幕間 王都では……
「……それでは第2王子のリチャード様を立太子する事に異議はございませんね?」
王宮にある会議室では王族や有力な貴族が集まり会議を行っていた。
「誰も異議は無し、という事でリチャード王子を王太子とします」
一人の青年がスクッと立ち上がった。
「皆様のご推薦、感謝いたします。このリチャード・クレイトア、この国を発展させ繁栄させる為に邁進して参ります」
パチパチパチと拍手が挙がった。
「異義なし、と言っても異議を出しても聞き入れてくれないだろ……」
「あぁ、出来レースみたいなもんだからな」
会議終了後、二人の貴族が愚痴っていた。
「フレイ様の方が本当は良かったんだけどなぁ……」
「フレイ様は国王に嫌われているから無理だろ、良くて副官だろうな」
「そうだろうな、それでこき使われるのが目に見えてるな。ある意味フレイ様は良い判断をしたな」
「自ら王位継承権を放棄して王族籍も抜けた、って言う話だろ? うちの娘も狙っていたみたいだな」
「うちもだよ、フレイ様はモテるけど色々苦労しているから同情するよ、今度はリチャード王太子を狙っての争いが始まるな……、お前はどう思う?」
「どう思う、ってリチャード王太子の事か? こんな事は言いたくないけど発展はしないだろうな」
「やっぱりか、口には出さないが他の奴らもそう思っているだろうな」
「リチャード王太子は今の路線を引き継ぐだけだし目新しい事をしないみたいだからな」
「発展させるなら思い切った事をしないとダメだよ、守りに入っていたら前にも後ろにも進めないからな」
そんな話をしながら二人の貴族は歩いている。
その後ろに王女であるリリシア・クレイトアがいるのを知らずに。




