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異世界に転生したので楽しく過ごすようです  作者: 十六夜 九十九
第2章 王都そして新しい仲間
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第20話 約束を果たすようです

 式典のことは聞けて、予想外の結婚が決まった事で王城に用はなくなった。


 というか式典のことを聞いた時点で用は無かったんだけどな。結婚は巻き込まれ体質のせいだと思いたい。


 しかしだ、支援特化の仲間が増えたのは嬉しいことだ。ただ、そいつが結婚相手じゃなかったらなおのことよかったけどな。


 王城の門を出ると、ゼロがひとりで待っていた。


「おかえりー」


「ただいま。それで、レンとミルはどこにいるんだ?」


「うえー」


 そう言って指を上に向けるゼロ。つられて上を見る俺。


 そこで目にしたのはレンをサーフボードのようにあつかい、空を滑るミルが。


 なんて楽しそうなんだ。俺もやりたい。


 そんなことを考えてたら、ふいにジュリから声をかけられる。


「あなたってロリコンなの?」


「違います。断じて違います」


「でもあなたのパーティメンバー全員ロリっ子じゃん」


「違うんです。確かにそうですけど違うんです。信じてください」


「マスターってロリコンだったの?」


「グハッ!」


 これ以上は俺のライフが振り切ってマイナスになってしまう。なんとかして話題を変えなければ!


 すると上から俺に気づいたレンが念話を飛ばしてきた。


『主様!助けてください!お願いします!』


 レンの悲痛な叫び。全くレンはいい子なんだからいじめるんじゃないよ。


『おーい!ミルー!レンー!おりてこーい!』


『ん。わかった』


『主様ありがとうございます!』


 レンは泣きながらお礼を言ってきたぞ。お前らちょっとは遠慮してやれよまったく。……後で俺も頼んでみよう。


「おかえり」


「おかえりなさい」


「おう、ただいま」


「その人がジュリ?」


「そうだ。ジュリは明日からパーティに入れることにする」


「え?なんで?」


「そりゃもう宿に行ってゆっくりしたいからに決まってるだろ」


「えー!」


「全部お前のせいだろ!なにがえー!だ!結婚することになった俺の方がえー!だわ!」


 あ、俺今自分の首しめたわ。ゼロとレンの方を見れない。


「マスター?結婚するってどういうこと?」


「私も気になりますね。説明していただけますか?」


 怖い怖い!2人とも目が据わってる!


「あ、それは私から説明するわ」


 ジュリは自分から説明をした。なにか変なこと言うんじゃないかと思ったが案外まともだった。意外だ。


「なーんだ。それならいっかー」


「そうですね。それはしょうがないです」


「2人ともありがとう!」


 ほんとに2人とも分かってくれたようで良かったよ。


「でも結婚するってことは結婚式も挙げるんでしょ?」


「ん?まぁそうだな。明後日挙げることになったな」


「それならキスとかもするんじゃないの?」


 ファッ!?ミルが爆弾を投下してきたぜ!


「マスターほんとなの?」


「どうなんですか?主様?」


 あぁ、またしてもこうなってしまうのか。


「………本当だ…」


 さすがに目の据わってる2人に嘘は付けませんでした。


「さぁて!宿を取りに行こうかな!」


 俺は全力で話題を逸らした。……追求が怖かったから逃げてるわけじゃないぞ。


「マスター!」「主様!」


「えーっと!宿はどこかなー!早くいこうぜー!」


 ここは引いたら負けだからな!無視をするしかない!


