んだのだって自分で躓いたものでしょう。あの日の証人、居ますわよ?」

「はい!私見てましたわ!シャルロット様がわざとらしく転ぶところ!」


 人だかりのガヤから声が飛ぶ。


「…金でも掴ませたのか」

「あら、そんなことを言って大丈夫です?」


 アリシアが言うと、人だかりのガヤの中から人が出てくる。進み出たのは、ひときわゴージャスな令嬢だった。


「ディアナ様、あの時見ていてくださって助かりましたわ」

「いえいえ。たまたまですわよ、たまたま。もちろん、偽の証言ではありませんことよ?お金に困ってなどおりませんし?ねえ殿下」


 有力貴族令嬢のディアナに非常に失礼なことを呟いてしまった殿下が青くなって黙る。


「後は…虫は、勝手に入り込んだのだと思いますわ。あの子、お菓子を食べ散らかしてばかりで、侍女たちがいつも嘆いておりますし、たまに虫が出たらしい悲鳴も聞こえてきますわ」

「…」

「えと、あと何でしたかしら?階段から突き落とす?あれも自分で転げ落ちていきましたけど。証人のレイモンド先生から署名を預かっております」


『私は、*年*月*日、シャルロット侯爵令嬢がアリシア侯爵令嬢の目の前で階段から落ちていくところを見ました。アリシアさんがシャルロットさんを突き落としていないことをここに証明します

 ちなみに、その場にマークス・ドルビー、ライメル・ベルデンもいました

 レイモンド・パーク』


「…」


「物を盗む。これは、誤解ですわ。元々わたくしの物を取り返しただけ。例えば、これ。殿下、覚えていらっしゃいませんか?シャルロットに着けたところを見せられて、とてもよく似合うとかうんたらおっしゃっておられたような…?」

「…そうだな。繊細な意匠がとてもシャルロットに似合っていたと記憶している」

「この首飾り、殿下からわたくしへ婚約記念で頂いたものですよ。記録も残っております」

「…」

「シャルロットはいつも貸して、と言って返さずにいつの間にか自分のもの扱いするのが常套手段ですから、こちらも勝手に取り返したいものは取り返してますわ。高価なものは記録をつけてますから、証明するのも簡単です」

「…」

「で?悪い噂ですって?どんな噂でしたかしら?」

「…シャルロットがいろんな男に股を開く阿婆擦れだとかいう噂が流れているだろう!?」

「あぁ、その噂ですか。事実ではないのですか?」

「やはりお前が流しているのだな!」

「わたくしは、なにもしていませんわ。殿下。身から出た錆、っていうことばご存じありません?んー、それとも火のないところに煙は立たない、と言う感じかしら?」

「何が言いたい!」

「殿下。先程まで、わたくしはあなたの婚約者でしたわね。婚約者がいる殿下に纏わりついている女が周りの人間から眉をひそめられないとでも?おまけにその女はあなたの側近にもべたべたしている。

 それを見ている誰かが、阿婆擦れと罵る。よくあることで、わたくしは関係ありません。

 そしてそれ以外にも、いますのよ?」

「…?」

「シャルロットの恋人ですわよ。わたくし、もう2、3人は見てますわ。シャルロットの話によると、役割分担があるらしいですわ。

 えーっとたしか、お金持ちで何でも買ってくれる人、あの子浪費癖があって、家の資産だと満足できませんからね。あと見目麗しい連れ歩くと自慢できる人、あと体の相性がどうのって自慢してましたけど、よくわかりませんわねえ?」


 殿下以下、側近たちも青ざめている。


「でもやはり、殿下が本命っぽいですけれどね?良かったですわね。


 …とまあ、こんなところでしょうか?細かな証拠もあるのですけれど、わたくしは無実であることを認めていただけますわね?」

「…」

「ついでに言えば、わたくしを罪人扱いした名誉毀損についてどう落とし前をつけていただけるのか楽しみにしておりますわ」


「…」


 赤くなったり青くなったり顔色を目まぐるしく変えながらも、弁明することばが見つからなかったのか黙ってふるふると引き結んだ唇と拳を震わせている殿下とその取り巻き。


 そこへ、人だかりが割れ、向こうで談笑されていた筈の陛下が現れた。

 喧騒がスッと消える。

 どうやら、誰か呼びにいったらしい。

 陛下はあからさまに嫌そうな顔をして、息子に向き直った。


「ジョゼフ、どういう了見だ?このスカポンタンが!話は聞いていたぞ!なんと恥ずかしい。お前は廃嫡!王位は、弟に継がせる。お前は、辺境にでも行ってろ!そこのお前たちも仲良くな!」


