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第弐拾玖話
冷静になったというか、狂気が溶け込んで順応したというか、
ある種の賢者モードに突入したデュカリスは初めて周囲を冷静に観察した。
うわ~これ全部私がやったんですね。海の底が死体だらけで、
心なしか海水も濁っているように感じます。
っていうか濁っています。(多分それだけが原因じゃないんでしょうが)
魚なんかはあまり姿が見えなくなってしまいました。
落ち着いてみると臭いし汚いですね、ここ。
というか今気づいたんですが特に私に臭いが凄くついてます。
別に「血の匂いが落ちないっ」だなんて、
初めて力に目覚めて暴走した主人公がさんざん敵を嬲り殺した後
今更自分のしたことに後悔してる厨二系の漫画の1巻目の終わりのシーン
みたいなことを言うつもりはありません。
だって、私肉食生物ですし?
でも、でもですよ?とりあえず臭いのは乙女的にNGじゃないですか。
この辺の獲物は宣言通り狩りつくしたし、私の相手になるようなのはもういないし、
臭くて汚いし、水中なので体を洗うには困りませんがここでは、汚水で体を洗うようなものですし。
つまり何が言いたいかというと、『もうここには要はない』ってことです。
一時的に、『死臭』状態になりました。




