412/426
身代わり
意識が定まらない。
コンクリに頭を打ちつけて気を持たせた。
無事仕事を済ませたものの、余り芳しくなかった。
帰り、いつもより余分に歩いた。
途中スーパーで弁当を買い、よちよちと帰る。
また、意識が遠のく。
身体は大丈夫だったが、駄目だ。
しかしこの時は何も思わなかった。
「オニイチャン!」
外人さんに声を掛けられて、意識が戻る。
外人さんに助けられた。
礼を言えなかったけども、これは危ないと自覚して、そこの椅子に座り弁当を平らげる。
少しマシになった。
肌身離さず持っていたボロボロのお守りがなくなっていた。
座ったそこは礼拝堂のような場所だった。
いつかのピアノの鎮魂歌を大勢の人が聴いていた場所だ。
また新しいお守りを用意しないと。




