第弐拾漆話
覚醒
目を覚ますと非常にすがすがしい気分でした。ようやく長年悩んだ答えが出たとか、
土曜日の朝とか、そんな気分です。
サンゴの巣穴から出る前に自らの体を確認します。乙女の身だしなみというやつですね。暗くてもわかる
すらっとした長い脚。無駄な肉のないBODY。淡い色彩を帯びた翅。なぜか二股に割れた毒針。
そうです。私遂に成虫デビューです。
コーラルヴェスパ(姫種・成虫) 名称デュカリス RANK B 属性 海 虫 水 弱点 火 Lv70
HP2850 SP2469 ATK2245 DEF2000 INT6660│(種 限界値) MAG700 RES500 DEX1300 AGI666
種族特性 強力なる顎 強靭なる腕 凶悪なる尾針 噴霧 糸射出 穴掘り 飛行 猛毒耐性 特殊毒耐性 強毒
スキル 遺伝6│(封印) 統率 知性大 巣作り 環境適応大 美貌 体温上昇
成長促進 吸収効率上昇小 寿命増加小 食の多様化 観察力向上 柔軟性 硬質化
制限緩和 異界の知識(小) 非変質性低下 空気呼吸化 長期休眠
巣から出ると、驚いたことに入っていたサンゴはなぜかボロボロ。あと少しで危ない感じでした。
まぁ私って天からも愛されてますからね。周囲を見渡すとサンゴ畑ではあるんですがなんか寝る前と
雰囲気が全然違うんですが……。
まぁ、寝ぼけたのか進化のショックでうろ覚えしてるんだと結論付けることにしました。
私に気づかず近づいてきた魚型モンスターが本能で悟ったのか、急遽背中を見せ逃げようとしてるんですが―――
もう、遅い
ズシャッ、っと音を立てて私の腕と毒針で貫かれた魚は傷口から、
血を吹き出しながら息絶えていきました。
あはははははははははははははもう狂笑が止まりません。
でも目立ってても何の問題もないじゃないですか。
だってもう私は弱っちい獲物ではなく、恐ろしい狩人なんですから。
前に言った言葉を違えることなく、
この周辺の命という命を狩りつくして死の海にしてやります。
私の目に映るすべての者たちよ、恐怖しろ、脅えて生きろ、私と出会ったことに絶望しろ。
どいつもこいつも平等に―――貴様ら全員私のエサだ。
長期休眠 任意の時間眠り続ける。体力の回復。自動成長。食事等の作用の省略等がある。




