そういうわけで、退屈しのぎに出会い系で男を探しているわけだが
玲於奈◇◇◇◇◇◇
そういうわけで、退屈しのぎに出会い系で男を探しているわけだが。
問題なのは俺も男というわけで。
あぁ、分かってる。
突っ込みどころ満載って言うんだろう?
分かってるってば。
でもまぁ、普通に男子高校生してても、そういった意味の男友達なんていない訳で。
かっこいい奴や可愛い奴が同性相手に熱いラブを繰り広げるなんて、どんな都市伝説だ。
BL?
あんなのは幻想だ!偉い奴にはソレが分からんのだよ。
現実にはそいつらにはキッチリ彼女がいて、普通に楽しくあふんあふんやってる訳で。
それに俺の通ってるのは普通に共学だし、男子校ではないし、全寮制でもないし、おかしな雰囲気が起こりようがない。
こうでもしなきゃ、出会いなんてねぇってば。
で、問題はどういった出会い系にするかってことだ。
『そういった人たち向けの雑誌に載ってる出会い系とかでいいんじゃね?』
と、安易に思った俺はとりあえずそれを本屋でこっそり立ち読み。
勿論、こんなところを他人に見られたらヤバすぎるわけで、何らかの防御策を講じる。
結局はヤングジャンプにそれをはさんで読んだわけだが・・・、ゴメン、正直、ごっつい野郎の筋肉とか無理。
汗の臭いとかパス。
あ、そっか、男って言っても、俺の求めてるのはこう言った部類の野郎じゃねぇんだな。
もっと線が細くて、もっと可愛らしい感じで、美容師系の爽やかな人ならヒゲもOKだけど、普通に『兄貴ィ!』みたいな汗臭いののはまじで勘弁。
いや、馬鹿にしてるんじゃないけど、俺にはまだ早すぎるんだろうという事で終了。
仕方ねェから普通の出会い系で探してみるか。
って、・・・普通の出会い系って何だよ?
とりあえず、この間、そういう絡みで彼女作った奴に聞いてみる。
なるほど、今はこれが熱いのな、『時々怒気土器出会い』。
ときどきどきどきであい・・・?
正しく読んでいるのか読むのか分からんが、途中で怒ってるのは何故だ?
そこはかとなく縄文とか弥生の臭いもしてきそう。
ま、奴が熱いってんならそれもいいかも。
よくよく考えれば、俺は女にも興味があるのだ。
女と付き合ったこともないが、一応、興味はあるぞ、乳とか。
えぇ、ありますとも乳には俄然きょうみがある。
よし、そんじゃ、まずは女で童貞捨ててから考えよう。
まぁ、そのなんだ。
男を相手にするってのはもっと難しいだろうから。
…この考え方は非常に間違ってるな、正直、狂ってる。
でもまぁ、一度しかない俺の人生だ。
男ならやってやれっていうわけで。
それにしても無数の書き込み。
ハンパねェな、と思うけど、友達いわく、8割が業者か美人局だってことらしい。
可愛い子は怪しいとかいうので、色んなページを見てみよう。
・・・う~む、エロイ。
女はエロいの多いね。
何か盛り上がるわ。
てか、この高揚感は何なんだ?
野郎友達を探す旅がヤリ友達を探す旅になってんぞ。
「ん?」
無数にある書き込みの中から俺を唸らせる渾身の一作が見つかった。
これで男にアピールしようってんだから大したもんだぜ。
『名前:ゆうき 年齢:18歳 住所:渋谷区
当方、男ですけど、それでもOKって人友達になりまし』
当方なんて、今日び誰も使わねぇぜ。
いや、突っ込むのはソコじゃない。
『当方、男』って何だよ?
あぁ、これが友達の言ってた釣りって奴か・・・。
写真もついてないし、多分、メールとかの個人情報を取り出すつもりなんだろうな。
あ~、恐ろしい。
でも、こんなんで釣れる奴いるの?
よし、俺も釣られてやろう。
こう言った悪乗りをするのが俺の悪い癖。
この間も悪乗りしてスケボーでコンビニ入ったら、お約束どおり、おでんの中に顔を突っ込んで弁償させられた。
鰹出汁が素で熱かったぜ。
『名前:えいやぁとぉ 年齢:20歳 住所:渋谷区
こんちは、俺も渋谷の高校通ってるよ。
よかったら話すで』
ぎゃはは、これで返事が来たら、お笑いもんだな。
年齢が20歳なのは、如何にも馬鹿にしてるみたいで悪いけど、このサイトでは18歳以上しか選べないんでしかたねぇ。
別に実年齢入れる必要もないんだけどな。
ま、変なメールが届きそうになったら、すぐにでも違うアドレスに変えればいいや。
次のアドレスは『ORENO_SHAKKIN_ZENBUDE_NANBOYA』に決めているのだ。
う~ん、フォーキー過ぎて60過ぎのおっさんぐらいしか元ネタわからねぇだろうな。




