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160話 当て馬娘の退治、その3 妹は激昂しているようです

 春の国の王子様たちから「王家の敵」認定された、東地方の男爵令嬢。

 私と同じ「アンジェリーク」の名前を持つご令嬢は、ラインハルト王子の近衛兵に両脇から支えられて、なんとか立っておりました。


 このご令嬢に言い寄られていた、分家王族の次期当主、ローエングリン王子。冷たい視線のまま、問いかけます。


「ねぇ。なぜ、君は、自分(ぼく)に言い寄って、自分の花嫁になろうと思ったの?

レオの婚約者に……将来の国王の花嫁になれるかもしれなかったのに」

「ローエングリン様。なれるかもではなく、側室の一人に決定していたのでは、ありませんか?」


 ロー様の発言にあわせて、声をかけたのは、私の妹オデットです。

 妹の言葉が意外だったのか、ロー様は、妹に顔を向けました。軍師らしく、慎重に探るような視線をしておりましたけど。


「レオの側室決定? オデットは、なぜ、そう思うわけ?」

「その方は、東地方の世襲貴族。すなわち、春の先代王妃様が推薦された、王妃候補ですよね?

先代王妃様は、東地方の侯爵家出身ですもの。東地方の世襲貴族の後ろ楯になりましょう。

先代王妃様の後ろ楯を持つ男爵家ならば、王太子の側室になるのは、確定しておりましたわね。

まあ、滅び行く国において、王太子の花嫁選びなど、今さらどうでもよい話題ですけれども」

「……滅び行く?」

「ええ。現在の春の王家は、私の属する雪の国へ宣戦布告しましたもの。

私は雪の王女として、軍神一族の孫娘として、春の国を敵国認定せざるを得ませんわ」


 雪の天使の微笑みを浮かべながら、妹は婚約者を見上げています。

 オデットの最後のセリフを聞いた瞬間、春の王子様たちはピリッとした空気をまといました。


 春の王太子レオナール様は、腕組みしたままオデットをジロリと見やります。

 王弟の一人息子のラインハルト様は、感情の読めない王家の微笑みを浮かべて、オデットに視線を映しました。


「……今回、予期せぬ事態で、オデット王女殿下の持つ、雪の国の身分が露見しましたからね。

もう春の貴族として、医者伯爵家の花嫁になるのは、難しいと思っておられるのですね?」

「ええ。私とローエングリン様の婚約は、春と雪の軍事同盟を強固にする、政略結婚の側面がありましたもの。

それを先代王妃様の後ろ楯を持つ、春の貴族が邪魔して、破談にしようとしました。

この場にいる雪の王族は、『春の先代王妃殿下は、雪の国との軍事同盟を破棄しようとしている』と受け止めるしかできませんわね」


 ……穏やかに見えるオデットは、胸の中で激昂しているようです。

 婚約者との恋路を邪魔する男爵令嬢を、徹底的に排除したいようです。


 春の王家が責任逃れしないように、レオ様とライ様の父方の祖母を交渉カードとして、この場に提示した度胸には、姉の私も驚きましたけど。

 歴史に名を残す軍師の家系のローエングリン様なら、この交渉カードを上手く使ってくれると信じているから、オデットは大きな賭けに出たのでしょう。


 ……賭けに失敗すれば、春の国は雪の国と戦争になり、滅ぼされます。春の王族全員と、貴族すべてが処刑対象……オデットの愛するローエングリン様も、処刑されます。

 それを理解していながら、賭けを実行した妹は、間違いなく、父方の血を色濃く引いていますね。


 愛しき姫を手に入れるため、恋敵へ命をかけた決闘を申し込んだ、おじい様。

 恋敵は、春の国の王子の一人でした。


 そして、お母様に恋をして、見事に恋愛結婚に至ったお父様。

 先程判明しましたが、お母様は、将来の春の王妃予定だったようです。

 つまり、お父様の恋敵は、当時の春の王太子だったことになります。


 王族を敵に回して負ければ、一族全員と親戚全部、そして治める領地の民の命を差し出すことになりましょう。

 花嫁一人得るために、大勢の命を賭けるなんて、私にはできません。

 私にできないことを、実行してしまうあたり、私と妹の性格や考え方の違いを感じます。


 我が妹よ。なぜ、父方の血筋を色濃く引いたのです!?

