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異世界に転生したので楽しく過ごすようです  作者: 十六夜 九十九
第5章 武道会そして陰謀
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第64話 武器を買いに行くようです

 武道会の参加登録をした俺達。そこで判明した事が1つあった。それは俺達のパーティで武器持ってる奴が俺だけということだ。


 いやー、よくこれで今まで旅してこれたよな。びっくりなんだが。それに武器だけじゃなくて防具も買ってないしな。


 どうしたもんか。やっぱり買いに行ったほうがいいよな。どちらにせよ大会では必要になるだろうし。


「これから皆の武器を揃えようと思うのだが、どうだ?」


「武器ですか?」


「皆武器持ってないだろ?それだと大会とか素手で戦うことになるし、拳で戦うにしてもそれようの武器があった方がいいと思ってな」


「なるほど。確かににその通りですね」


「武器屋ならドワーフがやっているお店がこの近くにあるよ!」


「お、そうか。なら案内してくれ」


 俺達は女神に連れられドワーフがやっているという武器屋にきた。


 マジ女神便利だわ。……これって普通、女神に思う事じゃないよな。そう思わせるこの女神って逆に凄いやつなのではなかろうか。……いや、ないな。だってこいつ駄女神だし。


 そんなことを思いつつ、武器屋に入る。


 武器屋の中には槍や剣、ハンマーなど様々な武器が並べられていた。


 特に目を引くのは身の丈程ある刀身をもつ大剣だろう。見ただけで分かる重量感と武器自体が放つ威圧感がすごい。


「らっしゃい。武器なら自由に見ていきな。ここに並んでるのはすべて俺の自信作だ」


「えっと……?」


 ここにいたのは若く、好青年と呼ばれそうな程の男だった。ドワーフって聞いてたから小さい人を思い浮かべてた。でも見た目的にあんまり人と変わらないな。


「あぁすまねぇ。俺はこの武器屋の店主をしてるダリルだ。ここにある武器は全部俺が作ってんだ」


「そうなんですか。と言うことはあの大剣も?」


「いや、あれは俺の親父が作ったやつだ。俺は将来あの大剣を超える傑作を作って親父を超えるつもりだ。っとつまらん話をした。まぁ見ててってくれや」


「あ、はい。では」


 俺は皆に武器を見て回るように言って、皆が気に入った武器を見つける間に、女神にドワーフと人間との違いを聞いてみた。


「ドワーフと人間の違い?それだったら生まれた時から力が強いって事と、手先が凄く器用で鍛冶の事なら飲み込みが早いってことぐらいかな?」


「それだけなのか?」


「それだけって言うけど生まれて間もないドワーフが人間の腕を思いっきり握っても、その腕をかるく捻り潰すよ?」


「マジかよ。そこまで強いのか……」


「マスター!決まったよー!」


 そこで俺はゼロに呼ばれた。結構早いな。


 俺はゼロの元に向かった。


「で、何に決めたんだ?」


「わたしこれ!」


 そうして俺に見せてきたのは短刀だった。ゼロの丈にも合っててなかなかにいいチョイスだと思う。


「マスターが持ってるのと同じのが良かったけど、わたしじゃ長くて持てなかったの」


「なるほど。それで形だけでも良いから短い刀したと言うことか」


「うん!これほしい!」


「よし、じゃゼロは短刀な」


 ゼロは短刀で決定。


「私も決まったわ。私はこの細剣にするわ」


 ジュリも決まった様だ。だがなぜ細剣なんだ?


「ああ、それなら私が召喚魔法で呼ぶのがホーリーナイトだからよ。一緒に戦うなら剣の方が良いけど普通のだと私には扱いにくそうだったから、細剣にしたわ」


「なるほど。確かに一理ある」


 ジュリもジュリでしっかり考えてる。さすがだ。


「主様。私も決めました」


「お、次はレンか。何にしたんだ?」


「私は剣にしました。少し私の背丈では大きいかも知れませんが、スキルに剣術と剣技があるのでそれを生かそうと思いまして」


「確かに元々レンは剣だもんな。それでいいんじゃないか?」


「ありがとうございます」


 レンは自分のスキルをから武器を選んだのか、それもまた武器選びの醍醐味ではあるな。


「あるじさま!私、槍にします!」


「と言うことはスキルに槍術と槍技があるから選んだんだな。感心感心」


「な、なんで分かったんですか……?いい考えだと思ったのに……」


「まぁレンも同じ考えで武器選んでたしな」


「レンちゃんも同じ……。うぅ。先に持ってくれば良かった……。せっかく褒めて貰えると思ったのに……」


「ん?褒めて欲しかったのか?それなら言ってくれれはまいくらでも褒めるぞ?」


「き、聞かれてた……!はずかしぃ……」


「それで褒めてやろうか?」


「い、いいです…!また今度おねがいします……!」


「そうか。じゃ機会があったらな」


 リンは可愛いなぁ。今度目一杯褒めてやろっと。


 あとはミルだけか。


「ミルは決まったのか?」


「あたしあれ」


 そして、ミルは持っていた短剣で差したのはあの大剣だった。


 ……こいつアホなの?


「ミル……。お前…アホなの?その手に持ってる短剣はなんなんだよ」


「あ、間違えた。ほんとはこっち」


「どうやったら間違うんだよ……」


「あの大剣の存在感が強いのが悪い。誰でも間違える」


「いやいや間違えないから!それお前だけだから!」


「ん。じゃあこれよろしく」


「あ、ああ。分かった」


 よし、これで全員分揃ったな。あとは会計だな。


「おい女神。みんなの分の金を出してくれ」


「え?なんで私が?」


「お前さっき名前なんて書いて出したんだったっけ?あーもしかすると明日には女神のあることない事がこの街で噂されるかもなー」


「はい!全力で出させてもらいます!いくらですか!」


「全部で30万ちょいだ。だが一気に5本買ってくれる礼だ。端数はチャラにしといてやる」


 ダリルさんはなんて優しい人なんだ。また機会があればここに来よう。


 女神の方は30万払い、少し涙目だ。まぁ罰はこれくらいでいいだろう。これに懲りて次はしないようにしてもらいたい。


 かくして皆の分の武器を買い揃えることが出来たのだった。

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