第5話 放浪する二人3
おはようございます。
投稿です。
ここで一回目の授乳が始まる。
ドラゴンの尻尾を程よく焼いて、食す。
「うめぇじゃん!……もぐもぐ」
《美味しい、って言ってほしいんだけどぉ、その言葉使いやめて!》
「なんで?」
《恥ずかしぃ》
「は?同じ私じゃん!モグモグ」
多重並列思考はマシンダガンならではの思考である。
通常は電脳呪縛で制御されているが、ユウバはその呪縛から解放されて自由思考だ。
これをどう見るか?
異世界侵略兵器を個人で所有する、制御無しの状態なのだ。
全てはユウバの行動に任せられている。
さてユウバが暴走したとき、誰の責任となるか。
そして尻尾から出てくる金属の塊。
「こいつか、刃毀れの原因は……こいつで武具が作れれば……もぐもぐ」
《硬度は9かしら?あ、これ状況で硬度が変わるみたい!凄い金属!なんて名前かなぁ?》
「ユウバリュウム」
《は?》
「今、名付けた、私が見つけたし!」
《ここの世界の名前もあるはずよ!》
「そんなん知らんし!これはユウバリュウムッ!」
「ほんぎーほんぎー!」
「おおベビィ!もう少し待て、今、製造中だ!」
《私の両脚の再生が先でしょう!》
「ベビィが先だ、優先順位はベビィが1だ」
《異世界で知らない敵に襲われたら、どうするのよぉ!》
その言葉を軽く無視するバトルモード・ユウバ。
パシュ、と軽い音を立て開かれる胸の装甲。
バトルモード・ユウバは荒々しく赤子を抱っこすると、胸の前に設置した。
「さぁ飲め、出来立てだぞ!」
「ほんぎーほんぎー!」
「泣くな!ご飯は目の前だぞ!」
《……赤ちゃんに関してのプログラムファイルがあったわ、これ、ちゃんとインストールしてよね!》
「めんどい」
《ダメだよぉ、ハンパな知識は事故の元だよぅ》
「心配症だなぁ、ノーマルは!」
そう言いながらもファイルを解凍するバトルモード・ユウバ。
「ふんふん、愛情をもって抱き上げ、表情を見て授乳っと。飲み終わった後、立て抱っこして背中を軽く叩いてやる?めんどいなぁ」
胸にベビィを近づけるバトルモード・ユウバ。
かぷっ。
「わっ!?食い付いた!?」
ちゅっ。
「あん!?」
未知の感情が沸き起こる。
ちゅちゅ。
「……な、なんだこの感情!?」
《わっ、わっ、す、吸ってる!》
「お、おいしい?私のおっぱい、美味しい?」
夢中になり始めるユウバ。
その目は潤んで、キラキラである。
ちゅっちゅっ…………がじ。
「ってええええええっ!?咬みやがったあああ!?なにしやがんだよぉ!このクソガキッ!」
《ここここ、こ、こ、交代っ!こうたいいいいっ!》
バトルモード・ユウバはノーマルモード・ユウバに切り替わる。
どうにか授乳を終え、赤ちゃん雷帝を寝かしつけるノーマルモード・ユウバ。
《じゃ、私はドラゴンとのバトルと周囲の状況やら解析な。ベビィは任せた》
「……了解」
そう言って、じっとベビィを見る。
そして自分の小指を見た。
先程、眠る前に掴まれたのだ。
《なんか、感動したよな》
「ええ」
《この測定エラーの魔力量、ベビィの内部で蠢いている》
「もの凄い勢いで、成長しているよねぇ」
《このままだと、10日程で死亡時の雷帝が再現するぞ》
「記録、している?」
《当然!フェニックス現象なんて伝説級の現象だろ?》
「ベビィは雷帝だった頃の記憶、保持しているのかしら」
《私は覚えていないと思う》
「私は覚えている、と思うわ」
《早く大きくならないかな》
「ふふ、どうしたの?愛情湧いた?」
《当然だろ!お前も、もう見捨てたりするなよな?》
「し、しないよぅ!」
ここで雷帝が動き出す。
赤ちゃんのご飯は、一日10回ほど。間隔は一時間から三時間とか言われている。
お母さんは大変なのだ。
《んじゃ、あとよろ》
「ち、ちょっと!?」
《同じ私だ、いいだろぉ?》
「ええっ!?」
もぞもぞ。
(ん?目がよく見えないや……)
《ほれ、目、開けたぞ!お?アクビしている!可愛いなぁ》
(考えがまとまらない……俺、どうなったんだろう……)
ここでノーマルモード・ユウバが声を掛ける。
「ベビィ、おっきしたの?」
前途多難の旅が始まる。
「ふんぎゃああああ!ふんぎいいっ!」
「な、な、泣かないで!大丈夫よぅ!私が側でお世話するから!もう捨てたりしないから!」
「ほんぎぃ!ほんぎぃ!」
「お、お腹空いたのかなぁ?ちょっと待ってね」
そう言って四天王最弱の戦士、ユウバは赤子を抱き上げた。
今回はここまでです。
昨夜はバイト先の懇親会でした。
え?いらない情報ですか?
幹事さんは大変でしたけど、それなりに面白かったです。
いまから会計報告製作です。
次回投稿は未定です。




