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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
第13章

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577 銀印(銀札)二個目

 夜には熱狂は冷め、領都のあちらこちらで酒を飲み交わしていた。


 職員たちも夜の町に繰り出し、今は命の洗濯をしていることだろう。


「こんなにライダンドが賑わったのは久しぶりだよ」


 城のバルコニー的なところでデュワーズ十二年をロックで飲んでいると、ご隠居様がやってきた。


「それはなによりです。この先も賑わう町であることを願いますよ」


 オレにはどうしようもないのだから願うことしかできない。がんばってください。


「使徒からの言葉はなによりの祝福になるな」


「オレはただの人間ですよ」


 なにか奇跡を起こせるわけじゃない。やれることをやって現状を乗り越えているにすぎない。奇跡が欲しいなら神に祈ってください、だ。


「女神の使徒だからこそ人の力を信じるか」


「そんないい方にとらえないでくださいよ。オレは必死に生きているだけですから」


「必死に生きたからと言って、数千ものゴブリンを一晩で殲滅できんぞ」


「それは前々から用意して、経験を積んだからできたんですよ。いきなりやれと言われてもできるものではありません。やれと言われたら速やかに逃げさせてもらいます」


 いつでも一万匹を相手できるよう弾もマナックも万全にしてあるし、報酬も三百万円は切らないようにしてある。そもそもそんな状況にならないよう行動している。


 今回も二千匹が纏まっているから受けたまでだ。殲滅すれば弾薬代はプラスになるんだからな。


 首長の報酬も入って、三百万円はプラスになった。現在は約一千二百万円。ゆとりある資金と言っていいだろう。


 ……てか、一千万円を越えるとなにかと出費がかさむよな……。


 今回はホーム拡張はせず、一千五百万円になったらガレージの倉庫を増やすとしよう。


「オレから言えるのは常に備えよ、です。湖のほう、恐らくマガルスク王国でなにかが起こっています。いずれこちらにも災いは流れてくるでしょう。それがいつかはわかりません。ですが、時間は与えられた。いずれくるそのときに備えてください」


 オレもドワーフの暮らしを安定させて壁とする必要がある。が、海への道も築かなくちゃならない。まったく、やることいっぱいで嫌になるよ。


「すみません。オレは休ませてもらいますね」


 デュワーズ十二年を飲み干し、与えられた部屋に戻りホームに入った。


 もうなにもやる気が起きないのでさっさと寝ることにして、朝まで熟睡した。


 朝飯は城でいただき、伯爵とご隠居様に別れを告げて冒険者ギルドへ。コラウスへ帰ることを告げ、銀印をもらった。


 まあ、銀印をもらったと言っても渡されたのは銀札。これを五つ集めたら金印となるそうだ。


「またきてもらえると助かるよ」


「しばらくは無理ですね。夏にアシッカに向かい、海までの道を築かなくちゃなりません。冬の前か春になってから帰ってくるかもしれません」


 アシッカと海までの間にまた首長がいるとダメ女神は言っていた。また一悶着あって、海でもなんかあるんだろうよ。なにもないことを切に願うがよ。


「そうか。命は大事にしろよ」


「肝に命じておきます。では」


 別れを告げて冒険者ギルドを出て、ミレット商会に向かった。


 ミリエルにお願いしていたので、準備は整っており、あとは職員がやってくるだけだ。


「遅くなりました!」


 十一時になって職員たちがやってきた。なんかケバい女性を三人連れて。


「娼館で身請けしました」


 身請け? 娼館から買ったってことか?


 なんか時代劇で聞いたことあるが、それがどんなものかよくわからん。嫁にしたいってことか?


「まあ、自分たちの金を使ったのなら別に構わんよ。結婚したい歳だろうからな」


 晩婚化が進んだ世界とは違い、十代で結婚するのが当たり前な世界。とは言え、誰もが結婚できるほど安定した仕事をしている者は少ない。冒険者ギルドの賃金は安くて結婚なんてできないと愚痴ってたっけ。


「すみません。あと、回復薬を使ってしまいました」


「謝る必要はないよ。回復薬ならまだあるからな。それより、身請けしたなら全力で守れよ。もう自分の女なんだからな」


 それが男の責任ってものだ。


「ミリエル。世話をお願いできるか?」


 男に慣れているとは言え、女が側にいるほうがいいだろう。職員は馬に跨がるからパイオニア五号は空いているしな。


「さあ、出発の準備をしろ。暗くなる前には広場に着くぞ」


 馬を牽き、黒羊を乗せての移動。そう速度は出せないのだから麓の広場までがやっとだろうよ。


 オレはパイオニア二号を運転し、先頭に立った。


 かなりゆっくりな移動だが、暗くなる前には到着でき、黒羊を降ろして水と草を与えた。


「またゴブリンが増えているな」


 ざっと百匹は周辺に潜んでいる。


「ミリエル。ここを頼む。近くに潜んでいるゴブリンを追い払ってくるよ。一時間くらいで戻る」


 運転で固まった体を解すとしよう。


「わかりました。無理しないでくださいね」


「了解」


 軽く準備体操をしてからプランデットを装着。EARを取り寄せた。


 さて。コラウスに帰る前にもう一働きしますかね。

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