最初のテスト
森は不自然なほど静かだった。ミドリは落ち着いた足取りで進み、枝の折れ方や湿った土、深い足跡を観察した。
カエレン:「これは低ランクじゃない。深さを見ろ…ランクBだ。」
セリンヌ:「間違いない。近くにいる。」
ダレン:「準備しないと。」
マエリス:「ミドリ、どう思う?」
ミドリ:「まず観察。急ぐ必要はない。」
木々の間から黒い狼が現れた。光る瞳、荒い息。
アルセア(前に出て):「任せて。力を見せたい。」
カエレン:「危険だ、侮るな—」
アルセア:「信じて。」
杖を掲げ、風が渦を巻いた。突風が狼を打ったが、ほとんど効かない。狼は素早く跳び、アルセアを地面に倒した。
ダレン:「速すぎる!」
マエリス:「魔法が足りなかった…」
セリンヌ:「アルセア、気をつけて!」
カエレン(剣を構えて):「俺が守る!」
ミドリは静かに手を上げた。
ミドリ:「待って。観察するの。」
狼はアルセアに近づいたが、ミドリが一歩前に出て、落ち着いた声で言った。
ミドリ:「今は倒す必要はない。ただ理解すればいい。」
狼は唸り声を上げたが、やがて森の影へと退いた。
アルセアはゆっくり立ち上がり、顔を赤らめて言った。
アルセア:「力を示したかったのに…倒された。」
カエレン:「君のせいじゃない。ランクBだ。」
セリンヌ:「魔法は勇敢だった。でも足りなかった。」
ミドリ:「負けじゃない。学びよ。落ち着きも力になる。」
アルセアは視線を上げ、ミドリを見た。
アルセア:「なら…あなたから学びたい。魔法だけじゃなく、その落ち着きを。」
ミドリは静かにうなずいた。
仲間たちは黙り込んだ。ミドリは武器を使わずにランクBを退け、アルセアは自分の旅の始まりを悟った。




