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第144話 全員集合のようです

ーside:ジュリー


 悪魔を消滅させ、喜びを噛み締めていた時、私達の体が光に包まれ始める。


「まぁそうよね。次はどんな所に連れていかれるのかしら……」


「恐らく次で終わりだと思います」


「あたしもそう思う」


「え?なんで?」


「私達がここで合流出来たってことは、多分次は向こうの方と合流するわ。全員でステージをクリアすれば、多分それで全て攻略したってことになるはずなのよ」


「なるほど……。じゃあもうこの戦いから逃れれるのかぁ」


 本当にようやくよね。まぁ後一つあるかもしれないし、気は抜かないようにしておきましょうか。


 そうして私達の体を包む光が強くなってくる。


「それじゃ、多分これで最後だから気を引き締めて行くわよ」


「ん」


「はい」


「うん。分かった」


 そうして私達は次のステージへと飛ばされた。



◇◆◇◆◇



ーside:主人公ー


「さーて。そろそろ転移の時間じゃないか?」


「転移なのー!」


「わたしはもう戦いたくありません……」


 悪魔を倒して少し時間が経ったころ、看板の存在を思い出してもうすぐ転移が起こることを思い出した。


 と言うか既に体が薄く光で包まれ始めてる。


「まぁ次も戦うことがあったら皆に任せる」


「マスターも戦うのー!」


「いやいや。俺よりも今のゼロ達の方が強いだろ?なら戦わなくて良くね?」


「ニャーッ!」


「痛てっ!な、なんだよシロ。戦わないのがそんなにいけないのか?」


「ニャニャ!」


「ほう。力があるやつがそれを使わないのはいけないことだと。なら女神はどうなるんだ?」


「ニャン」


「知らん……だと……。それはまあなんていうかうん、妥当な反応かもしれん」


 女神をボロクソに言ってるのを女神に聞かれてるけど、女神はうんうんって頷いてるだけ何だが。頭は大丈夫なのか。


「あ、あるじさま。もうすぐ転移が始まりますっ」


「お、そうだな。次何が来るのか楽しみだ」


「全然楽しみじゃないですっ!」


「はははっ。すまんすまん、ついな!」


 俺はそんな事を言いながら転移をした。


 転移した先。そこは少し開けたドーム状の部屋だった。一箇所だけ祭壇みたいになっていて、そこの上に人がいるようないないような?


「着いたのー!」


「この感じは最終決券と同じじゃないですかっ!」


「まぁ確かにそうなんだが、どことなく雰囲気違うだろ?」


 なんて言うかこう敵意がないというか、戦う意志がないみたいな感じ。


「恐らくここで終わりなのだろう。俺のマップのスキルにファイナルステージってあるし。だから雰囲気が違うのかもしれん」


「ってことはここを切り抜ければ、ようやく転移トラップから抜けれるんですねっ!」


「リ、リン少し落ち着け」


「は、はい……すいません」


 リンが少し落ち込んだ時、俺達の目の前にジュリ達が現れた。


 四人揃ってここに来たってことは誰も脱落者がいなかったって事だ。感心する。


「ふう。来たわね」


「よっ、ジュリ」


「やっぱりあなた達と合流するのね。という事はここでもう終わりなのかしら?」


「おぅ、そうだぞ。ただ、何をするかは分からん。いつもあった看板が無くなっているからな」


「……確かにそうね。一体今度は何をすればいいのかしら?」


 そうそこなのだ。一体何をすればいいのか教えられてないから何をするのかも分からない。


「また戦う」


「も、もういやっ!ミルちゃんはあるじさま曰く脳筋なだけなのっ!」


「脳筋じゃない。ちょっと戦いが好きなだけ」


「それを脳筋って言うんじゃないの!?」


 ミルとリンは二人でコントを繰り広げている。


 久々に会う面々はそれぞれ様々な事を話し始める。罠のこと、新しい仲間が増えたこと、新たな力を手に入れたこと。後はくだらないことなどを話している。


「わたし達は雪女を仲間にしたよっ!」


「あたし達はデザートスコーピオンを仲間にした」


「俺はイフリートを仲間に引き入れたぞ」


「私達はフレイヤっていう神様を仲間にしたわ」


「フレイヤ先輩っ!?う、嘘でしょ?嘘だって言って!」


「女神?いきなりどうしたの?」


「フレイヤ先輩を私の前で呼ばないでーっ!」


「あ、すいませんもう呼んでしまいました」


 レンが呼び出したのはフレイヤって呼ばれる神様のようだ。よく分からないが神聖な感じは漂ってくる。


「フ、フレイヤ先輩……」


『おや?あなたは私の生徒ではありませんか。なぜこんなところにいるのです?』


「え、えっと、呼ばれたから……?」


『サボりですね。天界に戻ったら、きつくしごいてあげますので覚悟しておいてください』


「うわぁーん!嫌だよぉ!!」


 俺、初めてかもしれない。絶対的に女神より上の神様を見るの。


 するとどこからでっかいサソリが出てきた。


『なにかようかの?』


「皆にあなたを紹介する為によんだ」


『なるほどのぉ。だったら仕方ないかの』


 でっかいサソリはどうやらミル達の所で戦った強敵だったようだ。


「このサソリがあたし達の使い魔になった。以後よろしく」


「「「よろしくー」」」


『よろしくじゃて』


 すると今度は俺の後ろの方で冷気が漂ってきた。


『ちょっとあんた。私を呼ぶ時はちゃんとタイミングを見なさいよ。あの人といい感じだったのに』


「ん?ごめんなのー」


『はぁ……あんたに言っても仕方ない。で、なにかよう?』


「皆に紹介してるのー!」


『ならさっさとやってさっさと帰らせなさい』


「分かったのー!……みんなー!この女の人は雪女なの!わたし達の新しい仲間ー!」


『む?雪女じゃて?あやつもここにおるんか』


『デザートスコーピオンさん。雪女さんお久しぶりです』


『なんでここにあんた達までいんのよ……』


 ん?全員知り合いだったりするのかね?ならイフリートも呼んでやろう。


「ほいっと。……イフリート、あいつら知ってる?」


 俺は三体の使い魔を指さして聞いてみた。


『随分と懐かしいものがいるな』


「イフリート。お前も行ってこい」


『わかった。行かせてもらう』


 そう言ってイフリートもあの輪の中に入って行った。


 なんで知り合いなのかとか、そこへんは後で聞くとして、俺が一番気になってるのは、祭壇の上にいる人なんだよな。


 なんて言うかずーっと見られてるだけって言うのも恥ずかしいんだよな。どうにかして欲しいところなんだが。


 そんな時、その祭壇の上にいる人に動きがあった。


『君達みたいな強い、冒険者に会えてよかった!』


 その人の第一声がそれだった。何が良かったのかとか、全くしらないんだが。


「あのー?あなたは一体?」


 そして、その人は皆に聞こえるように言うのだった。

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