表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い目の少年冒険譚  作者: MAYAKO
第一章 四月世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

52/243

第52話 雷帝と雷神王とドリと隊長

おはようございます。

投稿です。


  おわた。


 ドリはそう思った。

 これで私、楽になるのだ、と。


「おい、ちょっと待て雷帝殿、強すぎないか?」


「ふんふん?」


 ここでイッカイは手法を変えた。

 雷帝の性格というか人物像が、段々と分かってきたのだ。


(こいつはオレ様の若い頃にそっくりだ!)


「雷帝殿、小鳥は好きか?」


「好きだけど?焼いて食うとうまい、塩味がいい」


「……食べなさるか、では子犬は好きか?」


「ん?子犬は可愛いな、どちらかというとオレはネコ派かな」


 段々とバチバチが小規模になっていく。


「子ネコはどう扱われる?」


「え?子ネコ?怖くて触れねーよ!オレ、力強いし」


「目の前に子ネコが傷ついている。どうされる?」


「傷つけたヤツをぶっ飛ばす」


「……そうきたか、ではぶっ飛ばした後は?」


「あと?ゴンザを呼んで手当をさせる」


「炎帝殿は忙しい、どうされる?」


「……オレがするしかねーの?」


「そうだ」


「……あ、あのう」


「なんだい、ドリ?」


「雷帝クン、魔力制御、覚えるんじぁ……」


「あ、そうだったな、で、どうするんだっけ?」


 これを振り出しに戻るという。

 大爆笑したのは周りの群衆。

 特に笑ったのはイッカイであった。


「雷帝殿っ!お主、面白いのう!よし、いいか、ドリは子ネコだ、とにかく優しく扱え、泣いているし、不安で痛がっている、これは分かるか?」


「ふんふん」


(ちょっと雷帝クン!ホントに分かっているでしょうね!?)


 これはもう笑うしかないのか?

 でも皇帝陛下の前だし。


 笑う→陛下を師匠と呼ぶ者を笑う→不遜→極刑


 笑わない→陛下が笑っているのに笑わない、空気読めないヤツ→不遜→極刑


 ドリはおわた、と再び思った。


 そう、ドリは知っているのだ。

 皇帝陛下の冷酷無比な一面を。


(まぁそれが私に適応されるかどうかは分からないけどさ)


「言ってみろ!」


(陛下の目、笑ってないじゃん!私にどうしろと!?ひーん)


「えっと……」


(こいつに魔力制御教えるのは、相当な忍耐力が必要だな、炎帝よ、あんたを尊敬する)


(えっとじゃないでしょう!雷帝クンッ!わーん!)


「ドリは子ネコ設定、まずは涙を拭いてやる、そして大丈夫だと言って、不安を取り除く!」


「!」


 響き渡る女性の声。


「どこのどいつだっ!ドリを……ゆるさんっ!」


 そこには、薙刀を携えたエリ・ナリ隊長が仁王立ちしていた。


 目は吊り上がり、鬼の形相である。

 口は歪み、眉間には深い皺が刻まれている。


 後を追ってきた副長が声を荒げて制止する。


「た、隊長!まだポッドに……」


「黙れっ!」


「これはこれは、第六国境警備隊の隊長サマ」


 優しい声で語りかけるイッカイさん。


「!?……へい……」


「お怒り、ごもっとも。僭越ながら私、渡り鳥イッカイ、不届き者を成敗し、瓦礫の山に投げ捨てました」


「あ、あなたが成敗したと?」


「……はい」


 不適に笑ってみせる渡り鳥イッカイ。


 その瞳は赤く、血のよう。

 反論を許さない赤い眼だ。


 エリ・ナリ隊長は畏怖を覚えた。


 赤い眼は、我に従え、そう言っているように見えた。


 今回はここまでです。

次回投稿は上手くいけば明日の朝です。

ではまた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