 俺の強気が幸をそうしたようで、2人は折れた。ふぅ危なかったぜ。


 その後、宿を見つけた俺達は、1部屋取って休むことになった。


 荷物を整理していると、エルシャさんからもらったプレゼントを開けていないことに気づいた。


 そのプレゼントを開けてみると中にはイヤリングがひとつとメッセージカードが入っていた。


 ~このイヤリングは運気を上げてくれるマジックアイテムだ。君に幸せになって欲しくて選んだんだ。だから付けていてくれるとうれしい。エルシャ~


 なんていい人なのだろうか。


 俺はイヤリングをつけた。もうちょっと早くに付けていれば結婚なんてしないでよかったかもしれなかったな。


 するとゼロが俺に近づいてきた。


「マスター?約束は?」


「約束?」


「ふにふにしてくれるっていった」


 おぅ……。完全に忘れてたわ。まぁしょうがない。眠いけど約束したもんな。


《状態異常耐性を獲得しました》


 あ。はい。これはふにふにしろってことですね。分かります。


「ほれ。ふにふにしてやる。こっちにこい」


「わーい!」


「主様!私も!」


「おぅ。どんとこい」


「はい!」


 俺は2人にふにふにを執行する。


 はぁ~ん♪

 ん~♪

 ふにゅ~♪

 ふわぁ~♪


 相変わらず2人ともかわいいのぉ。


 こんな状態になるゼロとレンの様子を見ていた、ミルとジュリ。なにやらそわそわしているご様子。


「こ、これがふにふに…!」


「あなた…やっぱり…!」


 ミルは目を輝かせているが、ジュリは汚物を見る目で見ている。


『ジュリよ。これは俺がしたいのではなく俺はさせられてる方だ。だから俺はロリコンじゃない。』


『はっ!あなたも思考が!?』


『お前の顔を見れば大体分かるわ!』


 念話で話している時でも2人をふにふにするのを忘れた訳ではない。


「あ、あたしもやって!」


「おぅ、ミルも約束してたからな。いいぞ」


 ただ俺の腕は2本。3人同時にはできない。さて。どうしたもんか…。


《触手を獲得しました。……頑張ってね(笑)》


 頑張ってね(笑)じゃねぇよ!このクソ女神が!お前、俺の今の状態見て笑ってんだろ!


 だが、俺は怒っていてもふにふには完璧にこなす。


 まぁいい。レベル50になればいつでも呼べるんだ。殴るのはその時まで我慢だ。


 さて、触手を獲得した俺。どう使えば良いのか分からない。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔触手〕

魔力で腕を作ることができる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 説明ありがとうございます。


 魔力で作るってことはとりあえず念じとけばできる。


 ……おお、腕がもう1本ある感覚がする。これならミルもふにふにできるな。


「ミルも一緒にやってやるからな」


「でも腕、足りないよ?」


「大丈夫だ。問題ない」


「分かった」


 ミルにふにふにを執行する。


 うにぁ~♪


 あぁ、ミルも可愛いな。……ん?おでこの上らへんになんか出っ張りがあるな。角か?


 俺はその角と思われる部分をさわさわする。


「あぁ~ん。ダメぇ…」


 おや?なんかミルの目がトロンとしてきたぞ?それになになら頬が赤くなって、息が荒く?


 ………。ふむ。これは性感帯だったようだな。むやみやたらと触っているとやばいことになるな。自重しよう。


 しかし。これを見ているだけのジュリはすごくそわそわしている。


「ジュリは…あぁ♪…こないの…はぁ♪」


「主様の…ん♪…気持ちいいですよ…あん♪」


「あぁ♪そこはダメぇ♪」


 おい、やめろ!なんか本当に悪く聞こえるだろ!俺はただふにふにしてるだけだ!


「わ、私も……私も入れてー!」


 ジュリも結局ふにふにの餌食となりに来てしまった。だけど、そのフレーズはこの状況ではやめて欲しいです。


 はわわぁ~♪


 ……ジュリもなかなか可愛いですね。


 それから俺は4人が骨抜きになるまでふにふにしてやった。今は4人ともベッドの上でぐでーってなっている。


 ……正直言うと俺の理性が危うかった。今後はふにふにを封印したいところだ。


 と、ここでジュリのステータスを確認する。ジュリも仲間になったのだ。仲間の情報は持っていた方がいいからな。


 じゃ、ステータス!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ジュリエット・ファン・グランザム

Lv.10

HP:1000

MP:3000


【魔法】

炎魔法・水魔法・土魔法・風魔法・光魔法・聖光魔法・支援魔法・結界魔法・守護魔法・封印魔法・浄化魔法・生活魔法・召喚魔法・精霊魔法・回復魔法・蘇生魔法


【スキル】

鑑定・念話・思考解読・看破・対話・未来予知・祝福・魔力増加・魔力増加大・無詠唱・言語理解・罠感知・交渉術・料理上手・家事上手・礼儀作法


【称号】

支援魔法の使い手

精霊に愛されしもの

国王の娘

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 おや?ジュリエット?もしかしてジュリの本名か?


