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神ノ社  作者: 空橋 駆
4章 来人の存在
14/36

14話 一人外れた不協和音

何となく、僕はまた外を見つめる。

何かを探し、僕は……


止まらない考え、発散してまとまらない結論。

その反動を時折受けながら浮かび上がる眠気を潰しつつ、

僕はこの部屋の真ん中で思考の渦へと片足を突っ込んでいた……


一人で考える時間は、何よりも大切だ。


(と、そんな事を言いたいのに……)


実情が違いすぎる。

確かに仲良き事は嬉しき事ではあるのだが、

ここ最近、想像以上に巫女さんと里遠ちゃんの関係は改善され、

本当に姉妹のような関係にまで落ち着いてしまっていた。


つい先日までの状況を思い出してみよう。

保護者と被保護者とか、そんな複雑な表現をしていたはずなのだが、

今ここでこうして眠っている二人は全く異なる状況に……


「すぅ……すぅ……ふふふっ……」

「んみゃぁ……んっ……すぅ……」


いや、まあ、別にのんびりしてくれるのは構わないのだが、

何も僕の部屋を占領してやる事ではなかろう。


前提条件があるから仕方ないのか。

三人で雑談して盛り上がって、途中から僕が取り残され、

僕が居づらくなって外に出て戻ってくると、この形。

二人が揃って同じ部屋で眠っている、この体勢だった。


こうなってしまうと、僕はこの部屋から離れるなどの方法を講じる必要がある。

話し相手がいないならば、自分の思考の世界に埋もれるしかない。

ただ、それでも……


(見ていて少々安心できる状態になったのは、助かる)


二人で抱き合って眠っている姿を見て、

微笑ましい光景であると共に、何となく安心感も付いてきていた。

まあ、場所を僕の部屋以外でやってくれる事が一番助かるのだが……

こんな文句を口に出してみても、聞く相手が誰も居なければ意味が無い。


仕方ない、こっそりと準備していた布団を掛けておこう。

そこそこ暑い毎日だが、寝冷えをしては困る。


「んにゅぅ……」

「んんっ……」


何だろう、不思議と保護者のような気持ちになってきたぞ?


「すぅ……すぅ……んんっ……」

「みぅ……すぅ……すぅっ……」


安心しきった表情で寝ている里遠ちゃんを見て、嬉しい反面……

取り残されたような気持ちになる時もある。


女の子同士の会話には入りにくい。

何となく近寄りがたい雰囲気を醸し出している気がして、

一歩だけ引いた所から眺めたくなってしまう。

そして、気付いた時には独りだけ。


(悪い雰囲気ではないから、ある程度割り切らなければ……)


まあ、こうして眺めているのも楽しいと思える時はあるので、

別に何の話をしていたとしても僕は構わない。

ただ、笑い声がすると少々気になる程度。


寝顔をこうして見られるのも、楽しみの一つであり、

騒がしくなければ、僕もまたこうして考え事に耽られる。


「みゅぅ?」

「んんっ……あら?」

「ねてた……の~」

「布団、来人さんが掛けてくれていたのですね」

「んっ……おにいちゃんは?」

「そういえば、どちらにいらっしゃるのでしょうか……」


一応言っておくが、今の僕は寝てなんかいないよ?