 せめて、母方の血筋を……あっ、無理。

 母方の祖父母なんて、雪の国王と雪の軍神一族を敵に回して、駆け落ちしたんだった!

 母方のおじい様の親戚になる、当時の海の国王や、海洋連合諸国の国王たちを味方にしたから、祖父母の結婚が許されたんですよ。


 ……私たち姉妹の血筋って、父方も、母方も、王族を敵に回して、恋に生きたおバカさんばかり。

 妹が、二つの国を巻き込んだ賭けに出ても「血筋だから仕方ない」と、納得できる人物しか浮かばないのは、なぜなのか?


 こうなれば……将来の義弟、頑張って! この状況をくつがえして、完全勝利して!

 恋に落ちて暴走中の妹を制御できるのは、恋人のローエングリン様しかいない!


 私の心の声援を受け止めたのか、ロー様は、ちらりと私を見たあと、妹に向き直りました。


「……オデット王女殿下。あなたも、姉君のように、外交手腕に優れるようですね?」

「外務大臣になれると評価されている、お姉様ほどでは、ありませんわ。

ましてや、お姉様に匹敵する交渉手腕を持つローエングリン様ほどでは、ありませんわ」


 感情の読めない王家の微笑みを浮かべながら、ロー様は話しかけます。

 同じく感情の読めない、雪の天使の微笑みを顔に張り付け、妹は返事しました。

 軽く肩をすくめたロー様は、軽い口調で、はとこ王子たちを振り返りました。


「レオ、どうしようか?」

「春の王太子として、この場の交渉権をローエングリンに(ゆだ)ねる。

軍事国家の相手をするなら、医者伯爵家の王子が適任だ」

「ライは異論無い?」

「ありません。

『ローエングリンは、政治にうとい』と言うウワサに踊らされ、医者伯爵家の行った貴族の力試しに合格できなかった、うつけ者の貴族に、あなたの実力を見せてあげると良いですよ」

「ライの言うとおりだ。

外交手腕を見込まれ、雪の次期王妃に内定していたアンジェリーク王女殿下に、水面下で交渉して、オデット王女殿下との婚約を認めさせたローが、無能のわけなかろうに」


 レオ様とライ様は、ここで周囲の貴族や王妃候補たちを見渡します。

 最後は、やっぱり東の男爵令嬢で止まりますけど。


「やはり、反逆者のお前は、理解していないようだな。

二つの国の王位継承権と、二つの陸の塩の採掘権を持つオデット王女殿下は、他国へ輿入れすれば、すぐにでも王妃になれる、尊き血筋と立場の持ち主だ。

去年、海の国の第一王子や、森の国の第三王子が、我が国に来たのを覚えているか?

