第33話 邂逅
おはようございます。
投稿です。
今回はこの時間になりました。
*セブンス・ドワーフ?聞いたことある、でもそれお話しでしょう?*
光っていて顔がよく見えないが、黒い髪がとても長いのは分かった。
*確かにお話しだが、セブンス・ドワーフは単なる言伝えではない、あれは希望であり恐怖*
*?*
雷蛇には女性が何を言っているのか、よく分からない。
ここで声がしたような気がした。
まずは名前を、パーフェクトではありませんな。
誰だっけ?雷帝のお父さん?お兄さんだっけ?
*オレはマシンダガン・ユウバの子、雷蛇。お姉さんは?*
*……クスクス……*
*なに笑ってるの?おれ、おかしいこと言ったかなぁ?*
ちょっと怒り気味の雷蛇くん。
空中に漂っているお姉さんと、ゴーレムに抱っこされている白黒ネコの会話。
どうやらこのシチュエーション、お姉さんのツボに嵌まったようなのだ。
*ふふふっ……ご、ごめんなさい、私は3神の一、希の蛍フローライト*
*さんしんのひと?……まれのほたるふ……ふろらい……?……ごめんなさい、お姉さん*
*?*
*オレ、そんな長い名前覚えきれないや*
*ぶっ!*
ここでフローライトは吹き出してしまう。
一に導かれ、客間へ進むマシンダガン・ユウバ。
それにフワフワとついてくる稀の蛍。
その光景もこの女神を笑いに誘った。
どうやらこの女神さまは、笑い上戸のようである。
*お姉さんをなんて呼べばいいの?*
*では私のことは、蛍さん、と呼びなさい、雷蛇くん*
*蛍しゃん*
*蛍さん*
*蛍しゃん!*
*ほ・た・る・さん、ほら、言ってごらんなさい*
*ほたるしゃん*
*……*
女神フローライトは笑いをこらえている。
念話で滑舌が悪い?いやいやそれはないでしょう?
*……ほたるしゃん……あれ?*
ブツブツと名前を繰り返す雷蛇くん。
ここで一つ女神フローライトは考える。
*お姉さん*
*お姉さん*
*ほら!ちゃんと言えてるわよ、お姉さんの蛍さん、どうぞ*
*お姉さんの蛍しゃん!あれ?……あの……ごめんなさい……*
*……き、気にしなくていいわ、蛍しゃん、気にいってきちゃった。いい、雷蛇くんよくお聞き、私はあなたがセブンス・ドワーフだと思っている*
*ふーん*
*もし、フィールドに出るときがあった、注意してね、世界が変わるから*
*え?世界が変わる?なにそれ?*
*私は希望派だけど破滅派もいるの、出来ればフィールドには立たない方がいいかもしれない*
*なんで?世界が変わるから?蛍しゃんは変だ*
*?*
*ドワーフを探しながら、それかも知れないオレをちゃんと確認しない。これは?えっと?そうそう、パーフェクトではありましぇんな!*
以外と賢いのね、とか考えている女神フローライト。
*ふふっ、わたしって複雑なの、最後に一つ、その……よしよししていい?*
*いいけど?*
女神フローライトは近づき、その小さな手で白黒ネコの頭を撫でる。
ゴロゴロゴロゴロ。
*!?*
目を細め、ゴロゴロと言い出す白黒ネコ。
「一さん、周囲に何かいないか?雷蛇が見つめたり、喉を鳴らしたりしている……私のセンサーには何も反応しないのだが……ネコとはこういうものなのか?まるで、誰かと会話しているようなのだが……」
段々と足早になるマシンダガン・ユウバと一、二、三。
「私も何も感じませんが、気配が……」
「気配……何か漂っている感じがするのよねぇ」
二がそう言うと、一行の足は更に速くなる。
確信まで至らない何かが漂っている。
「非魔科学的だ」
そう、精霊も死霊も魔力で感知できるのだ、感知出来ないモノは理論じょうない。
しかし!何かの気配がするのだ!
「上位存在でも、何らかの反応があるのに……なんだこの気配は!?」
生物は得体の知れないモノに恐怖を感じる。
それは捕食者かも知れないし、悪意、敵意かもしれない。
〔このような現象は初めてじゃ、記録するとしよう、確かに何かいる〕
魔女回路は確信し、状態を記録しはじめる。
*お話しができてよかったわ*
*え?もう行っちゃうの?*
*また会いに来るわ*
そう言って虚空に消える女神フローライト。
*またね!*
虚空に向って話し掛けるように「にゃー」と鳴く白黒ネコ。
その様子を青い顔で見る4人。
勇気を振り絞り、三がマシンダガン・ユウバに話し掛ける。
「な、なにかいたのでしょうか?いるのでしょうか?」
ユウバは怖くて雷蛇に聞けなかった。
閉所恐怖症以外で、ここまで恐怖を感じたのは久しぶりである。
(あとで、陽が昇ったら聞くことにしよう、取敢えず)
「取敢えず、その客間まで走ろうか」
「「「はい」」」
4人は全速力で走り、その場を後にした。
その様子を遙か上空で見ている女神フローライト。
4人の全速力の姿が滑稽に見えたのか、夜の闇に女神は笑い続けた。
*ふふふっ!あははははっ!世界が変わる!あれはセブンス・ドワーフだ!間違いない!とうとう見つけたぞ!あのカードを我が手に!*
女神は確信した、白黒ネコを撫でた手は確かにそれを感じ取ったのだ。
次回投稿は未定です。
バイトが忙しく、執筆活動が逼迫気味です。
あ、一話に挿絵が入りました。
気になる方はどうぞ。
ではまた次回。
毎回ご愛読ありがとうございます。




