大首
何処かの誰かの夢で
大きな大きな鯨が夜空をふわりふわりと飛んでいる
月の明かりに照らされて深い紺色の巨体が浮かび上がる
髭がなんだか笑っているように見える
一人の老人の哀しみを掬った魚籠を鯨に掲げる
鯨はやはり笑っている
その魚籠を寄越せ寄越せと言う
ありがとう
私が掬えるのは精々一人ぐらいの哀しみで
鯨様が持っていってくれれば助かります
その大きな体ならたくさんの哀しみを掬ってくれるでしょう
夜空に浮かぶ月へと届けてくれる
夜の使者に敬意を込めて私は手を振った
それはそうとて
大変立派なギャルを見た。
それはそれは堂に入ったギャルだった。
今でもいるんだな…………途絶えてはいなかった。
そして空を視ると生首が浮いていた。
久しぶりやな、君達。
でっかいでっかい生首をチラ視した。
サイズで言えば、水木先生の絵のつるべ落とし。
ただ顔が洋風で冠を被った西洋人。
王様が生首?
革命でもやられたのかしらん。
まぁ、ムスッとした表情ではあった。
また絵に起こそうと思う、覚えて居られる内に。
つるべ落としは絵のイメージが強いから、別ので。
たんたん方、おおかむろも絵がな………
というわけで、これは大首と致しました。




