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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
第29・5章

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1504/1600

1505 *ミシニー* 14

「魔物だ!」


 その叫びにこれまでにない歓喜を覚えた。


 アシッカからの旅は順調そのもの。護衛とはなにかと考える時間ばかりだった。


 それがやっとのことで存在意義を示せる機会がやってきたのだ、歓喜するなというほうが間違っているわ。


 他の冒険者もわたしと同じ気持ちなようで、我先に魔物に突っ込んでいっていた。


「モクダンか。久しぶりに見たよ」


 人型の体に猪の顔を持つ魔物だ。もう二、三十年は見てないんじゃないかな? わたしの幼い頃は結構いたんだけどね。


 やる気に満ちた冒険者により、わたしが到着した頃には半分は地面に倒れていた。鉄印には荷が重いはずなのに、なにか鬱憤を張らすためにいつもの倍の力が出ているようだ。


「皆! 平等にだよ! 一人占めはダメだからね!」


 護衛の冒険者は三十人くらいいる。新要塞都市に近づくに連れて隊商も増えてきているのだ。難所の一つだからだ。


 結局、わたしが指揮することになり、平等にモクダンを討伐させた。


 倒れた数から四十匹はいたんだろう。よくある群れだ。頭はこいつか? あまり大きくないな。若い群れなんだろうか?


「魔石を取り出して。一人一つだ。残りはわたしが買わせてもらうよ」


 新要塞都市に冒険者ギルドはあるらしいが、買取りができる規模とは思えない。魔石を山分けにして残りはわたしが買取り、それを山分けさせる。たまにやることなので、冒険者たちも揉めることなく納得してくれた。


「モクダンは纏めて焼くから」


 食えるようだが、捌いている時間もないので焼却とする。


 これにも文句は上がらず、協力してモクダンを山積みにし、わたしの魔法で燃やした。消し炭になるくらいにだ。


 三十分もしないで魔物討伐から処理を終わらせる。驚異的な早さだろう。


「ちょっと小さいが、これなら半年は生きられそうだ」


「こういうことがないと護衛はやってられんよな」


 鉄印の冒険者ならモクダンの魔石は美味しいでしょう。紫の魔石はなかなか入手できないもの。銀貨五枚から七枚で買取りしてもらえるはずだ。今はどうかわからないけど。


 三十分くらいで鎮火してくれ、土をかけたら出発する。


「しかし、進みが遅いわね」


「新要塞都市にたくさんの隊商がいて混雑しているそうですよ」


 様子を見にいった者がそう教えてくれた。


 これだと暗くなっても入れないような気がするな。と思っていたら旧要塞があった場所に誘導されてしまった。


「まあ、仕方がありませんな。水と薪はあるそうなので」


 隊商の連中もさっさと諦め、野営する準備を始めた。


 陽も落ちると、トレーラーをつけたマンダルーガーが馬のエサを運んできてくれた。新要塞都市はそんなこともやっているんだね~。


「よし。見張りの順番と場所を決めようか。あと、買取りした魔石の代金を払うね。なんならカロリーバーでも構わないよ」


 わたしはもう食べたくないが、食べたことない者には美味しいものだ。保存も効くので冒険者には人気の品だ。


「カロリーバーで頼む」


「おれも!」


 カロリーバーはたくさんあるのでオマケしてあげた。言えばたくさんもらえるんでね。

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