寝転がって、少しばかり考え事をしているだけ……


「ふふっ……」

「みゅぅ……」

「珍しいですね、来人さんが寝転がっているなんて」

「あんまりみないよね?」


ああ、どうやら少々眠気に逆らい切れなかった所を見られていたらしい。

今もまだしっかりと見られているのかもしれないが、

起きる気にはならずに、そのまま僕は二人の方に体勢を変えて、話しかけた。


「寝転がっていて、悪かったかな?」

「あら、起きていましたか」

「みゅっ!」


突然の事に、二人とも驚いていた。

まあ、こういうのも悪くは無いだろう。


「色々と考えたい事があって、いつの間にか横になっていた……」

「何を考えていたのですか?」

「まあ、それこそ色々な事だね」

「まさか、私たちの寝顔を見て面白い悪戯とか考えていませんでしたか?」


悪戯か……頬を抓るとか、その辺しか思い浮かばないが……


「あえて言わせて貰うと、それは結構面白いかもしれない。

 今度、真剣に悩んでみるとするか」

「そんな事で真剣にならないでください……」

「みゅぅ……」

「冗談だ、心配しなくていい」


僅かに本音が混じっているのだが気にしない。

特に里遠ちゃん辺りにやってみると面白いかもしれないが、

仕返しでもされたら困るので止めておこう。

悪戯に費やす子供の発想力、絶対に侮ってはいけない。



「よっ……と」


僕は寝転がるのを止めて座った。

里遠ちゃんがそれを見て、話しかけてくる。


「おにいちゃんはいつもかんがえごとしてる?」

「そうなのかな?」


言われてみると確かにその通りなのかもしれない。

まるでここに来る前からそれが当たり前かのようにやっている錯角さえある。

その理由は何故なのか……と、また思考が繰り返される。

その繰り返しがまた新しい考えの渦を呼び込んで……


「いつも通り振舞っているはずだが?」

「あ、戻ってきた」

「少し時間が掛かっているということは、

 考え事をしていたのですね」

「見破られていましたか、参ったな……」


それでも考える事は止められない。


「何を考えているのかは知りませんが、

 結論を出した上で行動しているのではないかと思います。

 それが、来人さんのやり方なのでしょう」

「たいせつなことなんだね~」

「僕自身は無意識のうちに始めているけど、

 傍から見ているとそう見えるわけだ……」


不思議と、拒否感は無かった。

それが当たり前だと自分の中でも割り切れていた。


「それでも、考えすぎるのはあまり良くない事です」

「手厳しい意見、ありがとうございます」


指摘されても、やはり止められない所があるのだろう。

それが僕の癖であり、僕を構成する一片なのだろうから。


(それでも、僕の中だけで完結する必要の無い事もある)


