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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
第12章

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566 マドット村

 村の中はゲルのような布のテントがいくつも建っていた。いや、張ってあると言うべきか? なんだ?


 テントハウス(仮)は二十ほどあり、馬は柵の中で飼っており屋根のある建物は見えなかった。


 ……野ざらし飼いなのか……?


 パイオニアは邪魔にならないところに停めさせてもらい、まずは村長に挨拶をする。


 オレたちが近づいていることはわかっていたようで、どこのサンタクロースだよ! と突っ込みたいくらいの老人がマドット村の村長のようだ。この体格で馬に跨がれんのか?


 なんて失礼なことを考えながらダインさんに任せて見守っています。


「雌七頭と雄五頭ならすぐに売れるぞ」


 オレにはわからないので馬のことを知っているマリトたちに任せた。どうなんだ?


「繁殖は考えていますか?」


「まあ、増えたらいいかなって感じだな。無理には望まないよ」


 馬で一儲け、ってわけじゃやい。育てるより買ったほうが安いと言うならまた買いにきたらいいさ。


「わかりました。まずは見てから決めましょう」


「タカトさん。わたしは別の用事があるので、マリトさんたちとお願いします」


「はい。ミリエル。頼む」


 村の情報収集をすることはミーティングで話してある。またくるかもしれないんだからしっかり情報収集しておこうじゃないか。


「わかりました」


 そこで二手に別れ、オレらは馬を見に向かった。


 柵の中には四十頭ほどの馬と羊も放たれていた。


 黒いから糞の山かと思ったら羊かい! 衛生的に大丈夫なのか? いや、黒い毛なのか。黒羊ってことか。


「いい馬ですね」


「ライダンドの馬は優秀で、人気のある馬ですからな」


 なんか誇らしい村長さん。この国ではブランド馬ってことなんだな。


「丈夫な馬がいいですね。領へ出るために使うんで」


「それならあれとあれ、それとあれなんかもいいですな」


 オレにはさっぱり。なにが違うんだ? 体格か? 毛並みか? なんなんだ?


 オレは見ているだけに徹し、雌四頭、雄五頭を買うことにした。


 馬は個体で違うから値段も違うとのこと。高いのは金貨三枚と銀貨五枚。安いので金貨一枚と銀貨八枚だった。


 ……安いのか? 高いのか? さっぱりわからんわ……。


「ところで、あの黒い毛の羊は食うために飼っているんですか?」


 金を払ったら黒羊のことを尋ねてみた。


「あれは囮です。狼が侵入してきたときに襲わせるんです」


 なんでもマドット村では馬が優先され、下手したら子供より大事にされるそうだ。なんとも凄いところだよ。


「番を売ってもらって構わないですか?」


「食べるのですか?」


「いえ、試しで飼ってみようかと思いまして。雑草を食ってくれると助かりますしね」


 動画で観たのは山羊だったが、羊だって草を食うはず。肉にしなくても毛は使えるんだから無駄にはならんだろう。


「どうでしょうか?」


「まあ、増えてきましたし、構いませんよ」


 一組じゃなんだし、二組を銀貨三枚で売ってもらった。


 二組の番を引き離してもらい、ハサミを取り寄せて汚い毛を切り落とした。風邪引くかな?


 とりあえず羊の飼料を買ってきて回復薬小を入れて食わせた。ちなみにガチャで回復薬小と中が一瓶ずつでました。


 ちょっと元気になったような気がしないでもないが、明日また回復薬小を食わせてみよう。


「タカトさん。今日は村長が羊を捌いてくれるそうですよ」


「それは嬉しいですね。じゃあ、酒でも出しますよ」


「それなら果実酒がいいと思いますよ。マドット村はミゴと呼ばれる果物を酒にしたものを好んで飲んでますなら」


 土地柄から馬乳酒でも飲んでいるのかと思ったが、果実酒なんて飲むんだ。不思議なものだ。


「ゆず酒でも出しますか」


 馴染みはないだろうが、甘くて爽やかな味だ。初めて飲むなら柑橘系のがいいだろうよ。


 どんな世界でも酒は喜ばれるようで、マドット村の者たちが羊をもう一匹捌いてくれ、羊をもう一組譲ってくれた。いや、運ぶのが……と言える状況じゃないのでありがたくいただいておくことにした。


 羊の丸焼きならラダリオンを連れてきたかったが、食い尽くされそうなんで止めておいた。今回はミリエル孝行だしな。


 ミリエルに目を向けると、三人組の他にマドット村の若いのにまで囲まれていた。


 笑顔で対応するミリエル。この子の将来が心配で仕方がないよ……。


「タカト、飲んでいるか~!」


「さあ、飲んでくれ!」


 なぜかおっさんたちにモテるオレ。ちっとも嬉しくねー!

 

 まあでも、野郎同士で飲む酒は気兼ねなくていい。バカ話して、無意味に笑って、無駄に乾杯をする。嬉しくはないが、楽しいものだった。


 なんか前も酒を飲んでいて羊の丸焼きを食い損ねたような気がしないでもないが、まあ、なんでもいいと酒を飲み交わした。


 で、気がついたら朝になっていた。


「……頭いてー……」


 でも、楽しく飲んで騒いだあとの二日酔いならドンとこいだ。朝の空気が気持ちいいぜ。


 ちょうどよく太陽が山から顔を出してきた。


「……今日はいい日になりそうだな……」


 ペットボトルを取り寄せ、一気に水を飲み干した。

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