「なぁ、ジュリエットって…」


「はわわわわ!その名前で呼ばないでー!」


 ジュリは顔を真っ赤にしてうずくまる。


「なんでジュリエットが嫌なんだ?」


「童話に出てくるジュリエットと名前が一緒なんだもん。恥ずかしい…」


 あぁ。そういうことか。


 たまたまこっちでジュリエットって名付けられたけど、それが転生前の知識があるせいでロミオとジュリエットのジュリエットの方と一緒っていうことで恥ずかしいんだな。


『そういうことよ……』


 ……思考が読めるって最強じゃね?


 まぁいいや。ジュリのスキルを確認しますか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔思考解読〕

相手の思考を読むことができる。

〔看破〕

嘘を必ず見抜ける。

〔対話〕

全ての生き物と会話できる。

〔未来予知〕

起きる未来のひとつが予知できる。

〔祝福〕

支援魔法の効果が上がる。

〔罠感知〕

罠を感知する。

〔交渉術〕

交渉が上手くなる。

〔料理上手〕

料理がシェフ並に上手くなる。

〔家事上手〕

家事が執事やメイド並に上手くなる。

〔礼儀作法〕

礼儀がよくなる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 ふむ。知らないのはこれくらいか。確かにジュリは完全に支援よりだなぁ。交渉に関していえば間違いなく有利に進めれるな。


 ただ、礼儀作法が付いていてあれっていうのはどうしたものか。礼儀とかないのと同じだよ?


 まぁ細かいことは気にしたら負けだ。


 じゃ、称号を見てみるか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔支援魔法の使い手〕

支援魔法を使いこなす者に与えられる称号。支援魔法の効果が上がる。

〔精霊に愛されしもの〕

精霊に愛されやすい体質。全ての精霊を呼ぶ事ができる。

〔国王の娘〕

親が国王の娘。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 はっはっは。さすが転生者。チートだわ。


『やだ。照れるじゃない』


『褒めてねぇよ』


『だけどあなたもなかなかチートよ?初めて鑑定した時と今鑑定した時でスキルが2つ増えてるんだもの』


『あー確かにな』


 俺にもスキル増えてるんだった。触手は知ってるからいいとして、状態異常耐性とはどれくらい効きにくいものなのかね?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔状態異常耐性〕

状態異常にかかりにくくなる。致死量の毒を摂取したら気分が悪くなるレベルで防ぐ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 なかなかですね。だが、睡眠も状態異常に含まれるのは勘弁して欲しいです。


 そういえばミルも状態異常耐性持ってたな…。


「ミルって状態異常耐性持ってるのに寝れるのか?」


「睡眠は取ろうと思ったら取れるようになってるらしい」


「なるほど。ありがとな」


「ん」


 ようするに気の持ちようってことですね。


「ねぇマスター?」


「ん?どうした?」


「一緒にねよ?」


「お。いいぞ」


『あなたロリコンって言われても仕方ないわよ?』


『ほっとけ!可愛いゼロに頼まれて断れないだけなんだから!』


『それをロリコンって言うのよ…』


 ジュリがちょっと何言ってるか分かりません。


 ちなみにゼロは眠くならないので、一緒にベッドに横になるだけだ。…俺は寝るけどな。


「よーしそれじゃ寝るぞー」


「おやすみー」「おやすみなさい」「おやすみ」「おやすみなさーい」


「はいおやすみー」


 修学旅行みたいですね。


 こうして色々あった1日が終わる。

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