『能なし転生』の完結によせて
『能なし転生者はスローライフを望んでる ~能なしとして処分されたけど、属性付与スキルで生き延びる!~』が、このたび完結しました。第一回を公開したのが、去年の6月28日。実に11ヶ月もの期間、一日も休まずに連載してたということになります。
正直、描き始めた時は、こんなに長く書くことになるとは想像してなかったので、少し感慨深いです。前作の『魔導刑事』が、転生きっかけの事件の謎があり、それをきっちり閉じる形のエンディングを最初から構想してたのに対し、実のところ『能なし転生』は、ほぼノープランでした。
ので最初はかなり手探りで書いてた感じですね。なんか生産系みたいな要素も織り込んでみたりとか、色々、実験もしてます。登場人物は、ほぼ最初は考えてなかった人物です。皇帝とジュール・ノウ以外は、書きながら出てきた人物でした。カサンドラも仲間になるとか全然思ってなかった。
で、まあ物語の閉じ方が、敵役であるカリヤを倒してヒロインのキャルと結ばれて……みたいな感じですが、色々見てきて、ざまぁ系は仇役が退場すると一旦、鎮静化するな――という印象があったんですね。なのでカリヤを倒すのは最後だな、と。けど、物語のラストがそれでいいのかな? ……とも。
ぶっちゃけ、一番盛り上がってPVも伸びてたのが、バルギラ戦の時だったんですね。もうラスボスの勢いじゃないですか。正直、悪役としてカリヤより器量が上だし(爆) で普通にカリヤを倒しても物語的に起伏がない。それでヒロインと結ばれる、というのをラストにもってこよう、と思ったわけです。
ただ、クオンはカリヤを倒した後、何するんだろう……って、すっごく考えました。最初はちっちゃい道具屋とかやるのかなーとか、思ってたんだけど、どうも違うらしい。じゃあ、やっぱり社長業続けて、このまま帝国の重鎮になるの? ……って、どうもそれも違う。しっくりこない。
それでもうクオンの将来が見えなくて悩んでた時に、ラジオから尾崎豊の歌が流れてきたんですね。なんか、若い時って、こんなに自由になりたがってたかな――とか、ぼんやり思って……あっ! と、思いました。
それでラストシーンが見えて、一気に書けた感じでした。なんかそんな感じで、自分としては思い出深い作品になった感じです。




