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赤い目の少年冒険譚 (2025.05)  作者: MAYAKO
第一章 四月世界

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第61話 白黒ネコの父と母    

おはようございます。

投稿です。


「ワシと雷帝は接点がない、あれは異界に捨てられた者、もはやこの世界の者ではない」


「声が、震えているわよ?」


「認められぬ存在なのじゃ!」


 一の君の眼に、狂気が宿り始める。


「酷いわね?最初から、いなかったことにする気?」


「最早それしか選択肢がない、あの子はレッド・ブーツ帝国が送り込んだ聖女と雷神王……孫との間に産まれた子じゃ」


「ハニトラよねぇ、帝国は戦略が凄いわ」


「あの女好きのバカ者が!……教えてくれ……あの時、子供を助けようと異界ゲートに飛び込んだメイドはどうなった?ワシがこの二人を……子供とメイドを助けようと、送り込んだゴーレムはどうなった?」


「ひ孫よりもそっち?残念ながらそれは話せないわ、自分で調べなさい。まぁ雷帝クン、貸してくれたら少しは話してもいいかしら?」


 そう言って一の君をチラ見する女神グネ。


「雷帝殿は物ではない、ましてワシらは捨てた者、話し合い?恨まれて当然のことをしている!それに……」


「それに?」


「あの者は、ワシのことを知らぬであろう、なんと声を掛ければいい?異界を渡ると命が削られる、なぜ戻ってきた?」


 悲しさと後悔で、俯(うつむ)いてしまう一の君。


「ワシが異界ゲートなど作ったばかりに……」


 静かに、女神の怒りが辺りに満ち始める。

 そして、一気に気温が下がる!


「メソメソするなぁクソジジイイッ!」


「!?」


 ドオオオオオンッ!


 轟音と共に大地が揺れ、壁に亀裂が走る!

 柱が折れ、建物が大きく傾く!


「生きて会いに来た者を!なぜ喜ばないっ!」


「そ、それは……」


「捨てたのは王妃達でしょう!子を異界に捨てるなど!あの者共は人か?王位の継承?子供の順番?欲望塗れの者ども!己が子を王位につけたいか?呪われた聖女は気に入らぬか!」


 獣人族の血を引くスノーホワイト王家は子供が出来にくい、そこに目をつけたレッド・ブーツ帝国。

 そしてその聖女を敵視する者達。


「帝国の呪いと!子を捨てられた聖女の叫び!それを止められなかった一の君、あなたの慟哭!それを聞いたから私は契約したのよ!荒れ狂う聖女を封印し、あなたに手を貸したの!」


 鏡が割れんばかりに怒りを漲らせ、四月世界を圧倒する女神!


「あの王も気に入らぬ!聖女の妊娠も!出産も気づかぬ!」


「それは、ワシらが伏せたからじゃ!」


「なぜ伏せた!あのバカ者になぜ話さない!」


「話せば妃達は皆殺しだ!あの者の気性は荒い!当時の国王が決めたことじゃ!……」


 バチバチと鏡から魔力が放たれる!

 その様子をじっと見つめる一の君。


「……その気性、まさにあの時の女神グネ……」


 ここで、女神との邂逅現場に参加者が一人増える。


「怒りは、階級を下げますよ、女神グネ」


「「!?」」


 思わぬかけ声に、沈黙する一の君。


 そして静かに動き出す。


「……何者だ?ここはワシの結界と女神グネの結界内、そうそう入れる者はいないはずじゃが?」


 現れたのは第六国境警備隊の副長。


「……おぬし、第六の副長か?」


「一の君、一の君!」


 鏡がつんつん、と一の君を突く。


「動かして!今私、激おこで上手く鏡を動かせないの!割りそうなの!」


 はいはい、と言って鏡を動かし、副長に向ける。

 鏡に映る第六国境警備隊の副長。


「!?」


 鏡に映ったその姿に驚く一の君。


「お主……ナリ家の噂は本当だったのか!」


 そこには片翼の天使が映っていた。


 今回はここまでです。


次回投稿は未定です。

バイトが忙しく、遅れると思います。


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