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シズと足りない調味料

前話の後書きを書き足しました

「調味料が足りない!!」


村から離れて、歩くユランとミズーリと

シズ、シズが突如として叫びだした


『何じゃ藪から棒に』


「調味料が足りないの

マヨネーズは作れるけど、ソースが作れないから

お好み焼きも、マヨネーズオンリーで僕的にイマイチだったの……

これじゃあ……たこ焼き作れても……

せめて醤油でもあれば……

……醤油……か……」


静樹がユランを見詰め、何かを思い付いた様に言った

「後で何匹か魚を捕ってきてよ

塩と魚と入れ物が有ればナンプラー……

魚醤が作れると思う」


『ふむ、わかった

魚と塩か』


「醤油は寿司以外にも使えるからね♪」


「食べ物よりお父さんを探して……」


「腹が減っては戦ができないだよ?

ミズーリちゃん

何時、敵が来るか

わからないんだから」


「確かにごもっともだけどその……オートリーさん?」


「シズキとかシズで良いよ

オートリーは

やめてよ、オードリーみたいじょのいこ……

海外の女優じゃあるまいし……

それにそんなに緊張しないで

もっとフランクにさぁ〜

さんは要らないよ〜」


「シ……シズちゃん!」


「僕、バーテンダーの服着てないし

漫才コンビも組んでないよ?

別に呼び捨てでもアダ名でも……」


「シーズー?」


「それ、犬の犬種だよ?

シズで良いよシズで

リヴァイアサンのユランちゃんがいるし

ベヒモスが来たら旧約聖書だね〜」



「旧約聖書?」


ミズーリは不思議そうにしている

静樹の話は大方理解ができないので、頭を心配して


ちゃんと父親を探してくれるかも心配になった


「僕は平気だよ!?

正常だからね!?」


『正常ならば、吾が真の姿をみた時点で

慌てふためく筈じゃが?』


「ユランちゃんじゃなくて

本当に孤島だったら慌てふためいてた」



「大丈夫よね!?

お父さん見付け出してくれるのよね!?」



「生死は問わない?」


「問うわよ!!

不謹慎な事言わないで!!」

「じゃあ先ずは、ミズーリちゃんのお父さんの名前は?」


「……スミスよ」


「スミスヨさんか〜」


「スミス!!」


「スミス?

スミスさんね、わかった

じゃあ今度は、眼を治す

薬とか魔術師とかを探せばその過程で情報が入るかも……」


一筋の希望にミズーリが、喜んでいると

ユランは、シズとミズーリの間に割って入る


『冴えてるようじゃが

吾は蛇じゃぞ?

見とれシズ!』


辺りの茂みや木の上から蛇が大量出現して

二人とユランの周りを取り囲んだ


「ヒエッ…………」



『この蛇共を使うんじゃよ』


「ん〜?

言いにくいんだけど……

臭いで追跡する蛇なら名案なんだけど……

その……

ピット器官というか……温度感知系のスネークさん達だよ?」


『なぬ!?

そうか……尋ね人探しは臭いを取り込む方かッ……

抜かったわ……』


「とりあえずお帰り頂いてくれない?」


『うむ……』


ユランは蛇達を帰した


『いや、待てシズ!?

何故一目見て

蛇が温度感知をする蛇と

わかったんじゃ!?』


「なんとなくか……蜘蛛とかコウモリとか蛇とか好きだからかな?

一般的に飼育されてる蛇の

コーンスネークとかは毒は無いけど臭いで獲物を探すし……

ボールパイソンは、ピット器官が有って

大きいけど臆病って性格が多いんだって」



『ふむ……臭いか……

臭いを追跡する狼や犬でも捕まえるかの……』


「ん〜

むーりだとおもうよ?

そもそも近寄らないよ?

来てもユランちゃんの事が恐れ多くも黒の海蛇竜リヴァイアサンであらせられるぞ!!

って言えば逃げちゃうよ?

野生の本能的に危険を察知してさ〜

ピューって逃げちゃうよ?」


『くっ……大食いと破壊と戦と蹂躙と殺戮ならば得意なんじゃが……

最強とは孤独なものじゃな……』


「孤独じゃないでしょ〜?

僕がいるじゃないか〜」


『シズ……』


「イチャイチャよりも先ずはお父さんをね……

見付けてほしいんだけど〜?」



『ならばこうしよう

吾が気配を消して忍ぶじゃろ?』


「うんうん」

静樹は頷いた


『戦闘力も警戒心もない

チョロそうな獲物を囮として置くじゃろ?』


「なるほど!

まんまと美味しそうなマンマを食べに来た

ところを……パクッと丸呑み!!」


『そうじゃそうじゃ♪

パクッと丸呑みを〜

って食らってどうすんじゃ!!

捕まえるんじゃよ!!』


「で?

その餌にする獲物はどうやって捕まえるの?」


『何を言っとるんじゃ?

ここに、人間の生娘がおるじゃろ?』


「私!?」

突如ユランに指差しをされて、ミズーリは怯えた


「ちょっと待ってよユランちゃん

僕がやるよ」


「シズ……さん……」


『ならぬ!!

