宣戦布告
ヒャッハー!
タッノスィー!
あーすっきりした〜
学校にいた妖を全てぶん殴って消し飛ばした俺は、歩いて家へ戻っていた。
最初に神様から、名字を授かった時にゃ、嘘だな〜って思っていたけど、ここまでやっていたら嘘と思う方が馬鹿馬鹿しくなってきた。実際、妖もいるし。
「じゃ家帰ったら、初日の出を見るまで仮眠だな、あと、食べようと思っていた年越しうどんも作って食べなきゃな」
そして、うどんをどうやってアレンジするか、初日の出を拝むためには何時に起きればいいかを考えていると
あっち、あっち、急いで、あっち、あっち、急いで
頭の中で、急かすように妖レーダーが危険信号を発していた。
おいおいなんだんだよ、なんかやばいっていう感じがすごいする
今俺は、茨城に住んでいるが、おそらくこの辺だ。
とにかく移動!
俺は、走ってレーダーの指す方へ向かった。
「ここって……」
俺は、レーダーが最も信号を発するところは……
「要石……」
地震を起こすと言われている巨大なナマズの頭を押さえつけているという要石のある神社だった。
「おい!お前もか?」
後ろを振り向くと、別の人も走ってきた。
「え?もしかして、名字持ち?」
「あ、ああ!俺は、カケル。名字は【田中】だ」
「俺は、カイト。名字は【渡辺】だ。ちなみに能力は?」
「俺は、なんか『自分を中心に、田んぼ一枚分の範囲内に入っている、味方ならリジェネを。敵ならデバフをかけることができる』っていう能力らしい」
あれ?俺はなんか銅に関する能力かと思ったんだがな……字面タイプもあるようだ。
「なるほどね……俺は、渡辺綱にあやかった能力で、『妖特攻』。パンチの風圧だけで、妖が飛ぶくらいのね」
「ええ!?そんなに強いの?なんだっけ……その…渡辺の……マグロ?」
ツナはツナだけど…そっちのツナじゃないな……
「あれ?先着がいたみたいだな」
今度は、大学生?みたいな男の人がきた
「あなたも、名字持ちですか?」
この時間、こんな状況でここに来るのは、俺たちと同じ人しかいないだろう。
「ああ、そうだ。俺は、暁康。名字は【徳川】だ」
「徳川!?」
「江戸の将軍の?」
いや、まさか江戸の将軍の名字持ちがいるとはな……神様から名字をもらった時、ちょっと考えたけど……ほんとにあった…
「なんかね…どうもそうらしいんだよ。なんか神様から能力について教えられたんだが……なんか『味方に対し、強いカリスマ性を持ち、妖を怯ませることができる。さらに、徳川家の家紋の入った印籠を見せれば、高確率で、大体のことは許される』とかいうぶっ壊れな気がする能力なんだよね……」
やっば
それやばいやつやん
「その印籠はあるの?」
「えっとね……これなんだけど……
暁康は、着ていたジャンバーから、古びた印籠を取り出した。
「この辺に「徳川ミュージアム」ってあるだろ?そこからこれをちょっとばかし拝借した……」
「警備員とかはどうしたの?」
「それは……バレたのはこれを拝借した後だったから、能力でちょっとね」
うん、ぶっ壊れ
そして、それぞれ3人の自己紹介を終え、本題
「で、ここに集まったのは」
「おう、ここに妖がいるっていうことだ」
「正直、ここには妖なんていないけどな」
どこにいるのやらと話していると、和服を着たおじいさんがやってきた。
おじいさん?もしかして、このおじいさんも名字持ちか?
「あの〜、おじいさん。こんな時間にどうかしたんですか?」
「ああ、この要石が気になってのう」
そういうと、要石を囲っている柵をすり抜けた。
「「「え?」」」
「この要石の下に何がいるか知っておるか?この下には、大地震を起こすと言われている、大鯰がいるんじゃ。わしはその大鯰を目覚めさせる」
そんなことは知っている、しかし、なぜ?なんのために?
「何せわしは、人間ではないからのう」
おじいさんの後頭部が大きくなる。
「わしは貴様らのいうところの、ぬらりひょんというやつじゃ。今わしは、人間どもに宣戦布告をする!」
ぬらりひょんと名乗る妖は、要石を持ち上げ投げ捨てた。
俺は、そいつが妖だとわかった時、動けなかった。
見た目はただのおじいさんなのに、勝てないと直感的にわかってしまった。
「わしら妖は、今から、大鯰の足の方も自由にし!鬼の王、妖怪の王を復活させ!琉球王国から、蝦夷地に向けて、百鬼夜行を行う!わしらの通ったところは、草葉一つ残らぬじゃろう!」
また地震が起こる。
そして、要石のあったところから、大きな鯰の顔が出てくる
大鯰の呼吸だけで、体が飛ばされそうだ。
「それと、わしらは太陽が嫌いじゃ……」
ぬらりひょんは手を空に掲げると、空にドス黒い雲の渦ができた。
「『天岩戸』のようなものじゃ……アマテラスの光がこの地に降り注がぬように、この和の国の空を綴じさせてもらった!」
そして、俺らは、大鯰が頭突きをしたため、空に飛ばされた。
「ではのう……田中の、徳川の、渡辺の……」
ぬらりひょんは、最後にそういった。
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ぬらりひょんは、人のつくった街を見下ろしながら大鯰の頭の上に立っていた。
わしの今しなければならぬことは、妖の総大将として、人間どもを潰すことである。
だがしかし……
「渡辺……」
決して交わることのなかったこの名はなぜか、ぬらりひょんの気分を酷く荒げた。
情報が間違っていたらごめんなさい
2026/07/17修正を行いました




