第60話 女神の要求
こんばんは。
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「なぁその内、勝負しようぜ」
「隊長がYESと言えばいつでもいいですよ」
「ちっ、オレの命より隊長さんが先か?」
門に向かい、一歩先に出る雷神王。
「……」
「どうされました?」
不適に笑ってみせる副長。
「ケッ、忌々しい、オレはこれ以上進めん!とんでもない結界だな」
「では、中の様子を見て参りましょう」
「くそっ!国王であるオレ様が、外で門番だと?まぁそれもいいかもしれん。異界ゲートの件、頼んだぞ!外は任せておけ、誰一人通さん!」
並び立つ二つの影が別れる。
「陛下、気をつけてください。異界ゲートは特殊なゲート、その反応は他国にまで響きます」
「……誰かがちょっかい出しに来るとでも?レッド・ブーツ帝国とかパンクザスチーム共和国とか?」
「はい、警戒を最大級で」
「お前、誰に物言いしている?警戒だと?」
「これは失礼を」
「楽しみじゃねーか!この地の異界ゲートを察知する能力、さぞ大物が来るであろうなぁ……ん?」
早速、雷神王の目が光る。
副長も反応する!
「どこだぁ?もう来たか!?」
その眼の先には……「にゃーん」
白黒ネコが一匹!
白黒ネコはピョンピョン、と分厚い壁を越え、駐屯地中に入っていった。
「おい、ネコは入れて、オレは結界に弾かれるってどうよ?」
「小動物まで弾かれたらそれこそ怪しすぎ、かえって人目を集めますよ」
(あの白黒ネコ、隊長にでも会いに来たのか?)
などと考えつつ、副長は駐屯地内に入っていく。
その駐屯地内では、鏡と一の君が対峙していた。
「取引とは?女神のセリフとは思えんが?」
鏡に向って話しをする一の君。
「おや、はっきりした物言いですね?」
(マズい、機嫌を損ねたか!?しかし、ワシの鑑定眼ではこの者、真偽が分からぬ!ゴンザ殿ならばあるいは……)
「賢者を名乗る者が、審神者できぬとは、これいかに?ふふっ」
「くっ、サニワだと?」
サニワとは善悪、真偽を見極める者、と言っても過言ではない、特殊能力者のことである。
「まぁ私がどこの何者だろうと、証明して何になりましょう?ようは信頼関係ですからねぇ」
「では、信頼しろと?」
「はい」
ニッコリと微笑む自称女神。その微笑みは偽りが無いように見えるが?
「簡単に言われるなぁ、確かに魔力は膨大のようだが、それだけでは信用ならぬ。何をもって信頼という?上位存在はその存在の仕方を自由自在に変えることができる、確かにワシの心の一部は女神である、と認めているが、疑いの心もある!」
「ですよねぇ、あ、そうそう、まずは自己紹介といきましょうか、私は五月世界の氷の3級女神グネ」
「!」
「どうかされましたか?」
妖しく微笑む自称女神。
「氷の女神グネは召喚したことがある、ワシは彼女を知っている!本来ならば疑うことはない!」
「あら?」
「女神グネは5級神、3級神ではない!」
「昇格したのよ」
「二階級も?」
「ふん、疑い深いわねぇ。あなたは私の力を使い、聖女を封印しているでしょう?その時の契約印はこれ!」
鏡の中に映し出される一の君の契約印。
「!……確かにワシは氷の女神グネと契約し、呪われた聖女を一人、王都に封印している」
「この契約印、偽物に見えるますぅ?」
「ワシの契約印、間違いない。ワシの魔力だし、ワシの筆跡じゃ」
「四月世界の一の賢者、グネは汝のひ孫が欲しい、少しの間だけ、貸してはくれまいか?」
「!?」
(ひ孫?ガロか?メグか?どういうことだ?)
「私はどうしても2級神になりたいの!そこでお願い!繰り返すけど、ひ孫ちゃんを貸して!進級試験に力が必要なのよ!どうしても合格したいの!」
「ガロとメグ、どちらじゃ?」
「ノンノン、その二人じゃないわ!」
「ひ孫は二人しかおらぬ」
「またまたぁ、あと一人いるでしょう?」
「……まさか……」
「ふふっ、そうよ、異界に捨てられた王子、雷神王と聖女の力を併せ持った英雄」
「異界から、戻ってきたと?」
「そうよ、どうして戻ってきたかは本人に聞きなさい」
「……雷帝のことか?」
「あたり」
今回はここまでです。
次回投稿は未定です。
サブタイトルは 第61話 白黒ネコの父と母 の予定です。