と、そんな事をふと思ったので……

二人をからかう意味合いを含めて、

先程頭に浮かんでいた事を二人に告げようと思った。


「先程まで考えていた事、少しだけ明かしましょう。

 二人にも結構関係の深い話だからね」

「ふみゅぅ?」

「そうなのですか?」


僕は頷いて答えた。

二人は頭を傾げていたのだが、その動作がかなり似ている。

こんな所にまで、姉妹っぽさが出ているのではないか……


「今の首を傾げる動作も含めて、

 巫女さんと里遠ちゃんが本当の姉妹に見えると思っていた」

「そうなのですか。

 確かに、妹と相手している気持ちに近い物はありますが……」

「おねえちゃんは、おねえちゃんだとおもうよ?」


本当に、心の底からそれに近付いているかのような答えだった。


「傍から見るだけではない部分も含めて、姉妹っぽさが強くなっていますね」

「まだあまり自信は無いのですが、私は上手く振舞えているのでしょうか?」

「その答えは、里遠ちゃんの反応が示していると思いますよ」


巫女さんが不安そうに聞いてきたので、

僕は巫女さんに、嘘偽り無い意見を述べた。


先日の悪夢の件を境にして、里遠ちゃんは確実に巫女さんに懐いていた。

先程も思っていたのだが、僕が寂しさを覚えるほどに。


「そう言っていただけると、嬉しいです」


巫女さんは喜んでいるが、僕は少々複雑な気持ちになっていた。


「だからこそ、悩みの種になっています。

 僕の状況はあまり変わっていない事に……」


二人の仲を改善させた事で、

記憶を取り戻す為の何かが手に入るかもしれないと思ったのに……

何も手に入らなかった事を、少し悔やんでいた。


「本当にそうでしょうか?」

「おにいちゃん、ちがうとおもうよ?」


案の定、僕の言葉はその場で否定されていた。


「否定されたとしても、僕はそう考えているのも事実です。

 区切りが付いたからこそ何かの動きが生まれるかもしれない。なのに……」

「焦りたくなる気持ちも解ります。しかし……」


巫女さんは僕の手を握り、言う。


「それは、望みすぎではないでしょうか?」

「望みすぎ……か」


理解しているのに、苛立ちや焦りが止められない。

何らかの見返りがあっても良いと思うのは間違いだろうか。

僕の嘆きは、いずれ解けて無くなる存在なのか。


「急いでも結果は出ない物です」

「うんっ!」


なるほど、確かにその通りだ。


「急いては事を仕損じる……か。

 確かに言いたい事も解らなくは無いね。

 それに、二人と離れるのは少し考えたくなる」

「そうです、私達にとって来人さんは既に、

 この神社に住む仲間として無くてはならない人になっているのですよ?」

「そうだよ、おにいちゃん」

「仲間か、確かにそれは喜ぶべき事だね」


仲間……多分それは、僕が持ち込んだ変化だ。

今となっては既に根付いてしまったと感じている。


「だからこそ、このまま解決しないままここに居るのも、

 少々心苦しい物があるという事を忘れないで欲しい」

「みゅぅ……」

「言いたい事は解ります。

 ですが、焦って考えると悪い方向に向かいかねません」

「悪い方向……か」


少し前に考えていた事。

その一部を言い当てられたかのような気がした。



つい先程まで頭の中に描かれていたこの考えはそれに当てはまるのだろうか。

いや、間違いなく当てはまるだろう。


「ならば、僕がこの場所を離れるのならば、


 今この瞬間しかないと考えていた事を、知っていますか?」

「どうして……そんな事を考えるのですか?」

「楽観論かもしれないが、里遠ちゃんの夢の件は、

 このまま巫女さんと里遠ちゃんが仲良く居れば解決するのではと思った。

 だとすれば、これ以上一緒に居る必要は無いのかも知れない」

「仲間だと、言ったではありませんか!」

「おにいちゃん、なんでっ!」


非難されるのは承知の上での発言。

僕達の間に、沈黙が流れる。それを、僕の言葉で打ち破る。


「悪夢の件は、僕が殆ど関わらないまま巫女さんが解決している。

 だが、元を辿ると僕が呼び込んでしまったのかもしれない」

「それは……」

「ん……」


巫女さんと里遠ちゃんは押し黙っていた。


「僕と巫女さんの関係が悪化したのもまた、

 悪夢を見る要因の一つだったと考えてしまったら……」

「でも……」


巫女さんは否定しようとするが、その続きが出てこない。

だから、僕は続きを言い放った。


「今、こうしてどうにか元の形に収まったと思う。

 だからこそ、掻き乱す元になっている僕が居るのは良くないとも考えました」

「それは行過ぎた考えではないかと思います。