お前が、僕の目を盗んで言い寄っていた、『高貴なる王子様たち』だな」

「他国の王子たちが我が国を訪問した目的は、『春の国で暮らす、雪の国の高貴なる王女たちを、花嫁として迎え入れること』です。

我が王宮に滞在中のアンジェリーク王女殿下や、北地方に暮らすオデット王女殿下を口説くためだけに、彼らは春の国へやって来たんですよ。

年頃の娘である、アンジェリーク王女殿下かオデット王女殿下を妻にすれば、彼らは確実に自国の国王になれますからね」

「野心家の他国の王子たちを出し抜いて、オデット王女殿下を射止めたのが、医者伯爵家の次期当主ローエングリンだ。

それも、アンジェリーク王女殿下を味方につけ、現在の雪の国王を動かし、『大陸の覇者公認の婚約』にまでこぎつけた。

……もしも、おばあ様が、ローとオデット王女殿下を引き離すように、お前へ密命をしていたとしたら、ローが王太子になるのを阻止したいからだろう」

「本家王族には、レオと私という二人の王子が居ますからね。

私たちを差し置いて、ローが王太子になれば、貴族たちに与える影響は、大きなものとなるでしょう。

それこそ、王位継承権順位が揺らぎ、私たちの子供の代で王位継承権争いに発展して、四年前の雪の国のように内乱が起こる可能性がありますからね。

戦の国との戦争を経験して、激動の時代に王妃として生きていたおばあ様は、平和を願う気持ちが、誰よりも強いです。

だからこそ、このような方法をとったのかもしれません。

分家王族の王子や、貴族の娘を犠牲にしてでも、将来の春の内乱を起こさないために」


 私の妹の出した交渉カードを利用したのは、春の王太子と王弟の一人息子でした。

 言葉巧みに、自分たちの父方の祖母を守ろうと、焦っている気持ちが透けて見えます。


「レオ、ライ。自分(ぼく)に任せてくれるんじゃなかったの?

まあ、王位継承権順位一位のレオと、三位のライの立場からすると、祖母である先代王妃様の名前が出れば、さっきのように考えると思うけどさ。

まず、訂正するなら、今回の件において先代王妃様は首謀者じゃない。被害者だよ。

汚名を被せられ、東の侯爵家の権力を低下させる陰謀に巻き込まれた、被害者。

そこにいる王妃候補の東の男爵令嬢こそ、陰謀に荷担した悪党。

先代王妃様を裏切った、東地方の世襲貴族の面汚しだね」


 焦っている、はとこたちに、ロー様は穏やかな王家の微笑みを浮かべました。

 私の妹の出した交渉カードを、オデットの望む方向へ向けて、使ってくれます。


 春の先代王妃様は、陰謀に巻き込まれた被害者と擁護しつつ、東の男爵家は陰謀に荷担した裏切り者と断言します。

 その微笑みのまま、オデットに声をかけ、両手でオデットの右の掌を包みました。


「オデット王女殿下。自分(ぼく)は春の軍事トップ、医者伯爵家の跡取りとして、春と雪の軍事同盟は、自分の子供や孫の代でも、継続したいと考えています!」

「あら……奇遇ですわね。私も子孫の時代まで、軍事同盟を続けたいと思っておりますの。ローエングリン様♪」

「ですから、あなたの力を借りたい。先ほどの東の男爵令嬢が、レオの側室に確定していたと考えた理由、続きを話していただけますか?

この陰謀を解き明かす、糸口なのです!

愛するオデット王女殿下には、軍師の家系の医者伯爵家の花嫁にふさわしい実力があると、自らの手で証明していただきたい」

「愛するローエングリン様にお願いされたら、答えないわけには参りませんわ。

将来の花嫁として、期待に応えられるように頑張りますわ!」

 

 ……見つめ会う二人の周囲に、花びらが舞っていたように見えたのは、気のせいですかね?

