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異世界に転生したので楽しく過ごすようです  作者: 十六夜 九十九
第5章 武道会そして陰謀
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第100話 武道会が閉会するようです

 本編が100話を迎えました!これからもどうぞよろしくお願いします!

 勇者が逃げてすぐのこと。


 お説教を受けていたレオンがフェルトからようやく解放された。


 レオンは解放されて真っ先に俺の所へ来た。


「お前覚えとけよ……!いつか同じ目にあわせてやっからな!」


「ふっ、残念だったな。俺はお前の何倍もの苦労をしてきているのだ。そんな苦労のくの字も知らんような奴と同じ目にあうというなら、是非こちらからお願いするぞ?」


「嘘つけ!俺の方がキツいに決まってんだろ!だいたいお前のとこはガキばっかじゃねぇか!」


 おっと?ガキという言葉に反応したのが数名いるのだが。このままではレオンが危ない……!


「お前、もうそこらへんにしとけって」


「いや言わせてもらう。どうせお前はロリが好きなただのロリコンなんだ。ロリに囲まれてさぞかし幸せだろうよ!」


 レオン。君はもう死んだ。君は触れてはいけない彼女達の逆鱗に触れたんだ。助からないぞ。


「……ロリって言ったやつに制裁を」


「ロリ呼ばわりはいただけないわねぇ?」


「ええ全くです。この人やっちゃいましょう」


 えー上から順に、ミル、ジュリ、レンだな。どうやらこの三人はレオンを許す気は無いらしい。


「な、なんだよお前らは……!お、俺に近付いてくるんじゃねえ!俺はただ見たままのことを言っただけだ!何も間違っちゃいねぇ!」


 レオンもしかしてお前……!その判断が既に間違っていることに気付いてないのか……!


 レオン自身がダメ押しした事で、三人のレオンに対する怒りのボルテージが上がったようだ。


「こいつは生かして返さない……!」


「これはきっついお灸でも据えてあげないとダメね」


「最悪蘇生できるのですし、いっそのこと殺ってしまいましょう」


 三人の思考はだんだんと危険な方向へと流れつつある。というか既に危険だ。


 三人がレオンへと迫っていく。レオンは三人の気迫に負けてその場から動けない。


  するとフェルトが両者の間に割って入った。


「ちょっと!私のレオンに何する気!」


「いや、俺お前のじゃないんだけど……」


「もしレオンにちょっかい出したりでもしたらレオン共々容赦しないんだから!」


「えっ?それはおかしくね?おーい話聞いてる?」


「うるさい!黙ってて!」


「…………」


 フェルトが覚醒を始めたな。これからレオンに対してはどんどん理不尽になっていくだろう。


 いやーそれにしても笑いが止まらんな。女神と二人で大笑いしているところだ。


 なんといってもレオンのあの顔だろう。この世のものでは無いものを見たような顔をしている。


 レオンには理不尽なんかには屈して欲しくはないと思っているからな。頑張って欲しい。


「……興がそれたわ。また今度言ったら承知しないわよ」


 捨て台詞を吐き退散していくジュリ達はアニメや漫画の悪役のようではあったが、その顔は笑いをこらえているものだった。


 まぁしょうがないだろう。間近で見ていたのはあの三人なのだ。笑わないわけない。


「レオン大丈夫だった?」


 フェルトがレオンに詰め寄る。


「大丈夫だ。それよりお前人の話を……」


「それなら良かった!感謝してよ?助けてあげたんだから」


「人の話を最後まで聞けよ……」


 これで一件落着といった様子のフェルトと、どうにも納得のいってない様子のレオン。


 どれ。俺が一つアドバイスでもしてこようかね。


 俺はレオンの元行く。


「おい、レオン。苦労の先輩である俺からアドバイスだ」


「アドバイス?そんなものをくれるのか?」


「もちろん。だが、一回しか言わないからよく聞いておけよ。何せ今から教えるアドバイスはそれが全てのようなものだからな」


「……ゴクリ」


「俺から言えることそれはな……慣れろ。それだけだ」


「いやいやいやいや!何そのアドバイス!そんなのアドバイスでもなんでもねぇ!アドバイスってもんはもっと具体的に言うもんだ!」


 いいツッコミありがとうございます。


 俺がツッコまれることなんてほとんどないからな。新鮮で気持ちがいい。


「さてと、レオンもからかったところで今後の話をするぞー」


「「「はーい」」」


 ここにいた俺の仲間とフェルトが返事をする。


「はぁ!?お前らグルだったのか!寄ってたかって俺をからかったのか!」


「レオン……多分違うと思うぞ。あれは何も考えない奴の顔だからな」


 そう言って俺はフェルトとさっきの三人を指す。


「確かにそうみたいだな……。これから俺どうすりゃいいんだ……?」


「さっきも言ったろ。それが全てなんだよ。あいつらをまともにしようとしたら逆にこっちがあいつらに引き込まてしまうからな。ならもうこっちからいけばいい」


「ちょっとまて。それは何かおかしい。俺には最後が分からなかったんだか?」


「男だろ?ちっちゃいことは気にすんな」


「お、おう……?」


 さーて。レオンも納得した様だし、話を進めるか。


「皆よーく聞け。勇者達を操っているやつの正体は未だに分からないが、全ての鍵は教皇が持っている事が分かった」


「教皇って言ったら魔王に勇者をぶつけてきたやつだったかしら?」


「ジュリの言う通りだ。そこで俺達のパーティはレベルを上げた後、教皇へ会いに行く事にする。エルシャさんには国王様にこの事を報告してもらいたいです。もしかすると王国でも同じようなことが起きているかもしれないですし」


「了解した」


 今の所はこんなところか?


「私とレオンはなにすればいいの?」


「女王様とその婿殿にはこの国の安心と安全を守っていただきたいです」


「誰が婿だ!誰が!」


「レオン!今大事な話し中なの!静かにして!」


 やーい怒られてやんのー。まぁいらんこと言った俺が原因なんですけどね。


「私、帝国の女王はレオンと共にその責務しっかり果たして見せます」


「なに俺を含めてんだよ……。別にいいんだけどさ……」


 これでだいたいはいいだろう。心配なのはレベルを上げることだが、それはどこかで聞けばいい。


「さーて!ミニゲームも残り時間が少なくなってまいりました!最後に箱を手にしているものは誰だ!」


 どうやらミニゲームの方も終わりが近いようだ。どうせなら皆でこのミニゲームを観戦しよう。


 俺達はこのミニゲームが終わるまで観戦し楽しむことが出来た。


「ミニゲーム勝者はハットリー選手です!では願い事を聞いてみましょう!」


 勝者はハットリーという忍者見たいなやつだ。俺のお気に入りの豆腐とすり替える奴と言った方がいいかもしれん。


「私は忍びなれど忍びにあらず。求めるものは安住の地」


 要するに忍びだけど忍びとして過ごせないから、忍びの里が欲しいというわけですか。だいぶこじらせてますね。


「えー帝王様よりハットリーさんには後日新しい里が送られるようです」


 そんな願いを叶えてしまう帝王様かっこいいですね。


「これにて武道会の全プログラムが終了です。今年は例年より白熱した戦いになり、新しい試みであるミニゲームを開催しました。皆様には思う存分楽しんでもらえたかと思います」


 これで三日にわたる武道会も終わりだ。色々あったがまあ楽しかったな。


「これにて、武道会を終了したいます!」


 こうして長かった武道会が幕を閉じた。

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