 あの悪夢を含めて、本当は私と里遠ちゃんだけで立ち向かえるとは思ってなどいないのです」

「何故……」


どうしてそんな事を言うのか。


「少なくとも、今の私と里遠ちゃんには来人さんが必要です。

 一番頼りになる人なのですから」

「おにいちゃん、いかないでよ……

 さびしくなっちゃうよ……」


ああ、推論ばかりの不十分な論拠を立てた段階で僕は不利になっていく。

この考えの先にある結論は、結局僕の独り善がりである……

情が入れば入るほど、尚更壁は崩れるのを加速する。


「だが、このままでは……」

「それならば、どうしてその考えに至ったのかを教えてください。

 何も言わずに立ち去られるのは、それこそ迷惑です」


説明する義務か……

それは、果たさなければならない。


「二人の仲を取り持つ為に僕がここに来ていたのかもしれない。

 そんな突拍子のない事何かが頭の中に浮かんできたからです」

「意外と、間違いではないのかもしれませんね」


あっさりと肯定され、少し僕は拍子抜けした。

先程までの厳しい目線が一気に解かれたから余計にそう感じた。


「なので、解決したら記憶の手掛かりでも手に入るのかと……」

「その拍子で記憶が戻るなんてことも、考えていましたか?」

「勿論です。謎を解く手掛かりが一つでも手に入ればと思っていた。

 それで、晴れて外に出られる可能性にまで、広がっていた」

「完全に外れたのですね、予想……」


故に、上手く行った結果である二人の側に居るのが少し辛くなった。


「見当違いな事を考えていただけでなく、

 問題の原因を持ってきたのは自分ではないかとまで思った」


更にその考えで、二人の間に入るのが辛くなった。


「離れたいと思ったのは、それが原因ですか?」

「可能性として高いと思ったから、行動に移したいと考えた。

 だから、悩み続けている。これを話している今もまだ」


巫女さんは安心した表情をしていた。

僕にはどうしてそんな表情をしていたのか、解らない。


「この場所が嫌になったとか、里遠ちゃんの件と向き合いたくないとか、

 そういう理由でここを離れようとするのではないのですね」

「確かに、逃げるのとは意味が違いますね。

 僕としては責任を色々と感じているので……」

「それならば尚更安心できます」

「え?」

「うんっ」


二人揃って頷かれた。


「その責任感で、これからも私達を引っ張ってくれませんか?」

「いや、それは出来そうにない。

 僕は僕を信用できていないのに、そんな事など……」

「まずは、自分をどうにかしたいのですね」

「そういう事です……が、

 どんな理由があれ、一度関わった相手を簡単に見捨てるつもりもありません」


これはこれで、僕にとっての本心なのだ。

だからこそ、行動に移さずに考えだけの所で押し留まっていた。


「つまり、残っていただけるのですね」

「そうなりますね」

「よかったぁ……」


でも、安心するのはまだ早い。

この判断に至った経緯として、もう一つ重要な事を離さなければならなかった。


「ここからは、あくまで僕の直感のような物ですが、

 外に出てはいけないという警鐘のような物を感じる時があります。

 まるで、頭を駆け巡って……」

「おにいちゃん?」

「来人さん、それは本当ですか?」


二人が僕の方を見る。

そんなに驚くべき事だったのだろうか。


「嫌な予感として片付けたいが、

 それよりももっと深い所から出ているのかもしれない」

「得体の知れない何かが、あるのですね」

「こういう時は、下手な策を取って取り返しのつかない状態にはしたくない。

 様子を見た方が賢明と言う訳です」

「その時点で、結論は既に出ていたのですね」

「だからこそ、この件を二人に話したわけだ。

 悪い方向に考えが及んだ結果、どうなるか」


今の僕にその気持ちが全く無いかと問われれば嘘になる。


「その事を、二人に話すことで教訓にしてもらいたいと思った」

「そうですね、気をつけましょう」

「うん、わかった~」


僕達の顔は、再び笑顔に変わった。


「それに、二人にも助けて貰いたいからこそ、正直に話せた」

「仲間……だからですね」

「うみゅ~」


一人で何ともならない時は、三人で何とかしよう。

それならば、立ち向かう事が出来るかもしれない。


「大切に思ってくるのは嬉しいが、

 僕は僕に対して疑問や疑念を持っていることを忘れないで欲しい。

 一つでも多く払拭できれば、僕は楽になれる気がする」

「来人さんのお気持ち、お察しいたします」


巫女さんは頷きながら、言葉を返してくれる。

その表情に笑顔が無いのは……


「巫女さん……