 殿下の取り巻き共々辺境送りを申し付けた陛下は、あーくそ、教育費と時間を返しやがれとぶつぶつ言いながら元の場所に戻られていった。


 宰相様が私ににっこり笑いながら、フォローしてくれる。


「アリシア様とジョゼフ様の婚約は破棄となります。大変な思いをされたかと思いますので、慰謝料もお支払いたします。詳細については、また後程…。

 彼からアリシア様への名誉毀損については、同罪の皆さまをを辺境送りの処罰としますことで、納めていただければと…」

「わたくしは、無実で有ることをわかっていただければそれで構いません」


 にっこりと微笑むと、思い出したかのように周りのざわめきが戻ってきた。


「なんてけなげな令嬢だ…!」

「器が大きいな。さすがは、元殿下の婚約者だ」


「それではわたくしは帰りますわ。皆さまご機嫌よう」


 会場を後にして、自宅へ。

 落ち着くのをそこそこに、用意されていたとある包みを持って妹の部屋へ突撃した。


「シャルロット!禿げ頭は大丈夫かしら?」


 シャルロットは布団にくるまって出てこない。

 私は、ベッドまで近寄り、布団をひっぺがした。

 まだらに禿げているシャルロット。一部長い髪が残っているので本当におかしな髪型である。


「な、なにするのよ!」

「あっはっは!本当に愉快な髪型ね!」

「酷いわ!笑うな!誰のせいよ!」

「酷いのはどっちよ!わたくしを貶めようとあれこれ工作したり私の物を盗んだりしてるからバチが当たったんだわ」

「ふん!そんなこと言って、殿下は私の味方ですからね!今度こそお姉様を牢屋にぶちこんでやるからなとこの前も言ってたし!」

「ああ、元殿下?取り巻き共々辺境へ向かうのですって。あなたも付いていけば?」

「元…?辺境…?何を言っているの?」

「あなたにたぶらかされて、私の名誉を傷つけたり呆れる断罪をしようとしたから、陛下が廃嫡にするって。

 あなたが殿下にすり寄ったり、わたくしに虐められてるとか嘘言ったりしなければ、殿下はまだ殿下でいられてたのにねぇ。


 どう?自分のせいで他の人の人生が滅茶滅茶になるなんて。あなたそういうの好きなんでしょ?」

「な…」


 呆然とするシャルロット。

 愉快な髪型のせいで、正視できない!

 私は笑いを堪えながら、持っていた包みを開けて投げ渡した。


「それ、使いなさいな」


 シャルロットの髪と同じ金髪のウィッグを見て、彼女が目を丸くする。


「わたくしはね、器が大きいのですって!人を貶めたりしないし、嘘もつかないし、ふしだらでもない。ばかなことされてもむやみにやり返したりもしない。でもやられっぱなしでもない。おまけに、慈悲の心を持ってるから、女の命が台無しになったお馬鹿さんにも優しくウィッグを差し出せる訳ね。ああ、渡しかたは優しくもなんともなかったけど、見ると笑っちゃうから許して!」


 笑いながら部屋を出ると、義父様が青い顔で廊下をこちらに向かって駆けてくる所だった。


「あら?義父様どうされました?お帰りまでまだかかると聞いていましたけれど」

「アリシア、シャルロットが何したのだ!?」

「あー、今の状態としては、禿げました」

「はあ!?ハゲ!?」

「落ち着いてくださいな。前お手紙で出した通りです。わたくしの手には負えませんでしたわ」

「なにやってるんだよ!今、王宮から使いが来てるんだよ!シャルロットを連れてくってェー!」

「どこへ?」

「辺境へだよ!殿下のお供に任命されたって!どう言うことだよ!お前の婚約者だろ!?」

「元、婚約者ですわ」

「はあ!?」


 そう押し問答をしている間に、宰相さまと騎士の方が何名か案内されてこちらへやって来た。


「やあ、先程ぶりでございますね。ジョゼフ様のたってのご希望で、シャルロット様も同行していただくことになりました。どうも、ジョゼフ様が言うにはシャルロット様は彼のお子を宿されているとかで…側にいないと守れない、とのことです」

「はぁ。そうですか」



 妊娠がうそかまことか、はたまたほんとに殿下の子なのか、今はもうわからないが、シャルロットは泣き叫びながらも元殿下に同行したそうだ。泣くほど嬉しかったのね。


 そしてわたくしは、無能な義父様を見限り、出家と言うか家出した。







「…どうかしら?アリスン」

「これ、何で私とお姉様の立場が逆なの?」

「ちょっと、お馬鹿な役回りも面白いと思って」

「面白いけど、続きが気になりますわ」

「気が向いたらね、少し疲れたわ」


 ここは、次期王妃アリスンのサロン。

 私は、アリスンの相談役として働いている。

 働いていると言う感覚はないけれど、お給料を頂いているのだ。

 侯爵家と王宮と行き来する生活で、王宮にも私の自室があったりする。レナートの家はお姉さまが継いでくれるので、問題ない。

 私はレナートと結婚し、彼の家の秘密をいろいろと知ることとなった。

 レナートは文字通り殿下の手足となって特殊な任務についたり、かと思えば普通に近衛していたり。

 あまり多くは語らないし聞かないけれど。

 そしてその妻になった私は、王妃の相談役。

 これは王妃がアリスンだからと言うわけではなく、そう決まっているのだ。

 かといって、私の方は特に忙しいと言うわけでもない。

 王妃から依頼の特殊な任務、の時はそれ用の秘密の部下がやってくれるし、アリスンは特に困る要望やらをしてくることもなく、本当にただの妹、友人に対する接し方と変わらない関係だ。

