表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/13

狩猟民族はこのようにして狩りをするのですね

坂を上ってPBCに行くと、土曜日なだけあって人が多い。


そいつは本当にGroove読んでるのか分からないけど、とりあえず俺から連絡する前に見てみようか。


もしも190以上とかのどう見ても高校生に見えないデカ野郎だったら帰ろう。


少なくとも俺よりも小さいぐらいじゃないと話にならんぞ。


俺の女のベスト身長はヒールがある靴を履いて170前後かな。




よく考えると、俺が騙される可能性だってあるよな。


向こうの反応はやたらと良かったし・・・。


俺が釣られているんならそれはそれでいいか・・・、ムカつくけど。


その鬱憤はナンパで晴らせばいい。




・・・っていねぇよ。


やっぱ騙されたのかな?


クソガキが。


あ~、くそムカつく。


こっちから連絡するのめんどくさいっていうか、緊張してるのかな、俺。


ま、いいや。


そういえば今度模試があるから参考書でも見てくるかな。


ひょっとしたら向こうが待ちわびてもう一度メールしてくるかもしれないし。


小悪魔的なテクニックを使って無作為の作為状態なわけだけど、その後は何の連絡も無し。


あ~あ仕方ない。


このクソ野郎のガチホモにメールしといてやるか?


一応、人情ってやつだな。




『着いたんだけど・・・。


参考書売り場のところで制服着てる奴です。


気に食わなかったら帰ってよし』




てか、余裕で帰ってよしなんですけど。


ま、いいか、適当に参考書でも見とくか。




ん?何だこの隣のチビ。


俺が手に取ったのが気になるのか?


これは俺様が見つけたんだ、あっち行ってろ、発達不良。


さっきからチョロチョロ落ち着きがねぇ奴がいると思ってたけど、何だコイツ、進学校様の野郎じゃないか。


新設校の癖に東大にガンガン輩出してるってことで、コイツも頭はいいんだろうけど、なんか動きが挙動不審だぞ。


それにしても随分細いな。


昔の俺みたいな体型してるな、肩幅も狭いし。


あ、髪が黒くて長いってのは結構俺の趣味だな。


いわゆる日本的なサラサラのストレートって奴か。


服とか髪に気を使ってないわけじゃないみたいだけど、多分童貞だろうな。


こいつは全然ガキくさいっていうか垢抜けてない感じだし、ダサいの一言。


だぼっとした制服の着方とか痛いだろ、それにDCとか履きやがって、スケーターか何かか?






お、顔が見えた。




・・・・。


あれ?まじで・・・。


渋谷、新宿、原宿、池袋、恵比寿、横浜、上野・・・。


色んなところでナンパしてきたけど、こういうのには会った事ない。


切れ長の瞳に長いまつ毛、雪のような肌・・・。


まるでよく出来た日本人形かなんかだな。


顔も小さいし、ぷっくりとした頬とかまさに俺のために計算されつくしている造形だ。


世間が何というか知らないが、俺的にはストリートレベルは9をくれたやってもいい一品だ。


ちなみに最高は10(超売れっ子芸能人レベル)だから、少なくともミスマガジン(ストレベル7)よりは上。


残念ながら、この馬鹿は男なんだよな・・・。


でもまぁ、こんな奴だったら余裕で完食できるだろうな。


人生初めての彼女として扱ってもいい。


いや、俺の女になれ、貴様。


動きさえもかわいらしく見えるし、男に食われるために存在しているとしか思えない。


俺も昔はこんな感じだとか思ってたけど、いや、こいつには負けるな。


黒い髪と白い肌のコントラスト、それに手入れされてない割りにプニプニの唇がそそる。


さすが、ナンパ師の宿命というものか、俺の観察眼が冴え渡る。


今の思考だってわずか10秒の間の出来事だし。




しかし、本屋で大っぴらに声をかけるわけにはいかない。


俺的には男を誘うフェロモンを振りまきまくってるけど、一応、普通の男みたいだし・・・。


あ~、何か緊張してきた。


もう出会い系のクソ野郎なんかどうでもいいわ。


こいつに今すぐ声かけたい。


俺はその場にあった本を手にとって、チャンスをうかがう。


コイツが外に出ようとしたときに話しかけてみよう。


さっきメールしたのはまずかったな・・・。


こんな時にガチホモ野郎に声なんかかけられたらたまったもんじゃいない。


でも、この少年を逃すわけには行かんぞ。


野郎に声をかけられたら、『消えろ、クズ』とでも言えばいいか、そしたら誰も傷つかないから・・。


ん?


俺のかわいこちゃんが携帯で何かメールしてやがるな。


こういう時って待ち合わせの場合が多いんだが、どういう風に声かけるかだな。


戦略をねっとかないとな・・・。


とりあえず、お友達から始めましょう・・・って感じで、爽やか清純系で行くか。


一人称は僕でいいか。


いや、俺でもいいけど、コイツ、気が弱そうだし、ちょっと脅したら素で泣きそう。


しくしくさめざめ、日本式に泣きそう。


お、メールだ。


あのクソ野郎からかな?


勘弁してくれよ、俺はもうそれどころじゃないんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