 やはり、僕の記憶の件を出すと渋い顔をしますね」

「どうなんでしょうね、私自身よくわからない時があります。

 今はただ、正体を探る事は後回しでも構わないのではと思っています」

「そう……ですか」


僕はただ知りたいと思っているだけなのだが、

巫女さんはそこに何か、引っ掛かる物があるのだろう。


「信用するか、しないかに関わらず……

 来人さんが何者なのかは、もう少し考えねばならないのかもしれません」

「それは、当然でしょう」

「私はどちらかといえば、何の為にこの場所に居るのかを考えていただきたいのです。

 この場所にやってきて何をしなければならないのか、私はそちらの方に興味があります」

「珍しく意見が合いますね。

 僕としても、このままでは外から来た得体の知れない存在でしかない」

「別にそこまでは言った覚えは無いのですが……」


二人の仲を取り持つ行動が無ければ、

下手をすればただの通りすがりの旅人。

拠り所の無い、縋る物の無い浮ついた存在。


「だからこそ、信じるのはいいけど信じすぎないで欲しい。

 僕が僕自身を信じ切れていないのだから、

 巫女さんはもっと警戒するべきです」

「もし来人さんが私やこの娘に危害などを加える存在なら……」

「戸惑うことなく、迷うことなく僕を追い出してください。

 いつでも外に出る覚悟くらいはしておきます」

「はい……」


巫女さんの返事は、何処となく溜息が混じっていたかのようで。


「互いが互いに注意を向けるのも大切ですが、

 そんな事ばかりを考えていてはいけません」

「巫女さん……」


そんな悲しげな顔で言わないで欲しい。


互いに牽制が必要だと思う傍らで、仲間として考えなければならない。

信頼できれば、その全てが変わるのだろうか。

どう、なんだろうか……


「ん……」

「あ……」


真剣な雰囲気はそのままで。

互いに黙り込んでいた時間は続く。

里遠ちゃんの眠そうな顔が、目に映る。


まるで僕と巫女さんの間に妙な力が働いていたかのように……

一切の言葉が発されないまま、互いを見つめ合う。


次の言葉に困る僕、巫女さんも同じだろう。

俯きかけているその姿を見ても声が出ない。


「おねえちゃん?」

「え……あっ……な。なに?」


突然、それを破るかのように里遠ちゃんの呼びかけが届く。


「おにいちゃんのこと、みつめてる?」

「あ……」

「言いたい事があるのならば、言って下さい。

 態度で僅かに、出ていますよ?」


半分くらいの嘘をぶつける。話の取っ掛かりを作るために。


「そんなはずは……」

「そうかな?」


慌てて反論する巫女さんに止めを刺したのは里遠ちゃんだった。

助かった、正直どうなるかと思ったけど……

今後、この刃が僕に向かない事を祈りたい。


「里遠ちゃんにまで言われてしまうと、

 私も覚悟しないといけませんね……」


諦めて少し微笑む巫女さん。その表情が、良い。


「とりあえず、何でもいいので話してください」

「本当に、関係の無い話かもしれませんが……」

「構いません、聞いてから判断します」

「そうですね……

 でもその前に、少しだけ落ち着きませんか?」


そう言うと、巫女さんは部屋を出て行った。

暫く待つと、手にはお茶菓子と暖かい緑茶がある。

僕達はそれを、頂くことにした。


「美味しいお茶ですね」

「あまくておいしいの~」

「来る人さん、もう一杯いかがですか?」

「あ、いただきます」


手馴れた手つき、里遠ちゃんと二人だけしかいない場所故に、

出す相手はそんなにいないと推測できるが……なかなかの腕前。

これはこれで、謎になるかもしれない。

それが解る自分もまた、謎だらけだ。


「おなか……すいた」

「これでは、満足できませんでしたか?」

「昼寝の後から考えると結構な時間じゃないか……

 誰も気付かなかったのか」

「そうですね、この場合……

 軽いものだけでも良いので準備してきますね」


一時休戦。外を見ればそれなりに日が落ちつつある。

今日はこの辺で話を切り上げてしまった方が良さそうだ。


それに、美味しいご飯の最中は、それだけを考えていたい。

特に、巫女さんの作る美味しいご飯を食べている時は……



暫くして、夕飯の後。

再び皆で僕の部屋に集まり、話し合いをしようと思っていたのは巫女さんだけで、

僕と里遠ちゃんはこのまま自室に戻る事を選択していた。


(明日にしよう……全部)


外を見れば暗い空。

今日はこのまま、何も考えずに寝てしまおう。

それが一番、楽で良いと思った。

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