 この場に、そのような舞台演出道具は、準備していないはずなのですけど。


 国家間の軍事同盟を続ける一番の近道は、王族同士の結婚です。

 オデットとロー様は、お互い結婚する意志があると、雪の王族のおじ様や、春の王太子のレオ様にアピールしているんですよ。


 恋の病にかかった二人は、猛烈なラブラブパワーを発揮しています。

 ロマンチストのレオ様も、ちょっと顔をひきつらせるほど、二人の愛の力は大きいのでしょう。


 ……私が、そっと二人から視線を反らしていたことは、指摘しないでください。


「東地方の貴族令嬢の誰か一人が、将来の国王の花嫁になるのは、二度目の婚約者候補が決まったときから確定していたはずですわ。

当初は、花嫁の有力候補と見られていた二人、侯爵家のクレア嬢と辺境伯家のテレジア嬢。どちらかの予定だったでしょうけど……。

半年たった現在では、二人とも、有力候補から転落しております。

そうなると、先代王妃様は東地方の貴族から正室を出すのを諦め、せめて側室を出そうとお考えになるはず。

そして、クレア嬢とテレジア嬢が失敗しているので、消去法で先代王妃様が推せる王妃候補は、男爵令嬢しか残されておりませんわね」

「なるほど。東地方の貴族は、王太子を裏切った『ルタ子爵令嬢』と言う汚点を抱えますからね。

名誉挽回して、王家への忠誠心を示すために、新たな国王の花嫁を出すべきと、先代王妃様はお考えになられた。

そのように、オデット王女殿下は推測しておられるのですね?」

「ええ」


 熱く見つめあいながら、とんでもない政治的会話を交わす恋人たち。周囲の貴族は、ドン引きしています。

 特にオデットを、見たことのない生き物を見るような目付きで、眺めていますね。

 十才くらいの女の子が、成人している王子と対等に話しているので、仰天したのでしょう。

 ……たぶん、きっと。


「先代王妃様の故郷の東地方を救うための作戦は、王家乗っ取りを企む、反逆者たちに悪用されたようですけどね。

先代王妃様が後押しする王妃候補が、ローエングリン様に浮気して見せれば、後ろ楯になる先代王妃様の監督責任を問えます。

先代王妃様の実家、東の侯爵家も、連帯責任として、権力を失墜することになるでしょう」

「そうなれば、王家乗っ取りをたくらむ、反逆者は、ますます動きやすくなります。

東の男爵令嬢は、反逆者が身軽に動くための隠れみのだと、オデット王女殿下も、予想していたのですよね?」

「ええ。王家乗っ取りを企む反逆者を、医者伯爵家は、もう把握しておられるでしょう?」

「はい。時期が来るまでは、事を荒立てたくなかったので、泳がせておくつもりでしたけど」

「もう時期は、来ましたわ。

春の分家王族、西の公爵家と医者伯爵家を乗っ取ろうとした、西の侯爵家が、やっと失敗してくれましたもの。

雪の王族である、雪花旅一座を侮辱しました。この一件をもって、お家断絶できますわね」


 周囲の畏怖する視線に気付いたのか、オデットはゆっくりと視線をめぐらせました。

 そして、最後に王妃候補たちに視線を向けます。

 軍事国家の王女として、威圧感をかもし出しながら、話しかけました。


「王妃候補の皆さん。あなた方は、春の国内で、国家転覆が起こりかけていることすら、知らなかったのでしょうね?

先日の特別授業のとき、私とローエングリン様は、かなり遅れて会場入りしました。

あなたたちがのんきに夜会に来ていくドレスを相談している間、私とローエングリン様は、国家転覆を企てる相手に対抗する相談をしておりましたの!

そして、医者伯爵家の方々は、王妃候補である東地方の貴族令嬢たちに、失望しておりましたわ」

「王妃候補の東の男爵家が、西地方の貴族と接触している回数が増えていたこと、侯爵家のクレアと辺境伯家のテレジアなら、知っていそうなんだけどね。

侯爵家は東地方の貴族の総元締めで、辺境伯はその補佐役。

東地方の貴族を裏切りそうな要注意人物と家を、きちんと把握して、裏切らないようにしてくれないと困るんだよ!

北地方の貴族として過ごしていたオデットが知っていて、東地方の貴族の君たちが知らないなんて、どういうわけ?」

「情報収集と分析は、貴族の基本ではありませんか?

私が春の王宮に着いてから、まだ半月ほどですけれど、皆さんのウワサ話、色々とお伺いしておりますよ。

例えば、あなたのお兄様。西の侯爵家の親戚になる、子爵令嬢と婚約していましたよね?」


 軽くむくれたオデットのやりたいことを察したのか、ロー様は両手を離しました。


 自由になったオデットは、わざと靴音を響かせながら、東の男爵令嬢に近づきます。

 正面まで移動した妹は、両手を腰にあて、恋敵を睨み付けました。


「あなたは三年前、お兄様の婚約者である、西地方の子爵令嬢と一緒に、春の王女をおとしめるウワサを、東地方の主要都市で、ばらまきましたわ。

そして、去年も、王都の片隅で、三年前を思い起こさせる内容で、再びお兄様の婚約者と一緒に、王家の悪しきウワサをばらまきましたわね?

