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地方生まれの聖女様  作者: タタラ
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「私」と大中小

夜空に立ち込める湯気が星々のきらめきを幻想的に見せてくれる。

プカプカと湯船に浮かびながら夜空を見ていた、全身くまなく見られた・・・もうお嫁に・・いかないけど・・・バシャバシャしてるとコツンと縁に頭がぶつかり体を反転させた。


「スゥーハァースゥーハァーハァー…」

湯船の縁に力無く体を預け乱れた呼吸を整えるように深呼吸を行う、酷い目に合った恥ずかしい、あそこまで確認しなくても・・・


半目にしながらお姉ちゃん達をチラリと見ると、何かの型を現すように手を動かして二人してヒソヒソと話してる。

間違いなくR18な会話だろう、ニヤニヤといやらしい顔をしてるから丸解りだ、見事に中年のおっさん化した二人を眺めている。

「どうしたの?口先尖らせて可愛いんだから~」


拗ねてるんです!恥ずかしいんです!そして呆れてるんです!

お姉ちゃん達に背を向け、湯舟の縁に両手を添えその上に顎をちょこんと乗せた格好で後ろに居るお姉ちゃん達に大事な事(・・・・)を確認しておくことにした。

「お姉ちゃん達は女性も好きなんですか~?」


「私は男女どっちでも気にしないよ?」

即答かよ!フィル姉さん、心の中で叫んでしまった。

後はお姉ちゃんだけど返事が無いのでチラリとミリルお姉ちゃんに振り返る、そこには恥ずかしそうに軽く俯き口元を隠すようにしていた・・その姿が可愛い・・

「わ、わたしはファナだからで・・その・・」


ミリルお姉ちゃんは濡れた髪を指に巻きながら赤面し伏し見がちに私を見て小さく呟く、その姿にこっちが恥ずかしくなりお湯に潜り込んだ。


心臓のドキドキが収まらないし体の中心から温かくなるような感じがする。

ブクブクと泡を吐きながら顔を出すと何かを期待した瞳のミリルお姉ちゃんと目が合った、髪を巻いていた布を外し髪と布で赤くなっているであろう顔を隠す。


「私もお姉ちゃんが好きだし・・・その・・」

すごく嬉しそうな表情になったミリルお姉ちゃんが俺に抱き着いて来た。


濡れた肌がしっとりと張り付く誰かに抱き着かれているととても落ち着くのは人恋しいのか?イヤイヤイヤ・・・

何言ってるんだ私は、今は女性だしいつかは好きになった男と・・うッ男に・・許すのか・・無いなぁ~まだまだ精神が無理だよねぇ~ならいっそっと思ってしまうがぁ・・ちょっとお姉ちゃんあんまりナデナデしないで下さい。


フィル姉さんみたいに言い切れたら楽なんだろうけどねぇ、いつの間にかフィル姉さんは両肘を湯船の縁に乗せこっちを見ながらニヤニヤしている。


「まぁまぁお二人さん続きは夜にでもして頂戴ね?」

片手を口元に当て何ともいやらしい笑みを見せる。


お二人でッて?なぁ・・思わず想像しちゃったじゃないか・・でも忘れてないかお二人とも?冷静を装い

「何言ってるんですか?私は10歳の女の子ですよ?」

「・・・そだっけ?」

「・・・あと5年は・・長いですね・・」


いやいやミリルお姉ちゃん今の発言おかしいからね?5年後どうするつもりですか?しかし、後5年で成人するのか、この世界の成人は15歳でもう少しで新しい年が来るから11歳か。


「でももう少しで新しい年を迎えるから~確かファナちゃんは11歳だよね?」

この世界は1の月の1の日に一斉に歳をとる所謂数え年だ。


「はい11になります、お姉ちゃんは19だよね?・・フィル姉さんは・・?」

「な・い・しょ・だよ?」


流れでポロリと話すかと思ったけどガード固いなぁ。

さてそろそろ上がるかな、またのぼせたら困るし魔法の明かりを幾つか創り出し脱衣所までの通路に灯す。


「ファナちゃんこの所よく魔法使うよね?」

「はい、なにか魔力が体内で膨らむような感じでたまに使わないと疲れるんです」


小さく頷き私をジッと見て来る。

「魔物を倒して魔力量が大きく増えたのかな?」


フィル姉さんは知ってるのか魔物を倒すと魔力量が増える事を、北の山の魔物もフィル姉さんが最初に減らしたのかな?エル兄さんが増えてたって言ってたし、あっ魔物の巣だ忘れてた。

「フィル姉さん北の山の魔物って・・」

「あ~あれねぇ私の張った結界のせいで人が来ないもんだから魔物の住みやすい環境になってたっぽくてさぁ増えてるなんて思わなかったよ~参った参った」


そういう事か少し納得した、人が来なければ発見されないし周囲の異変にも気が付かない、いつの間にかに巣が広がり女王まで生まれてた、討伐もされないのだから増えてくよね、後は巣の確認をしたい訳で勝手に向かう訳には行かないしのでフィル姉さんに聞いておこう。


「フィル姉さん一度魔物の巣を見に行きたいんですが」

「ん~巣にねぇ」

「危ないですよファナ」


流石に即答で了承は得られなかった、派手に燃やしたとはいえまだ生き残りが居るかもしれないからかな?

女王も居たし倒したかどうか確認してないからなぁ。

「まぁいいけど、まだ洞窟内が熱いだろうし新しい年が来た頃に見に行ってみる?当然私も一緒に行くけどね」


そっちの問題か確かに熱いだろうなぁ~噴火みたいな炎だったし待つしか無いか。

明日にでも行きたいが流石に魔法で冷やすには洞窟が広すぎだし、仕方なくアリアに奇跡を願っても冷やすからと言ったら断られそうだ。

「はい、お願いしますフィル姉さん」

「ファナ・・」


心配そうにしているミリルお姉ちゃんに大丈夫だからとお姉ちゃんの手を握ると小さく息を吐き仕方ないですねと巣に行く事を許してくれた。

「大丈夫だよお姉ちゃん、フィル姉さんも居るしエル兄さんにもお願いするから」

「そうですね、フィルノールさんやエルゼル君が居れば大丈夫でしょう」

「ん?私は?」

「ん~心配ですね!」


意地悪ですねお姉ちゃん、新しい年を迎えてから巣の探索だ何か有るらしいけどアリアは詳しく教えてくれなかったしなぁ。


湯から上がり3人で脱衣所に向かう、視線がちょうど・・スイカにメロンか・・自分の胸と何度も見比べるが・・ははは・・大・中・小で良いじゃないかと納得しておいた。


魔物の巣に色々眠ってるって宝物かな?ダンジョンっと言えば宝箱か宝物庫でも在るのかな~少し楽しみだ焼けてなきゃいいけどね、さて問題はどうやってエル兄さんにお願いするかな。





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