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第26章:空を剥がす指先

月を指先でなぞり、システムのリソースとして変換した零は、ついに「地球アップデート 2.0」という檻の天井に手をかけた。

「……零、世界が、剥がれていくわ」

凪の視界には、青い空がデジタルな「テクスチャ」として捲れ上がり、その背後にある剥き出しの**【基底コード】**が露出しているのが見えていた。

零は、捲れ上がった空の隙間に腕を突っ込み、強引にその裂け目を広げる。

::: DATA BREACH :::

[ LOCATION : DIMENSIONAL BOUNDARY ]

[ STATUS : UNAUTHORIZED ENTRY ]

[ ALERT : THE VOID IS LEAKING ]

::::::::::::::::::::::::

「入らせてもらうぞ。……お前たちが『管理室』と呼んでいる、その狭苦しい特等席にな」

零が裂け目へと足を踏み入れた瞬間、背後の日本列島、そして地球という星の重力から彼らは完全に解放された。

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