かつらをかぶって、町娘の格好をして旅しても、『北の名君の監視網』は、ごまかせませんわよ」


 にっこり、雪の天使の微笑みを浮かべて、オデットは話し続けます。


 オデットの台詞に、周囲の貴族の一部が、男爵令嬢を見ました。

 顔ぶれから察するに、東地方の世襲貴族たちですね。

 

「『春の国王は代替わりして、東地方の貴族出身の先代王妃の権力は、傾きつつある。もうろくババアも、落ち目だな。

そして、現在の王妃を輩出した、南地方の貴族が、能無し揃いの癖に台頭して面白くない。

ましてや、将来は西地方の貴族が、王妃を輩出する予定なのだ。

東地方の貴族であるより、西地方の貴族になった方がマシ!』が、あなたのお父様の家での口癖らしいですわね?」


 今度は、南と西地方の貴族も、男爵令嬢を見ました。

 能無しと評価された南地方の貴族は、見たと言うより、「睨んだ」が正しいかもしれません。

 先代王妃様を「もうろくババア」と侮辱された、東地方の貴族たちは、殺意と呼べるものを東の男爵令嬢にぶつけています。


「それから、『西の侯爵様の言うことを聞いておけば、うちは王家の親戚になり、爵位も思うままだ!』と、あなたのお兄様と婚約者は、祝杯をあげたらしいですわね?

西の侯爵家の先代当主を輩出した、平民の経営する、西地方の小さな酒場で。

何度も言いますけれども、春の王家に忠実な騎士『北の名君』と『西の狼』は、王家に仇なす輩を見逃しませんわよ!」


 オデットが、わざわざ口にした二つの名前、義勇軍総大将「北の名君」と、先代王宮騎士団長「西の狼」。

 昔の戦争時代に活躍した、有名な騎士たちです。

 「春の王家の忠臣」として、現在でも名前を知られている二人です。

 その二人が、東の男爵令嬢の家を、王家に仇なす反逆者と認定していると、オデットはバラしました。


 この場の雰囲気は、完全にオデットが支配しましたね。

 東の男爵令嬢に、勝ち目はありません。


「田舎暮らしだった、あなたの家が、去年から春の王都に仮住まいを与えられ、王宮勤めの貴族の仲間入りをできた理由を、把握していましたか?

ひとえに、先代王妃様が男爵令嬢を王妃候補に推薦してくださったからこそですよ!

そのご恩を忘れて、国家転覆に荷担するなんて……ご家族そろって、どのような教育を受けましたの?

残虐王を信奉する、西の侯爵家と親戚になろうとした家だけありますわね。

善良王の直系子孫にして、騎士の中の騎士、湖の塩伯爵のひ孫として、あなたのような春の国の裏切り者は、絶対に許せませんわ!」


 オデットの毒舌が炸裂しています。

 普段は控え目ですが、許されるときは、ズバズバと自分の意見を言う子ですからね。

 

 外見年齢十才の子供が、左手を腰にあて、右手の人差し指を男爵令嬢に突きつけて、正論を唱える姿は、なかなかシュールですけど。

 東の男爵令嬢にとっては、「死の宣告を告げる、天使の顔した悪魔」にしか見えないでしょうね。

初期から、ちょこちょこ登場している、東地方の伯爵令嬢。

彼女の家系は、春の国と倭の国の国境を守る、東地方の辺境伯でもあります。


今後、ぶりっ子退治で、東地方の視察に同行予定なので、名前を出すことにしました。

名前の元ネタは、オーストリアの女性音楽家「マリア・テレジア・フォン・パラディス」です。

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