あのやり取りの背景にはこんな思惑があったんですね
来るわ来るわ。
登校後10分でなんと新着メール68件、もっと増えそうな勢いだな。
てか、携帯の電池大丈夫か。
俺はとりあえず今まで届いた野郎共のメールをチェック。
『名前:斉藤 年齢:40歳 住所:港区
今から遊ぶ?お金ならあるけど』
あー、はいはい、そっちの系統ね。
却下、却下。
それにおっさんは無理。
俺が相手できるのは±5歳以内までだ、異論は許さない。
『名前:よしの 年齢:18歳 住所:横浜市
大学生のよしのです。写真つけてみたのでよかったら見てね』
ごめん、写真で却下。
お前、その面で俺様にメールするなんて100年はえんだよ、このクソガキ。
ラクダみたいな顔しやがって。
テメェなんかに乗ると想像しただけで虫唾が走るわ。
『名前:tuyosi 年齢:20歳 住所:新宿区
ホスト。とりあえず写真見て、OKなら返信して』
う~ん、写真は結構可愛い系か・・、可食っちゃあ可食。
身長が同じぐらいなりゃ行けるかも。
でも髪型がちょっとな・・・。
ま、ホストってこんなもんだろうけど、俺は黒髪が好きだし、色白の方がいいし。
それに名前がtuyosiなのが痛すぎる。
さっきの俺の偽名と同じじゃん。
大体、ツヨシのローマ字表記はtsuyoshiだろ?
なんか頭が悪そうなのでパス。
その後、俺の下に届いたメールは100件以上。
しかしこんな感じで禄なのがいやがらねぇ。
殆ど人間のカスか社会のゴミだ。
ま、俺も余裕でその部類の人間なんだけど、その容姿に騙される人が多いから仕方ないよな。
とりあえず携帯の簡易充電器をさくら屋で購入。
しかし、うぜぇ、まだ来てやがる。
もういいや、とりあえず一旦全部消去するか。
ついでに転送メールも解除しよう・・・。
やっぱり可愛い男なんかと早々出会えるわけがないか。
それに男なんてやったことないし、本番でどうすりゃいいかなんてわからないだろ。
俺は一旦、受信ボックスを全部削除する。
新着メール196件ってどんだけだよ、お前ら全員この世から消えろ、速攻消えろ。
しかし、削除した瞬間に、また新着メール一件。
もういいよ、俺は今からバイオリンの教室に行くんだからさ。
ママンがうるさいから、今日はも暇があんまりなさげだし。
『名前:えいやぁとぉ 年齢:20歳 住所:渋谷区
こんちは、俺も渋谷の高校通ってるよ。
よかったら話すで』
おー、高校生か。
こういうのは返信は無かったな。
しかも渋谷の高校なんて結構限られるぞ。
何かまともっぽいし、面白そうだからちょっとメールしてみるか。
クソ野郎なら速攻切ればいいし、いい感じなら会ってみてもいい。
さっき女としたばっかりだし、別に溜まってる訳じゃないからガツガツせずにどんな奴が来るのかだけ見てみるのも面白いかもな。
『メールありがと☆一番、まともそうだから返してみました。
僕も渋谷で高校生してるよ?
てか、今も渋谷にいる?』
う~ん、なんか好青年な感じだな。
さすが俺、天才。
向こうの奴は返信が来たって狂喜乱舞してるんじゃないの?
まるで神様にでもなった気分だな。
『だいおう?
いるいるいます、いるいます。
今はPBCでGROOVE読んでるけど』
おー、早い早い。
やっぱ気合入ってる様子だな。
こいつの読んでる音楽雑誌になんか興味ないけど、PBCなら遠くは無い。
今から行ってやるか。
暇って言うのは思わぬ行動力を人にもたらすな。
遠目でGroove読んでる奴を見て、下らない奴なら速攻帰るってもありだな。
そんでそいつはずっと待ちぼうけとか考えるだけで笑ってしまうな。
どうせまぁ、クソみたいなのが来るんだろうけど。
大体、だいおうって何だよ?大王か?
そんなに自分が偉いとか言いたいのか、このガキは?
『あはは、だいおうって何?
なんか面白そうな人だね。
んじゃ、今からパルコ行きます。
至って普通のネコ型ロボットなんでがっかりしないで下さいね』
顔が猫っぽいっていうのはよく言われるので、とりあえず書いてみた。
まぁ、下らないけど、あんまりガチガチに緊張させとくのは意味が無いし。
『あー、了解。
俺は全然、面黒くない人なんでそちらこそがっかりしないでな。
いや、まじで普通ですってば。
着いたら教えてくだry』
面黒くないってのは色白だってことか?
それは余裕でアリだな。
コイツ、自分のことを普通とか言うけど、どうせ『ちょっとかっこいい』ぐらいに思ってるんだろ?
大方そういう奴に限って普通以下だったりするんだが・・・。
おっと、その前にフリスク買って行くか。
Sharpens me upしないと。
それにバイオリンは夜9時に変更してもらおう。