シズが食われたらどうする!?』


「私は!?」


「僕は大丈夫だよ?

ユランちゃん信じてるから」


『わかった……

シズがそこまで言うならば仕方ない……』


▽▽▽


静樹は村から離れた森の中

一人佇んでいた、誰も来ない

静樹は、リヴァイアサンのユランの臭いが付いているのではないかと

身体の臭いを嗅いでみたが、小麦粉の香りがするだけだ


岩に座って待ってみる


誰もまだ来ない、そもそも生き物の姿を見ていない静樹は

この森は本当にモンスターとか動物が棲息しているのか不安になった


そして、静樹は考えるのを止めた


ハシビロコウの様にボーッと来るのをじっと待つだけの


置物の様な静樹


海水で濡れた事でシワシワになった着ぐるみパジャマのまま


岩に座っている


気が付けば何故かポロポロと悲しくも無いのに涙が出てきた


何故だろうか、静樹はふと

昔に、無理矢理

かくれんぼに誘われて、自分一人を置いて


他の子達が別の所で多人数でゲームパーティーをクーラーの効いた涼しい部屋でジュースを飲みながら楽しんでたと聞いた事を思い出した



泣きながら家に帰ると家族が、静樹が遊びに行っていると思っていたので


カラオケも楽しめるアミューズメントのラウン●ワンに行き楽しんでいて家にいなかったから、わんわん泣いた事も思い出し


更に泣いた


それは真夏の炎天下に起きた悲劇である



『どうしたんだい?

坊や、何かあったのかい?』


静樹が噎び泣いていると、犬と人が合わさった様なモンスターが話し掛けてきた


「えっ……うぐぇ……」


『ん?

ああ、あたしはコボルトのペロ

安心しな、何も捕って食いやしないよ

何があったんだい?』


「なんでもないの……

昔の事を思い出しちゃって……泣いてただけだから……」


『あたしに話してみな?

聞いたげるから』


静樹は会ったばかりのコボルト、ペロへ話した


▼▼▼



「だから……こうやって一人になってしまった時……ふとした瞬間に思い出して……

みんな居なくなっちゃうんじゃ無いかって……」


『なるほどねぇ

遊びに誘われて、そのまま放置かい

人間てのは酷い事をするねぇ〜

それで?

坊や?

あんたは今、何で一人でいるんだい?

こんな所で岩に腰掛けてるのさ?

もしや、誰かと待ち合わせの約束でもして

すっぽかされたのかい?』


「違うけど……その……

ミズーリちゃんって女の子がいてね?

ミズーリちゃんのお父さんのスミスさんが居なくなったから

探すのに、臭いを嗅いで追跡できる

犬とか狼とかを誘き寄せる囮をやってるの」



『囮?』


「僕が食べられそうになったら隠れてる二人が出てきて捕まえる手筈になってるの……」


『あんたは餌か!?』


「うん、僕は餌……

でも……誰も来ないから泣いてた……またみんな居なくなったらどうしようって思っちゃって」



『あ〜もうわかったよ

あたしが、そのミスミって奴を探すのを協力してやるよ』


ペロが仲間になった


『ところで、隠れてる二人?

ってのはどこなんだい?

あたしがもし、食う気だったら

とっくに出てきても良いはずなんだけどねぇ?』


「あっちかな」


ペロと静樹は、ユランとミズーリが隠れている辺りに近づいた



▽▽▽


「良いか?

妙な真似してみろ?

騒ぐな?

コイツの首をナイフで掻き切るぞ?」


『くっ……卑怯な奴めが……』


ミズーリにパンテラナイフを突き立てる大男と

ボウガンを持った、豚の様な鼻の男がユランと睨み合っていた


「今からお前にボウガンの矢を、た〜っぷりと撃ち込んでやるよ……ヘヘヘェ〜♪

避けたり受け止めたりしたら、コイツがどうなるか解ってんな?」


ボウガンの男がユランに向けて矢を放つと

静樹がユランを庇う様に飛び込んできた為、ユランに当たらず静樹の眉間に

ボウガンの矢が当たった


そのまま地面に静樹が倒れる間、ペロはミズーリを乱暴に掴みパンテラナイフを突き立てる男の顔を

ぶん殴り、脳震盪を起こさせて

ミズーリを解放したところで

静樹に気付いてミズーリ共に駆け寄る


ユランは地面に静かに横たわる静樹を抱き起こす


『シ……シズ……シズ!!』

それを見てペロは静かに首を横に振り

『これは駄目だねぇ……残念だけど

助かりそうも無いよ……』

『1日……今日1日で吾は未亡人になってしまった……

シズ……』


『嫁さんがいたのかい……健気だねぇ……』


「シズさん……死す……」ミズーリが呟くと、ペロから拳骨が飛んで来る


『許さぬ……許さぬぞ……

人間!!

貴様らの仲間や一族全員

じわじわと嬲り殺してくれるわ!!!!』


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