LXIVth
その傲慢さゆえに神に背いた『輝くもの』は地の底の深く深く深い場所にて氷結地獄の王となった。
―――――『■■■■■■■■■■■』より
非常に腹ただしいことですが、奴が恐れているのは私じゃなくてこの冷気の塊なんですよね。
だったらその力を汲み取れば私自身が奴の脅威になるともいえませんか?
体をくねらせて海底を這い│極冷玉に残された1本の尾を押し当てる。
寒い 痛い 苦しい だがそれがどうした。
自らの生存本能を否定し、更に尾針を冷却させる
冷えろ 冷えろ 冷えろ もっとだ もっと冷やせ
上半身には寒気を通り越して激痛が走るが下半身はもはや感覚すら沸かない。
もはや寒いという次元ではない。自分の身体を省みない文字どうりの捨て身でなければ狂気の沙汰である。
もはや、神殺しを為した後の自分の生を放棄したものだけが選べる選択肢。
恐ろしいほどの冷気で既に尾針には皹が入っている。
デュカリスは残された力を出し切って2枚の翅で飛翔し神怪魚に接近する。
超高速で接近するデュカリスに対し迎撃の体制をとる神怪魚であったが、超高速状態からデュカリスは更に加速する。
スキル『急加速』の限界突破。加速していく中細胞が崩壊していくのがわかるが、『その程度』の事に気を回すのさえ惜しい。
もはや、神怪魚の超感覚でさえ追えなくなったデュカリスは極度に冷やされた尾針をエラの内側に押し付ける。
最後の尾が割れると同時に神怪魚は今まで閉じていた瞼を一瞬全開にするとまた緩やかに閉じ、海底に横たえた。
ゴッド・モンスターフィッシュをたおした。
あはは、ついにやりましたよ。やっぱり私がバリバリ最強NO1です。
頚動脈を急激に冷やして意識保てる生き物なんてそういないんですよ。耐性とかないならなおさらね。
あー疲れました。全身ボロボロ。かろうじて生きてる感じです。死ぬ気ではあったんですが。生きとけるなら儲けものですね。
きついです。後は食事して寝ましょうか。
デュカリスが回復のための休眠体制をとる前に神怪魚を喰らおうと近づいたとき、
身体の大きさだけなら深海魚を遥かにに超える細長い影が神海魚を丸呑みにしていった。
神の肉を喰らったことで大きさだけでなくその中身も強力になったその影は更に凶悪な姿に変化したあと、
デュカリスのほうに舞い戻ってきた。ようやくその姿が認識できた。
<あははははは、またあいましたね化け物 このときをずーっと、ずーっと ずーーーーーーっと待ってたの。
神の創りしこの身体に、あなたが用意してくれて私が喰らった神の力。素晴らしい。素晴らしいわ。
私じゃあ殺せなかったけどわざわざ用意してくれてありがとう。この力で最初にあなたを殺してあげる。
それに引き換え、もうボロボロのあなた。もう勝敗はついてるでしょうが、夫を殺し私の一生を台無しにした報い
楽には殺さない 苦しめて苦しめて苦しめて苦しめ抜いて殺してあげるはははははっはっははははっはははははは>
あぁあのときの雌海龍ですか。見違えましたね。やっぱり殺しておくべきでした。いいでしょう夫の所に送ってあげます。
大罪『嫉妬』保持者リヴァイアサンがあらわれた。