 今の王妃様は王妃様で、レナートのお母様がそのお役目をしているから、私が動くことは滅多になく、お茶会に呼ばれるくらい。


 と言うわけで、今の時点ではそれなりに時間の余裕があり、書いてみたのだ。

 これから爵位とか継承とか内外政とか外交とか子育てとか、忙しくなるだろうけれど。

 この国も、それほど大きくもなければ地域も落ち着いているし、今上陛下の治世も磐石と言って良いレベルにあると思う。

 なにか、天変地異とか大スキャンダルとか、外から引っ掻き回す何かが大ごとにならない限りは、現状維持しつつ時代にあわせてきちんと国民の声に答える意思を見せていけば、殿下の治世でも大きな問題にはならないだろう。

 そうならないためにレナートの一族が動いているのだ。

 少なくとも、日常を楽しめるくらいの余裕はあるはず。私もアリスンも殿下もレナートも。

今は立て込んでいるからレナートとは会えていないけれど。



「というか、殿下をもじってみたけど良かったの?」

「うふふ、だってジョシュア様はTHE堅物の真面目人間だもの。全然別物って解ってるわ」

「ふふ、そうね。それにこれは内輪で楽しむものだから外に出す気はないし。名前を考えるのが面倒だったし…」

「失礼します。…シャーリー、お待たせ」


 レナートが入ってくる。


「お疲れ様~元気そうね、良かった」

「レナート様、お茶をどうぞ」

「ありがとうございます。二人も…元気かな?」

「ふふ」

「そういえば、レナート様をもじった登場人物はいなかったですけれど」

「?…ああ、シャーリーが最近書いている小説か」

「レナート様の役っぽい騎士は居ましたけど、脇役でしたね」

「もう一人の取り巻きの方がでばってましたよね」


 レナートとアリスン、二人が口々に言う。

 そんなにあの役で出てきたいのだろうか。


「あの役悪役だったけどいいの?」

「いいよー。せっかくだからぼこぼこにやってほしかったかな」

「…ドM?」

「最後は元殿下からシャルロットを奪うようなスピンオフを書いてよ」

「え、あのシャルロットでいいの?」

「あんなシャーリーになる前に止めるから安心して」


 お茶を飲みながら談笑して、サロンをお暇する。



「それじゃ、またね。殿下にもよろしく」

「失礼します」

「ええ、気をつけてかえってね」


 サロンを出ると、レナートが早速くっついてきた。


「レナート…歩きづらいわ」

「だって一週間ぶりだもの。シャーリーが足りない…アリスンの前だから少し我慢した。明日から時間はとれるけど、時間は有限だしね」

「それでも、転んだら大事なのよ。レナート」


 レナートの目を見て、お腹に手を当てながら笑いかけると、彼が目を丸くする。


「え?…もしかして?」

「妊娠したみたい」


 ぱあっと音がしそうなくらい、レナートの表情が明るくなる。


「ほんとに!ほんとか!うれしい!ありがとうシャーリー!!」


 爆上がりのテンションとは裏腹にそっと抱き締められ、労りの気持ちを感じた。


「喜んでくれてうれしい。大切に育てましょうね」

「うん、シャーリー。愛しているよ」


 明るい未来の象徴として、これからのことに思いを馳せながら、私は久しぶりの二人の時間を楽しんだ。




完。


更新が遅くなってしまいすみませんでした。

勢いで書き始めたこの話、気づけば自分でも訳のわからない方向に転がっていき、設定、描写が甘い部分や言葉の選び間違いがありました。

2週間くらいで10話ほど書き、ここまでせっかく書いたしもう少し続けるかととにかく指を動かしたわけです。

話の整合性に欠けないようにだけ気をつけていたのですが…

一応、続きとして34話まで書いていたところで、とあるご指摘があり、いろいろと考えたのですが切りがいいところで終わりにすることにしました。

シャーロットとレナートのイチャイチャとかを増量でお届けしたかったのですが、精神状況とリアルの忙しさが酷くてきちんとした物を出せないと思い決断しました。


ここまで読んでくださって本当にありがとうございます。

楽しみにしてくださっていた方はすみません。

書いたぶんは、消すのももったいないので時間があれば書き直したりやっぱり投稿しようと思い直すかもしれません。

指摘頂いた部分も、時間を見付けて加筆、修正していきます。




それではまた会う日まで。

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