第11話 その名はドリ
おはようございます。
バイト疲れで寝坊しました。
ちょっと遅れましたが投稿です。
《3人?回路は二つのはず、呪縛も解けたし、ベビィはどうして、3人と認識したんだ!?》
深く考えようとするバトルモード・ユウバ。
だが、その考えは直ぐに消えてしまった。
小川に向って走り出したベビィが、コケたからだ!
「だ、大丈夫!?」
《雷帝の運動神経と、高魔力の持ち主でもコケるとは?》
「うーん、感覚がおかしいよぉ、思うように身体が動かないの!」
明らかに不機嫌なベビィ。口がトリのように尖り、への字口になっている。
《ああ、それは19歳の記憶を持ち、今の年齢が5、6歳だからだろう。身体を動かして、可動範囲をしっかり学べばいい》
そう言ってベビィを抱き起こし、サッ、と衣の汚れを落とすノーマルモード・ユウバ。
「可動範囲ってなぁに?」
「手や足、腰や肩がどこまで動くか、ってことよぉ」
「ふーん」
「……!?」
ユウバの動きが止まる。
「どうしたの?かーちゃん?」
「この衣、よく見ると綺麗な模様が編み込んであるぅ!これ、どうしたの!?」
《こんな凝った衣、魔法で作り出せるのかい!?》
「あ、これはドリに教わったんだ!」
「《どり?》」
さっ、とユウバの顔色が変わる。
ドリとは!?
女性の影を素早く読み取るユウバ×2回路。
男性不信の感情が、一気にユウバを支配する!
散々浮気され、深く傷ついているユウバ。
まぁしかしそこは四天王、二度と浮気できないように、相手を破壊しているのだが。
「だ、誰かなぁ、ドリって?」
その顔色にまったく気づく気配なく、無邪気に説明し始めるベビィ。
「ドリはね、優しいの!」
ガッチン!
一瞬でマシンダガン・ユウバが停止する!
そして、なかなか再起動しない。
《……わ、私のベビィにぃ……ちょっかい出してる女がいるっ!!私、優しいなんて言われたことない!どこのどいつだっ!》
「いやいや、大好きって言われているでしょうぅ?」
ノーマルモード・ユウバが慌ててフォローする。
《大好きも、優しいも、可愛いも、ベビィの言葉は全て私のものだっ!!》
「だからっ!もはや異世界の話し、四月世界でのことだよぉ!この世界にその女はいないよう!」
どうやら、バトルモード・ユウバは独占欲が、非常に強いらしい。いや、強すぎる?
じつはこれが原因で、男性型マシンダガンは逃げ出している。
浮気ではなく、本気で逃げ出しているのだ。
別れを告げても聞かない。
相性が悪い、お互い新しい道を歩もう、他に好きな機体が出来た、これからも幸せでいてくれ、色々な別れの言葉を聞いているが、聞こえない。
一瞬にして、別れの言葉は憎悪の対象になる。
ユウバにとって、別れは裏切り行為以外の何ものでもない。
彼女は四天王最弱の戦士と言われているが、残りの3機は密かに恐れていた。
キレたユウバを止めるのは大変なのだ。
止めることは出来るが、制止側もタダではすまない。
彼らにとってマシンダガン・ユウバは厄介な機体だったのだ。
そのマシンダガンは、人体改造の末出来上がる機体。
機体はパンクザスチーム共和国という国家によって制御されている。
制御方法は洗脳と呪縛、拘束が強く上位機種になればなるほど呪縛も強くなる。
暴走しても確実に止められなければ、兵器としての意味が無いのだ。
マシンダガンは強く制御されるがゆえに、束縛を極端に嫌う傾向がある。
制御しすぎるとエラーがでる。
感情の制御は難しいのだ。
それを緩和するために、上位機種は特権が与えられている。
その一つが自由恋愛だ。
活力でもある性エネルギーを一部開放して、バランスを保っているのだ。
「ドリ・リリイ、リストに名前がある。第六国境警備隊のメンバーで支援魔法担当、特記事項はなし、一般兵だな」
「えっ!?かーちゃん、ドリ、知ってるの!?」
「名前だけよ」
《聞こう、いまここで!このタイミングは逃せないっ!》
「ベ、ベビィ、そのこ……す、す、す、すきぃなこなの?」
「うん」
再び停止するマシンダガン・ユウバ。
ドリの名はユウバの『何かの』リストに刻まれた。
「でも……もっと好きなのは……」
「《!?》」
私か!?
瞬時に再起動である!
思い出したお顔は、エリ・ナリ隊長。
ベビィの顔は段々と赤くなり、スタスタと歩き出した。
「ま、待ちなさいっ!」
「か、かあちゃん、は、はずかしいよぉ!」
まもとにユウバと眼を合わせられないベビィ。
「《わ、私だよな?》」
「ベビィ!待ちなさいよぉ!水の補給!」
《私だよなっ!?》
器用に尻尾でスキップをしてベビィを追うユウバ。
その進む二人の前に、建築物が見えてくる。
《小規模住宅街》
「……村か?」
マシンダガン・ユウバのセンサーがフル稼働する。
今回はここまでです。
次回投稿は未定です。
出来れば、毎日発表したいのですが。




