私、詩上がってる
掲載日:2026/04/14
未来がどうでもよくなる瞬間がある
それはひとりでに呼吸を始めるときだ
ふと浮かんだ言葉たち
まぶたの裏で弾けたインクの粒
「私は私をどう描いてきたんだろう」なんて思う
昨日まで沈んでいた文になりきれない欠片たちが
掌の上でゆっくり意味と順序を取り戻して
妙にしっくりくる詩上がりになる
嬉しいとか悲しいとか
多分そんな二択じゃ測れない
名前のない感情が立ち上がって
ジグザグに散らばり跳ねる
ずっと0点だと思っていた心はとうに
いつしか満天の星の中に身を置いたような
満点気分になって
それは次の創作意欲に繋がる
ひとつのまたひとつの詩が
そうやって芽吹いていく
それは祝福でも奇跡でもなく
ただ私が私を認めた
あるいは誇れた
自己満足の証
今日書いた詩は
誰に褒められなくても
誰に読まれなくても
確かに私の中では今度の一番星になった
鈍底で拾った一行が
空へ向かって伸びていく
その軌跡を見て
あぁ詩を作り続けてよかったなって思えたんだ




